【ガメラ 大怪獣空中決戦】復活上映舞台挨拶に中山忍と金子修介監督が登壇!

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【ガメラ 大怪獣空中決戦】復活上映舞台挨拶に中山忍と金子修介監督が登壇!

11月24日(月) 12:00

生誕60周年となる今年、「ガメラの新たな魅力の発見!」をスローガンに【ガメラ生誕60周年プロジェクト】がいよいよスタート。多くの企画・イベントなどが鋭意進行中の中、【平成ガメラ3部作】の記念すべき第1作『ガメラ 大怪獣空中決戦』(95年)の【4K HDRドルビーシネマ】の復活上映が決定。復活上映を記念した舞台挨拶には、鳥類学者の長峰真弓役を演じ、日本アカデミー賞優秀助演女優賞などに輝いた中山忍、【3部作】の監督をつとめた金子修介監督が登壇したオフィシャルレポートをお届け。

>>>舞台挨拶や「ガメラEXPO」の様子をチェック!(写真9点)

【オフィシャルレポート】
映画を鑑賞したばかりの観客の大きな拍手に迎えられた中山は「30年前に公開された時には、こういう日を迎えられることはとても予想できていませんでした。今日お集まりいただきました皆さん、本当にありがとうございます」と感慨深い様子であいさつ。金子監督も「30年経ちましたが、皆さん来ていただきましてありがとうございます」としみじみと続けた。

今回はDolby Cinema(R)での復活上映となることに金子監督も「一度体験しましたが、すごくいいですよね」と絶賛。中山も「ヘリコプターの音が本当に頭上から降ってくるようでした。またガメラが爆風を放つときは、前からフワーッと風が来るような音が聞こえてきて。本当に爆風を浴びたような感じを体験できて、すごく感動したのを覚えています」と振り返った。

そんな中山のキャスティングはオーディションだったとのことで、「オーディションの時は台本の一部をいただいて。ビデオを回してセリフを言う、という形でオーディションを受けたんです。わたしには長峰真弓という人がすごくカッコ良く感じられて。それまでやったことがない役だったので、是非やらせていただきたいという思いで挑んだんですけれど、結果としてこうして演じさせていただくことができて、とても感謝してます」と振り返った中山。金子監督も「あの時、その気持ちがすごく伝わってきて。そのセリフを言ってもらった瞬間に『長峰は中山忍でいこう』と決めました」と述懐。その金子監督の言葉に思わず「本当ですか?」と笑ってしまう中山だった。

撮影時を振り返ったふたり。劇中で中山演じる鳥類学者・長峰真弓らが、ペリット(鳥が消化できない食物を吐き出したもの)を調査するシーンについて「撮影初日が姫神島のシーンだったんです」と振り返った中山。「(ペリットに這わせるように)演出部さんが大量のフナムシを集めてきてくださって……あれに躊躇なく手を突っ込むというのも長峰としてはごく当たり前で、何の躊躇もないこと。でも中山忍としては『あー気持ち悪い!』と思いながらやっていました。いい思い出です」と笑いながら明かすと、映画を見たばかりの観客もドッと沸いた。

その姫神島のシーンは、「本当にセットが素晴らしいんですよ」とのことで、「(ギャオスに)荒らされた後の姫神島がすごくて。一気にガメラの世界に入れたなという印象です」と振り返ると、金子監督も「スタッフがもう色んな家財道具をぶちまけながら準備していました。怪獣映画をやってるんだな、というような、みんな喜びをぶちまけてました」と述懐。さらに中山も「皆さん楽しそうでした。現場のスタッフの方たちも、怪獣映画を撮れる喜びが現場にあふれていました」としみじみ付け加えた。

そんな中山だが、30年前、初めて金子監督に会った際に、思わず ”失言” をしてしまったことを告白する。「私、監督に『ガメラって、緑の血を流す亀がクルクル回るやつですよね?』と言っちゃったんです。そうしたら監督『あれは亀じゃありません!ガメラはガメラなんです!』って。あの時は失礼なことを申し上げたかなと思っていたんです」と懺悔する中山に、金子監督も「昭和ガメラから60年の歴史がありますからね。まあ……亀ですよね」とコメント。そのこだわりも笑い話に昇華している様子だった。

映画公開当時、中山は日本アカデミー賞優秀助演女優賞をはじめ、ブルーリボン賞でも助演女優賞を受賞するなど、高い評価を受けた。そして同じ年に、ブルーリボン賞の主演女優賞を受賞していたのは映画『Love Letter』に出演した姉の中山美穂さんだった。当時は「姉妹でのブルーリボン賞 同時受賞」として大きな話題となったが、「結果的として公の舞台で姉妹揃って立つというのはあの時が最初で最後になってしまいました」と振り返った中山。当時は自身、女優としてやっていけるのか、という迷いもあった時期だったそうで、「芸能界に入って初めていただけた賞が助演女優賞だった。あの時、すごく勇気をもらったんです」。

そうした思いをせつせつと語る中山。「でも今振り返ってみると、姉と同じ舞台に立てて、一緒に賞をいただける映画に出会えた。あれが最初で最後になってしまいましたけれど、ああいう晴れがましい席で、姉妹で並んで立てたことに関して、本当に『ガメラ』という映画に出会えたこと。監督に出会えたこと。長峰という役に出会えたこと。そして姉と一緒に舞台に立てたこと、本当に30年経って改めてここで皆様にお礼を伝えたいと思います。本当にありがとうございました」と語ると、会場からは温かい拍手が送られた。

そして舞台挨拶の終盤。会場に向けて「『ガメラ』の素晴らしいところは、諦めない、一人でも戦うという強さだなと思います」というメッセージを送っていた中山だったが、その中で「ちょっと長くなりますが、もう少ししゃべっていいですか?」と語りかける。

「わたし、事前にファンの方に質問を募集したんです。そうしたらファンの方から『これを長峰真弓から監督とKADOKAWAに強く言ってくれ』というメッセージがあったんです」と語る中山は、そのファンの思いをこう代弁する。「いい加減にしてください!いつまでこの状態でいるんですか!令和になって何年経ってると思ってるんですか!いい加減、新しい『令和ガメラ』を作ってください!」。その熱い思いに賛同した会場は割れんばかりの拍手が。

「これは5年前(ガメラ生誕55周年記念プロジェクトの時)にもお願いしたんですけど、まだ実現していないじゃないですか。今日はKADOKAWAの方もたくさんいらっしゃっているので。ガメラファンの代表として今ここにいらっしゃる皆さんにちょっとだけお時間いただいていいですか?『令和ガメラ見たい!』と皆さんで1回言ってみませんか?」と提案する中山に会場も大いに沸いた。

そして中山の「せーの!」という合図とともに「令和ガメラ見たい!」と会場は大合唱。その力強い訴えかけに、中山も笑顔で「大満足です」。そして会場からの期待を一身に背負った金子監督は思わずタジタジになりながらも、「ガメラの魅力はあきらめないことですから……頑張ります」と新作への意欲をにじませるひと幕もあった。

舞台挨拶終了後、二人は丸の内ピカデリーに隣接する有楽町マルイで行われている「ガメラEXPO」を訪問。そこには、クラウドファンディングによって修復・復活を遂げた平成ガメラ3部作(G1、G2、G3)のスーツや、当時の撮影で使用されたプロップ(小道具)、ミニチュアセットなどが展示されていた。展示された3体のガメラを前に中山は「懐かしい! 久しぶり!」と笑顔。展示物を見た金子監督も「非常に昔の物という感じはしなかったですね。新たに生きているような感じで。やはり『次をやらなければいけない』という使命感が湧いてきました」とコメント。

さらに中山が「本当に色あせない作品だなと思いました。こうして長い間愛してもらえる映画に参加できたことは本当に嬉しいですし、次の希望みたいなものも感じました。今日、客席で小さい男の子を見かけたんですが、受け継がれていくものがあるんだなと感じました」とガメラへの思いをしみじみと語った。

(C)『ガメラ 大怪獣空中決戦』 (C)KADOKAWA 日本テレビ 博報堂 DY メディアパートナーズ/1995
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