『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。祖父が1980年代初頭に購入し、その後叔父に引き継がれた1971年サーブ96 V4に乗るデイヴィッドが、この車の楽しさを再認識。
【画像】手入れをし、乗ればその良さを再認識。シンプルさが魅力の1971年サーブ96(写真3点)
長年、他のプロジェクトを優先して、この風変わりな車のことはすっかり放置してしまっていた。だが、ここ1年半ほどの間で、あらためてこのスウェーデン車に触れ、そのシンプルさを心から味わうことができた。
シトロエンSM、ポルシェ996、MGB GTなど、その他の車たちはとっくに手放してしまった。だから、いま残っている私のクラシックカーはこのサーブだけだ。田舎道では最高に楽しい。長年の放置による様々な細かい不具合を、いま少しずつ直しているところだ。
燃料計の不調は修理済みだと思っていたのだが、まだ気まぐれな動きをすることがある。電気的なカチッという音とともに、針が前後に揺れるのだ。これは配線の不具合か燃料センダーの故障の、どちらかだと思った。ダッシュボード裏のスパゲッティ状の配線を調べるとすぐに、センダーの故障だと分かった。アクセスは簡単で、トランク内部の合板製のフロアの下にある。分かりやすい解決策としては、「マルブラッド・サーブ」といったサーブ専門店で販売されている、現代版の同等品と交換することにした。
どうやら、わたしの修理はあまりうまくいかなかったようだ。娘と当時体調を崩していた愛犬を地元のカントリーパークから連れて帰る途中、このサーブはガクガクして止まりかけたかと思うと、また動き出した。燃料不足のような感覚だったが、燃料計は半分くらいを示していた。だからきっと大丈夫だろうと、楽観的に運転を続けたのだった。
すると、交差点でまたガクガクし始めた。すぐに進路を変えたものの、エンジンは止まってしまい、そのまま惰性でガソリンスタンドに滑り込んだ。運がいいと思ったのもつかの間、停まったのはE10(エタノール10%混合)の給油機の前だった。なので、サーブを押してE5のスーパー無鉛プレミアムの給油機まで移動しなければならず、あまり格好いいものではなかった。
後になって気づいたが、新しい燃料センダーを適切に調整していなかったことに気づいた。おそらく、センダーのアームを少し曲げるだけで済む話だろう。お粗末な話だ。
ブルートゥースのステレオも取り付けた。本体はダッシュボードの裏に隠れるように設置し、見えるのは丸い操作ユニットだけだ(サーブのアフターマーケット用油圧計と同じサイズなのだ)。スピーカーはシートの下に設置したので、穴を開ける必要もなかった。驚くほどよく鳴ってくれる。…エンジン音と排気音に音楽がかき消されるまでは。
そういえば、この車はかなりうるさい。Jetex製のパフォーマンスマフラーは、想像以上に音が大きい。しかも、V4エンジンのファイバー製タイミングホイールをより頑丈な金属製に交換したことで、全体的な音量が増したようだ。騒音レベルにはまだまだ改善の余地があると感じている。
それから、コラムシフトも微調整してみた。3速と4速への入りが格段に良くなり、もう”当たり外れ”みたいな感じではなくなった。あまり気に入っていなかった新しいシートベルトの取り付け位置を変更し、古いSpax製ダンパーを調整しハンドリングを向上させた上、車体の下回りには防錆処理も施した。
いちばん満足しているのは、既に大量にあった整備書類に加えて(この車は1980年から、つまり45年間我が家にいる)、eBayでタダ同然で入手した当時のサーブのカタログや価格表もたくさん入手できたことだ。
文:David Lillywhite
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