ポルシェジャパン設立30周年の記念日に、イモー・ブッシュマン新社長に初インタビュー

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ポルシェジャパン設立30周年の記念日に、イモー・ブッシュマン新社長に初インタビュー

11月22日(土) 12:11

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1995年11月17日にポルシェAGの100%出資子会社として設立されたポルシェジャパン株式会社が、2025年11月17日に30周年を迎えた。この記念すべき日に、本年あらたにポルシェジャパンの代表取締役社長に就任したイモー・ブッシュマン氏にインタビューをする機会を得た。彼が日本のメディアと対談するのは、就任後100日が過ぎたこの日が初めてだという。なお、今回の対談は「新社長」と本誌を含むメディア4媒体の「新編集長」が語るというユニークなコンセプトで実現したもので、本年4月にオクタン日本版の編集長に就いた筆者にもお声がかかったという次第。

【画像】本年あらたにポルシェジャパンの代表取締役社長に就任したイモー・ブッシュマン氏と、ポルシェジャパンのCSR活動(写真6点)

ブッシュマン氏は1998年にアウディ本社に入社し、アウディ ジャパンのマーケティングゼネラル マネージャーを務めた。2010年フォルクスワーゲン本社でフォルクスワーゲン乗用車ブランド・アジアマーケット・ゼネラル マネージャー、その後アジアに戻り2014年にアウディ マレーシアでマネージングディレクターを務めたほか、2016年から上海フォルクスワーゲンでセールス・シニアディレクター、2021年には上海汽車フォルクスワーゲン販売会社の副社長などの要職を歴任。その後2024年8月1日よりフォルクスワーゲン グループ ジャパン 株式会社のフォルクスワーゲンブランドディレクターを1年間務めたのち、2025年8月1日付でポルシェジャパンの代表取締役社長に就任したという経歴の持ち主だ。

初めてお会いしたブッシュマン氏の第一印象は「真摯な紳士」。「車を愛する者として、ポルシェというブランドで、このようなポジションで仕事ができるのは非常に幸せなことで、”宝くじ”に当たったようなものです」と語る。カーガイとして、ポルシェというブランド、プロダクト、そしてポルシェに関わるすべての人や環境を愛し、理解しようと努め真摯に向き合う姿勢を感じることができた。

今回のインタビューでは事前に想定質問をポルシェジャパン広報部へ伝えることもなく、自然体の対談で行われた。新社長が初めてメディアと対峙する場で、場合によってはポルシェにとって都合の悪い想定外の質問が飛び出すかもしれないにもかかわらず、その場で出た質問に自身の言葉で向き合うというスタイルにも、彼の誠実さが表れていると感じた。

まずは日本市場のポジティブな面とネガティブな面について、ブッシュマン氏が感じた印象を尋ねてみた。「日本には自動車を愛する歴史と文化があり、世界有数の活発なマーケットであることはマーケッターとして非常にエキサイティングです」と語ってくれた一方で、新しいテクノロジーを受け入れる土壌が、特にアッパーエンドの領域で、より熟成されることを期待している、という。

新しいテクノロジーといえば、電気自動車の今後についても気になるところだ。日本国内におけるポルシェ車の新規登録台数は、2024年には過去最高となる9,292台を記録している。ポルシェジャパン初年度(1996年)の1,900台から登録台数がここまで成長したのは、言うまでもなくボクスター、カイエン、ケイマン、パナメーラ、マカン、タイカンの導入によるモデルラインナップの拡充に起因するものだ。今後も電動化一辺倒ではなく、内燃機関モデルやPHEV、BEVという”選択肢”を用意することで、車を愛するカスタマーが”ポルシェならではのエキサイティングな選択”ができることが重要であるとブッシュマン氏は断言。「時計にもアナログ時計とデジタル時計がありますよね。私も両方もっていますが、その日の行先や行動に合わせて『今日はどの時計にしようか』と選びます。車でもそういった楽しみ方ができるようになれば…と思っています」

また、印象的だったのは「変化」ではなく「進化」を重んじるという点。変えることが重要なのではなく、カスタマーの需要に応じて進化していくことが大切だ、と。そしてポルシェは特定のターゲット層を定義づけることはないという。年齢も性別も関係なく、車を愛し、ドライビングを楽しむすべての人が対象だ。「ポルシェのイベント、たとえばポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(PEC東京)でのイベントに来ていただければお分かりいただけると思いますが、老若男女さまざまなお客様が参加されています。先日のイベントでは、女性が二人組で参加されていました。運転もとてもお上手でしたよ!他にもジェントルマン・ドライバーが参加されていましたし、ポルシェは色々な方に愛されているのです」

そんなポルシェが、よりカスタマーに愛されるためになすべきことは?という問いへの返答も誠実なものだった。「我々が汗をかくことで、ブランドへの理解を深めていただき、お客様の期待に合わせたベストなソリューションをこれからも提供していきます」

最後にもうひとつ、ブッシュマン氏との対談で心に残った部分をご紹介したい。会話の随所で、ポルシェという単一ブランドではなく「車を愛する者として」「車を愛する人たちのために」というフレーズが出てくるのだ。新社長として自社ブランドの業績への責務はもちろんあるのだろうが、そこだけに留まることなく、より大きな視点で日本の自動車マーケットを見渡していることが伝わってきて、嬉しい気持ちになった。”真摯な紳士”、ブッシュマン氏の今後のポルシェジャパンでの活躍に大いに期待したい。


文:湯淺央子(オクタン日本版編集長)写真:ポルシェジャパン
Words: Chikako YUASA (Octane Japan)Photography: Porsche Japan
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