9月6日(土) 2:30
最初に強調しておきたいのは、旧500円硬貨が使えなくなることはないという点です。財務省も「旧硬貨も引き続き法定通貨として利用可能」と明言しています。
つまり、銀行・スーパー・コンビニなどでは問題なく使えますし、価値がゼロになることもありません。長年ためた50万円分の500円玉も、安心して“お金”として利用できるのです。
一方で、旧500円硬貨には「使えない場面」もあります。
たとえば、自動販売機・駅の券売機・セルフレジなどは新500円硬貨に対応していて、旧硬貨をはじくケースがあります。特に1982年に登場した「白銅貨(ニッケル製の旧500円玉)」はサイズや素材が違うため、機械が認識できないことがあるのです。
つまり、“お金として無効になる”ことはないが、“日常的に使いにくい”ことはある、というのが実情です。どうしても気になる場合は、有人レジや銀行窓口を使うと安心です。
「せっかくなら新しい500円玉に替えておきたい」という場合、銀行の窓口で交換できます。銀行口座を持っていると、10枚まで無料で両替できるケースが多いですが、100枚以上など大量の場合は550円~1100円ほど手数料がかかる場合があります。
たとえば、三菱UFJ銀行の場合、口座を保有している場合は、10枚までは無料、11~500枚までは770円、501枚以降は500枚ごとに770円の手数料が加算されます。
実際に「50万円分の旧500円硬貨」を一度に両替すると、1000枚以上になるため手数料がかなり高額になる可能性があります。そこでおすすめなのは、少しずつ交換や入金を繰り返すことです。
たとえば毎週の買い物で旧500円玉を使い、その分を新硬貨や紙幣で受け取るようにすれば、自然に新しいお金へと置き換わっていきます。
実は、以下のような旧500円硬貨には「プレミア価値」がつくこともあります。
・昭和62年(発行枚数が極端に少ない)
・昭和64年(平成元年との境目で希少)
・エラー硬貨(刻印ズレや変形)
こうした硬貨は、額面500円以上で取引されるケースがあります。とはいえ、ほとんどの旧硬貨は通常の500円玉と変わらず、額面どおりの価値です。
「珍しい年号が混ざっていないか? 」を確認し、もし該当すればコレクションや専門店で査定に出すのも一つの選択肢です。
10年間でためた50万円分の500円玉。旧硬貨も含まれていても、価値がなくなることは一切ありません。ただし、機械ではじかれるなどの不便さがあるため、必要に応じて少しずつ新硬貨に替えていくのがおすすめです。
さらに、年号によってはコレクター需要があり、額面以上の価値になる可能性もあります。単に両替してしまう前に、ちょっと確認してみるのも良いでしょう。
「大切にためたお金だからこそ、安心して、そして上手に生かしたい」。そんな気持ちに寄り添いながら、あなたの500円玉預金をこれからも有効に使っていきましょう。
三菱UFJ銀行円貨の両替手数料について知りたい。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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