「ペドロ・コスタ インナーヴィジョンズ」特集上映、11月27日から初期作品から最新作まで11プログラム

初期作品から最新作まで11プログラムを上映

「ペドロ・コスタ インナーヴィジョンズ」特集上映、11月27日から初期作品から最新作まで11プログラム

11月19日(水) 12:00

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ポルトガルを代表する映画監督ペドロ・コスタによる展覧会「ペドロ・コスタ インナーヴィジョンズ」を開催中の東京都写真美術館で、コスタ監督の初期作品から最新作まで、主要作品を含む11プログラムを紹介する特集が11月27日から行われる。

「ヴァンダの部屋」および「コロッサル・ユース」は、初公開時の35ミリ上映となる。美術館1階ホールで、会期は11月27日から12月7日まで。期間中は、コスタ監督(オンライン出演)をはじめ、多彩なゲストによるアフタートークも予定している。上映スケジュール、アフタートーク等の詳細は東京都写真美術館公式ホームページ(www.topmuseum.jp)で告知する。

▼作品ラインナップ
■「血」4Kレストア版
青年ヴィンセントは病に苦しむ父親を安楽死させ、墓地に埋める。父親の消息に疑問を持った伯父は青年の許にやってきて弟を連れ去ってしまった。一方、父親の負債の返済を求めて二人組が現れる。弟を取り返すべく動く青年を二人組が追っていく……。ペドロ・コスタ長編第1作となる本作はフィルムノワール的風貌を見せつつ、瑞々しく輝く画面が観る者を魅了する。
出演:ペドロ・エストネス、ヌーノ・フェレイラ、イネス・デ・メデイロス、ルイス・ミゲル・シントラ

■「溶岩の家」4Kレストア版
看護師のマリアーナは、リスボンの工事現場で意識不明となった男レオンに付き添って彼の故郷カーボ・ヴェルデに向かうが、病人とともに荒野に取り残される。島民に病院まで運んでもらうが島民の誰一人として病人のことは語ろうとしなかった……。“カーボ・ヴェルデから届いた手紙”というペドロ・コスタの鍵となるモチーフが生まれるきっかけとなった重要作。伝説的女優、エディット・スコブが特別出演している。
出演:イネス・デ・メデイロス、イサック・デ・バンコレ、エディット・スコブ

■「骨」4Kレストア版
赤ん坊を産んだティナはリスボン郊外にあるスラム街に戻ってくるが、夫は赤ん坊を連れて家を出て行ってしまう。彼は物乞いをし、看護婦のエドゥアルダと知り合い、彼女の家に居候するようになる。ティナの隣人クロチルドは家政婦をしているが、ある日エドゥアルダの家でティナの夫に出会う。スラム街フォンタイーニャスに住む人々を起用し、圧倒的なリアリズムで底辺の生活の厳しさを描き、高く評価された。「ヴァンダの部屋」のヴァンダも家政婦役で出演。
出演:ヴァンダ・ドゥアルテ、ヌーノ・ヴァス、マリア・リブキナ、イザベル・ルート、イネス・デ・メデイロス

■「ヴァンダの部屋」
数十人の規模の映画制作に疑問を持ったコスタは小型のDVキャメラを手にフォンタイーニャスに戻り、撮影を敢行。「骨」に出演したヴァンダ・ドゥアルテとその家族を中心に、再開発が進み、パワーショベルによる破壊が進む街に暮らす人々を見つめる。小津、溝口、フォードを想起させるスタンダードサイズの画面と、街に響く破壊音の対比が強烈な印象を残し、新たなドキュメンタリー表現として多くの映画作家に影響を与えた。
出演:ヴァンダ・ドゥアルテ、ジータ・ドゥアルテ、レナ・ドゥアルテ、アントニオ・セメド・モレノ、パウロ・ヌネス

■「あなたの微笑みはどこに隠れたの?」
二人組の特異な映画作家であり夫婦でもあるジャン=マリー・ストローブとダニエル・ユイレが、1999年秋のワークショップで行った「シチリア!」第3版の編集作業の様子を収録したドキュメンタリー。映画作家の創作のプロセスや瞬間だけでなく、ときに滑稽でさえあるストローブ=ユイレ夫婦の物語や映画への愛が、膨大な議論や感情のやりとりを通じて描かれる。
出演:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ

■「コロッサル・ユース」
「ヴァンダの部屋」のスラム街は取り壊されて、ヴァンダは新しい集合住宅に移り住んで夫と子どもと暮す。カーボ・ヴェルデから移り住み34年間、フォンタイーニャス地区に住んできたヴェントゥーラ。妻に去られた後、まだ残るスラム街と新築住宅を行き来し“子どもたち”を訪ねる。過去と現在を縦横無尽に交錯させながら、彷徨える魂を描き出す。ヴェントゥーラが繰り返し口ずさむ手紙が感動を呼ぶ。
出演:ヴェントゥーラ、ヴァンダ・ドゥアルテ、ベアトリズ・ドゥアルテ、イザベル・カルドーゾ

■「何も変えてはならない」
「そして僕は恋をする」(アルノー・デプレシャン)や「恋ごころ」(ジャック・リヴェット)などに主演し、フランス映画作家たちのミューズとして知られるジャンヌ・バリバール。彼女の歌手としての活動を、リハーサルやレコーディング、コンサートやレッスン、曲は《ジョニー・ギター》からオッフェンバックの《ペリコール》まで、舞台をフランスの村落にある屋根裏部屋から東京のライブハウスへと移しながら、独自の視点で映画にした。
出演:ジャンヌ・バリバール、ロドルフ・ビュルジェ

■「ホース・マネー」
主人公に再び「コロッサル・ユース」のヴェントゥーラを迎え、リスボンのスラム、フォンタイーニャス地区で暮らした人々との映画作りは「ヴァンダの部屋」以降さらなる展開を遂げた。ヴェントゥーラ自身のカーボ・ヴェルデからの移民の体験をもとに、カーネーション革命や植民地支配からの独立などの近代史を背景に、ポルトガルに暮らすアフリカからの移民の苦難の歴史と記憶を、一人の男の人生の終焉とともに虚実入り混じった斬新な手法で描く。
ポルトガル/2014年/ポルトガル語・クレオール語/カラー/DCP/104分]
出演:ヴェントゥーラ、ヴィタリナ・ヴァレラ、ティト・フルタド

■「ヴィタリナ」
一人、カーボ・ヴェルデからリスボンにやってきたヴィタリナ。彼女は出稼ぎに行った夫がいつか自分を呼び寄せてくれると信じて待ち続けていた。しかし、夫は数日前に亡くなり、すでに埋葬されていた。ヴィタリナは亡き夫の痕跡を探すかのように、移民たちが暮らす街にある、夫が住んだ部屋に留まる決意をする。そして、その部屋の暗がりで自らの波乱に満ちた人生を語り始める―。
出演:ヴィタリナ・ヴァレラ、 ヴェントゥーラマヌエル・タヴァレス・アルメイダ、フランシスコ・ブリト、マリナ・アルヴェス・ドミンゲス、ニルサ・フォルテス

【短編集1】
■「六つのバガテル」
ストローブ=ユイレを撮影した「あなたの微笑みはどこに隠れたの?」の未使用カットからなる6つの場面によって構成された嬉遊曲(ディヴェルティメント)。
共同監督:ティエリー・ルナス 出演:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ

■「タラファル」
ポルトガルによって建設された政治犯用の強制収容所が存在した土地タラファル(カーボ・ヴェルデ)をめぐって語られる土地と家族の運命。
出演:ヴェントゥーラ、イザベル・カルドーゾ、ヴァンダ・ドゥアルテ

■「火の娘たち」
カーボ・ヴェルデのフォゴ火山噴火で離散した若い三人姉妹。彼女たちは「いつの日か知るだろう、私たちがなんのために生きて、なぜ苦しむのかを」と唄う……。
出演:エリザベス・ピナール、アリス・コス タ、カリーナ・ゴメス

【短編集2】
■「うさぎ狩り」
「コロッサル・ユース」のヴェントゥーラが語り部を演じ、故郷という土地を巡る人間関係の過去と現在が交錯する。
出演: アルフレッド・メンデス、ヴェントゥーラ、ジョゼ=アルベルト・シルヴァ

■「わたしたちの男」
未踏の故郷であるカーボ・ヴェルデについて思いを馳せる青年アルベルト。異なる望郷の想いを抱える初老のヴェントゥーラ。人生と死における希望と絶望の狭間を探索する。
出演:ジョゼ=アルベルト・シルヴァ、ル シンダ・タヴァレス、アルフレッド・メンデ スヴェントゥーラ

▼上映期間

2025年11月27日(木)~12月7日(日)、休映日:12月1日(月)

▼料金

(当日1プログラム)一般 1,800円/シニア(60歳以上)1,500円/学生(大学・専門学校生)、高校生、中学生以下(3歳以上) 1,000円/障害者手帳をお持ちの方(介護者2名まで)1,000円
※3歳未満のお子様に座席が必要な場合は料金(中学生以下)をいただきます。(保護者のお膝の上でのご鑑賞の場合は無料)
展覧会「ペドロ・コスタ インナーヴィジョンズ」チケットのご提示で1,000円(一般800円引き、60歳以上500円引き)になります。(展覧会チケット1枚につき1回の割引)

【作品情報】
溶岩の家

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