4月23日(水) 19:20
ソニーグループは2025年度から、冬のボーナスを段階的に廃止する方針を発表しました。本社や半導体事業やエレクトロニクス事業の子会社に所属する約1万5000人の正社員を対象に行われ、廃止された分は月給と夏のボーナスに振り分けられるようです。業績によって変動するボーナスを廃止し、金額が決まっている月給を上げることで、採用競争力を高める狙いです。
また、これに併せて2025年4月に入社する新入社員の初任給を引き上げる方針も発表しています。大卒は31万3000円、大学院卒は34万3000円に引き上げるとしており、待遇の改善につなげる方針です。
2024年に行われた、パーソル株式会社が運営する「doda」の調査によると、年に2回ボーナスが支給されていると回答した人は75.3パーセントでした。しかし、前回との比較では77.7パーセントから2.4パーセント減少する結果となっています。
一方、年に1回ボーナスが支給されていると回答した人は4.4パーセントでした。前回との比較では4.0パーセントから0.4パーセント増加する結果となっています。わずかに減少しているものの、現在でもボーナスの支給回数は夏と冬の年2回が一般的なようです。
同じく2024年に行われたパーソル株式会社が運営する「doda」の調査によると、ボーナスの平均支給額は106万7000円(男性121万9000円、女性77万7000円)でした。前回との比較では107万1000円から4000円減少しています。
年代別に見ると30代が100万3000円、40代が110万9000円、50代が123万9000円でした。40〜50代の約半数はボーナスの平均支給額が100万円を超えており、年代が上がるにつれて支給額が上がる傾向のようです。
また、ボーナスの支給額が「増えた」と回答した人は38.9パーセント、「減った」と回答した人は17.8パーセントでした。前回との比較では「増えた」が34.0パーセントから4.9パーセントの増加、「減った」が20.7パーセントから2.9パーセントの減少となっています。年代別に見ると40〜50代は減少傾向にあるものの、20〜30代は増加傾向です。少子高齢化により人材獲得競争が激化する中、企業は若手への待遇を見直しているのだと考えられます。
ソニーグループは2025年度から冬のボーナスを廃止しますが、これは採用競争力の向上や待遇の改善を目的にしています。全体の傾向ではボーナスの支給回数はわずかに減少しているものの、現在でも年2回が一般的です。支給額も全体で見るとわずかに減少していますが、20〜30代では増加傾向にあります。近年は少子高齢化により人材獲得競争も激化しているため、ボーナスの支給額が大きく減少するおそれはないでしょう。
パーソル株式会社dodaボーナス平均支給額の実態調査【最新版】(冬・夏、年代別、職種別の賞与)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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