「原付免許」を取得したばかりの息子に「125ccに乗りたいから中免を取らせて」と言われ困惑…。“15万円以上”かかるそうですが、そもそも「子どもの免許取得費用」は親が出すべき?

「原付免許」を取得したばかりの息子に「125ccに乗りたいから中免を取らせて」と言われ困惑…。“15万円以上”かかるそうですが、そもそも「子どもの免許取得費用」は親が出すべき?

10月30日(木) 2:20

16歳以上のお子さんがいるご家庭では、「バイクの免許」の話が話題に出るケースもあるのではないでしょうか。中でも「原付免許」は、費用面などから比較的取得しやすい運転免許です。 一方、「普通二輪免許(中免)」の取得には相応の費用がかかります。本記事では、「原付免許で乗れる車両」や免許取得にかかる費用の相場などについて紹介します。

2025年4月より「原付免許」で「新基準原付」に乗れるように

2025年4月より道路交通法施行規則の一部改正が施行され、「原付免許」で「新基準原付」に乗れるようになりました。「新基準原付」とは、総排気量が50cc超125cc以下である車両のうち、エンジン出力が4.0キロワットまでに制限されたものです。
 
出力制限されていない125ccの車両に乗りたい場合、「小型二輪免許(原付二種)」以上の二輪免許(普通二輪免許、大型自動二輪免許)が必要になります。
 
総排気量が125cc以下であってもエンジン出力が4.0キロワットを超す車両は、いわゆる「原付免許」で運転はできないため注意しましょう。またスクーターなど125ccのAT車に乗る場合は「AT限定二輪免許」でも運転可能です。
 
上記をまとめると、表1のようになります。
 
表1

原付免許で運転できる車両 原付免許だけでは運転できない車両
・総排気量が50cc以下の車両

・総排気量が50cc超125cc以下であり、
エンジン出力が4.0キロワットまでに制限されたもの
・総排気量が125cc超の車両

・総排気量が50cc超125cc以下である車両のうち、
エンジン出力が4.0キロワット以上であるもの

出典:一般社団法人日本自動車工業会「原付一種に新たな区分基準が追加!」を基に筆者作成
 

普通二輪の「免許取得費用」の相場は原付免許の15~20倍

「原付免許」の取得費用は地域によって異なり、例えば東京都の場合は受験料・免許交付料を含む手数料3950円のほか、別途原付講習受講料5250円が必要となり、合計9200円の費用がかかるそうです。
 
なお16歳以上であれば、適性試験・学科試験の合格を通じ、最短1日で原付免許を取得できるようです。
 
一方の「普通二輪免許(中免)」の取得にかかる費用は、原付免許の取得時よりも高額になります。
 
普通自動車免許の有無や教習所・合宿といった取得のパターンによって異なりますが、教習所に通う場合はおよそ15万〜19万円程度が一般的な相場だそうです。つまり「普通二輪免許(中免)」と「原付免許」では、取得費用に15〜20倍程度の開きがある可能性もあります。
 

「車」でも“免許取得費用”を親が出す家庭は約半数程度! 「中免」はもっと低い可能性

掲題にあるように、「子どもの免許取得費用」は親が出すケースが多いのでしょうか。
 
ソニー損害保険株式会社が2025年1月に発表した調査結果によれば、免許にかかる取得費用を「親にもらった」割合は、「普通自動車免許」であっても55.2パーセントと、約半数程度でした。
 
「普通二輪免許(中免)」は、普通自動車免許と比べて「趣味」のイメージを持つ方も少なくないかもしれません。そのため、親が免許の取得費用を負担するケースは、あまり多くないものと考えられます。
 
なお「125ccのバイクに乗りたい」とお考えの方は、「小型二輪免許(原付二種)」の取得も検討してみましょう。普通自動車免許があれば、教習所を利用しても約8〜12万円程度で取得が可能なようです。
 

まとめ

2025年4月から改正法が施行され、原付免許で運転できる車両の幅も広がりました。
 
それでも、一度バイクに興味を持つと「中免を取りたい」と考える方もいるでしょう。子どもの免許取得費用については、「親に借りた」「アルバイトで貯めた」という層も一定数存在します。さまざまな選択肢を視野に入れ、親子が納得できる方法を探してみましょう。
 

出典

一般社団法人日本自動車工業会 原付一種に新たな区分基準が追加!
警視庁 原付免許試験
国土交通省 一般原動機付自転車について
総務省 新基準原付について
ソニー損害保険株式会社 ソニー損保「2025年 20歳のカーライフ意識調査」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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