2025年シーズンの締めくくりとなる「S耐FINAL 大感謝祭」が、11月15日と16日に富士スピードウェイで開催される。今年のハイライトは、アメリカンモータースポーツの象徴「NASCAR」が日本に上陸し、特別デモランを披露することだ。轟音とともにストックカーが富士のストレートを駆け抜ける光景は、まさにアメリカのレース文化そのもの。日本の耐久レースに新たな風を吹き込む、特別な2日間となる。
【画像】必見!NASCARが富士スピードウェイ「S耐FINAL 大感謝祭」にやって来る!(写真7点)
NASCARのデモランは16日(日)11時から実施される。ステアリングを握るのは、NASCARカップ・シリーズで7度の王者に輝き”ナスカーの帝王”と称されるジミー・ジョンソン。アメリカ国内で圧倒的な人気を誇るレジェンドの走りが、富士でついに披露される。また、カップ・シリーズの現役トップドライバーであり、次世代を担う存在として注目を集めるジョン・ハンター・ネメチェックが参戦。さらに、アジア人として初めてNASCARで表彰台に立った古賀琢麻、日本を代表する国際ドライバーである小林可夢偉、スーパーGTの大湯都史樹、スーパーフォーミュラの小高一斗が加わり、日米6名のスターが一堂に会する。彼らが操るマシンの咆哮が、静岡の山々にこだまする瞬間を、多くのファンが心待ちにしている。
イベント当日は、デモランに加え、アメリカのモータースポーツ文化を体感できる展示・体験エリアも登場する。イベント広場ではNASCAR Regional ARCA Menards Seriesのマシン展示や搭乗体験が行われ、パドックエリアではNASCAR CUP SERIESの整備ピットや、ル・マン24時間耐久レースに参戦した特別仕様車「Garage56」の車両も公開される予定だ。間近で見るストックカーは、その大きさと存在感だけで圧倒的。見る者にNASCARが”体感するレース”であることを思い知らされるだろう。
NASCARはアメリカ全土で絶大な人気を誇る国民的スポーツだ。毎週末、全米のオーバルコースでは10万人を超える観客が詰めかけ、テレビ視聴者数はスーパーボウルに次ぐ規模を誇る。レースの頂点に位置する「カップ・シリーズ」では、トヨタ、シボレー、フォードの3メーカーが年間36戦を戦い、年間王者の座を争う。マシンは市販車の姿を模しているが、その中身は完全なレーシングカー。V8・5.8リッター自然吸気エンジンが約670馬力を発揮し、最高速度は時速320kmを超える。60台近いマシンが数センチの距離で並走する超接近戦こそ、NASCAR最大の魅力だ。爆音と振動がスタンドまで伝わり、観客をも巻き込む熱狂の渦が生まれる。
今回のS耐最終戦では、新クラス「ST-USA」が創設される。アメリカンGTマシンの魅力を紹介するために設定されたこのクラスには、2台のマシンが登場。米国TechSport RacingのFord Mustang Dark Horse R(ゼッケン#249)と、BINGO SPORTSが走らせるCallaway Corvette C7 GT3-Rが富士のコースを駆ける。Mustangにはデビン・アンダーソン、ジュリアーノ・アレジ、中嶋一貴の3名がドライブする予定であり、日本のファンにも馴染み深い顔ぶれが並ぶ。
スピード、サウンド、エンターテインメント——そのすべてを備えたNASCARが、日本のサーキットにやってくる。日米モータースポーツの垣根を越えたこの試みは、耐久レースの枠を超えた新たなモータースポーツ体験をもたらすはずだ。エンジンの鼓動が止まるその瞬間まで、富士スピードウェイはアメリカン・スピリットに満たされる。
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