Omoinotake左から)冨田洋之進/ドラゲ(Dr)、藤井怜央/レオ(Vo&Key)、福島智朗/エモアキ (Ba)
6月16日(月) 12:00
独特の世界観や、積み上げられていく事実と構成がアニメファンを惹きつけ、大人気のTVアニメ『薬屋のひとりごと』の第2期2クール目が放送中だ。
本作のエンディングテーマを彩るのがOmoinotakeの『ひとりごと』。物語の締めくくりに切なさと淡い想いがより雰囲気を盛り上げてくれる。多くの作品に華を添えてきた彼らが今回どのような言葉とメロディーを紡いだのか。Omoinotakeの3人に楽曲について、そして魅了されたという『薬屋のひとりごと』の作品について語ってもらった。
――今回、TVアニメ『薬屋のひとりごと』のエンディングテーマということで、どういったお気持ちで作られたのでしょうか。まずは歌詞についてはいかがでしょう?
福島智朗(以下、福島)これまでの物語の流れの中でも、とても大事な場面を任せていただいたなと思います。そのクライマックスで流れる曲として、何がふさわしいんだろうか、ということを考えながら作りましたね。
最後のシーンがとても印象的というか、“人の裏側に気づけなかった自分の後悔”と、“残された自分のこれまでの会話がひとりごとになってしまった”という描写、このふたつを軸に歌詞は組み上げていきました。
――悩まれた部分はあるんですか?
福島文字数がそんなに多くない歌詞なので、本当に必要な情報はなんだろう?ということはすごく意識をしました。その中でも、やっぱり“花や虫”などの作品ならではの言葉が使えたのはすごく良かったな、と思います。
――曲についてはいかがですか?
藤井怜央(以下、藤井)この曲は先にメロディーを作ったんですけど、楼蘭と子翠、実はひとりの人物だけど、二面性があるということを表現したいな、と。楼蘭と子翠が地続きで、いつの間にか切り替わっていることを曲の転調で現したかったので、さりげなく転調を繰り返す曲にしたいな、というところから作っていきました。
――絵と曲を合わせたものを拝見したんですが、切なさも募るようでした。そういったところも意識されたんですか?
藤井2クール目のクライマックスは本当にエモーショナルな部分だと思うので、その切なさや感動は必ず残したいな、と思っていました。
3人が感じた『薬屋のひとりごと』の魅力――『薬屋のひとりごと』はもともとご存じだったんですか?
福島僕と冨田は漫画で知っていて、藤井はお話をいただいてからですね。
――どういうきっかけで漫画は読まれたんですか?
冨田洋之進(以下、冨田)僕は漫画アプリのオススメで出てきたのが気になって読み始めました。
伏線がいろいろと張られていたりするじゃないですか。それがわかったときのスッキリ感、ハッとするところが引き込まれるひとつの良さかな、と思ったりしています。
――時代の世界観も独特ですよね。
福島今までになかったかな、と思いながら読んでます。あとは、現代なら分かる知識を猫猫が「もしかしてこうなんじゃないか」と言ったことが、現代の僕らが読むと「あっ、やっぱりそうだ!」となるのが気持ち良いっていうのはありますね。
――藤井さんはおふたりが勧められたり?
藤井僕はオファーをいただいてから作品を堪能しました。落ち着いた雰囲気の中のちょっとした心の機微が、あの舞台だからこそ気付けるのかな、と思いますし、そういったところが好きですね。
――話もだんだん壮大になってきていて。話の構成もおもしろいですよね。
福島本当にひとつひとつの事件の構成がすごいな、と思います。アニメでは、「親と子」、「生と死」を二軸にされていると聞いて、人間ドラマとして普遍性も人を惹きつけるのかなと。
――ちなみに好きなキャラクターはいますか?
福島今まで羅漢って言っているんですけど……。
冨田アニメ第2期で子翠めっちゃええやつやん!ってなりました。でもそれが言えなかったので、羅漢も好きだしな、って。
福島ネタバレ的に言えなかったんだよね。
藤井確かに子翠は今回の期では一番心を持っていかれますよね。
福島でも僕はやっぱり羅漢ですね。不器用なところが、僕も似ているので心を重ねてしまいます。不器用だけど、あんなに人をちゃんと思っているところがいいな、と思います。
――アニメや漫画を見るときはどういうところに注視されているんですか?インスピレーションを受ける部分についてお聞きしたいな、と。
福島僕は共感できるかどうかだなと思っていて。その最たるものが感動して涙が出ることだったりします。
今回だと最終話かな。一番エモーショナルな瞬間だな、と。すごくグッときましたね。
藤井アニメを観たときの全体の空気感みたいなものを感じとるようにしています。
アニメから自分たちの曲になったときに、あまりにも世界観が離れたくないので何か通底している空気感はなんなのか、自分の体に入れ込むようにして見ている気はしますね。
――タイアップの楽曲も多いかと思うんですけど、毎回気にされている?
藤井そうですね。作品によって感じられる空気感は違うので、そこはどの作品も気をつけているように思います。
冨田僕は0から1を作る作業は基本ないので、2人が作品に感化されて作り上げてきたものに原作をどんな形に落とし込みたいか、というところは大切にするようにはしてますね。
――原作があるときの楽曲を聴かれたときってどういった思いを抱かれるんですか。
冨田作り上げてきたものに対しては……難しい。めっちゃ簡単に言うと、今回は「めっちゃいい曲だな」って感じですね。
――それを言葉で?
冨田「こういうメロディーどうかな」とか「こういう歌詞どうかな」って聞かれたときに、「いいね!」って(笑)。
――実写とアニメでタイアップ曲の制作に違いはありますか。
福島歌詞の世界においては、アニメの方がより、原作に沿っていいと思っているかもしれません。実写もしくは原作ありのドラマの場合は少しアニメよりは広い言葉というか……いろんな受け取り方があるような言葉を使うことが多いです。
――アニメはわりとピンポイントで言葉選びをされている?
福島普段は使えない言葉が使える場所でもあるんですよね。今回だと「虫」とか「万能薬」とか。それぐらいまでやりますね。そういう書き分けはあるのかな。
単純に原作のファンの人と一緒に観て、すっぽり入り込めるようにしたいぐらいファンに自分がなっている状態で書いています。
――曲についてはどうですか。
藤井アニメはやっぱり絵があるので。ドラマは基本的には台本をいただいて、俳優さんが演技されている映像はない状態で曲を作ることが僕たちは多いので、そこはわりと違いますね。漫画やアニメではキャラクターの表情があるので、台本で読むだけよりは作りやすいのかな。感情移入はしやすいとは思います。
結成13年目で感じる絆--今回は友情も重要なポイントかと思います。みなさんは結成13年目ですが、改めて絆を感じる瞬間はありますか。
藤井今、ちょうど作っている曲は歌詞を先に作ろうとしているんです。歌詞ができあがってどんな曲にしようか考えている段階なんですけど、昨日ちょうどそれを話していて。詞に対して、「普通だったらこういう曲にしちゃうけど、なんか今それやってもな」という共通のモヤモヤを持っていたんですよね。話し合いをする前から同じ思いだったので、すごいなと思いましたね。
福島そうですね……大阪でライブがあったときに打ち上げをしたんですけど、午前3時、4時ぐらいまで一緒に(冨田と)ホテルで飲んでいました。13年目で、こんなベロベロになるまで飲むんだ、って絆を感じました(笑)。マネージャーもいたんですけど、飲み足りねえ、って。
冨田飲んでましたね(笑)。その日、声が枯れちゃって、なかなか治りませんでした。
――楽曲制作においてはなにか変化はあるんですか?年数を重ねていくにつれて、やり方が変わったり……。
藤井変化というか、どんどん分業度合いが進化していますね。
――そのやり方の方がいいということで、ですか?
藤井自分が得意なことをとことんやる、というスタイルで、その得意なものを持ち寄ってやっとOmoinotakeとして完成するスタイルが僕らはいいんじゃないか、ということをやりながら感じています。
――3人で話し合うことも多いんですか?
福島できたものに対しては共有して、「いいね」って言ってもらったり、「もっとこうしたほうがいい」と言うことはありますね。
――去年はかなり変化が大きい年だったかと思います。そして今年の1月にフルアルバムをリリース。今後の音楽制作の展望を教えてください。
藤井個人的には今ある引き出しだけでこれからも曲を作り続けていくよりは、もっと新たなものを入れて、やったことないことをどんどんやっていきたいなとは思っていますね。
――タイアップの曲を作るのも新しい刺激に?
藤井ありますね。特に今回の『ひとりごと』はこの作品がなかったら、サウンド面であそこまでオリエンタルな方向にトライすることはなかったと思うのでかなり大きなインスピレーションをもらいましたね。
――タイアップの楽曲も幅が広いですよね、やっぱり積み重ねていくから変化していくものもあったり。
藤井そうですね。それぞれの作品で、そこでしかできないことをやっていった結果、幅を広げさせてもらっているように思います。
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Omoinotake公式サイト:
https://omoinotake.com/
撮影/友野雄、取材・文/ふくだりょうこ
Omoinotakeのチケット情報:
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=DC040008