吉沢亮が主演を務め、横浜流星が共演する映画「国宝」が、第78回カンヌ国際映画祭「監督週間部門」(現地時間5月13~24日に開催予定)で公式上映されることが決定した。李相日監督が、自身初の快挙に喜びのコメントを寄せた。
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人気作家・吉田修一氏の最高傑作と呼び声の高い「国宝」は、吉田氏自身が3年間にわたり歌舞伎の黒衣をまとい、楽屋に入った経験を血肉にして書き上げた渾身の作品。任侠の一門に生まれながらも、歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる主人公・喜久雄の50年を描く。吉沢、横浜に加えて、渡辺謙、高畑充希、寺島しのぶ、田中泯、森七菜、見上愛、永瀬正敏、宮澤エマ、黒川想矢、越山敬達、三浦貴大、嶋田久作らが共演している。
メガホンをとったのは、「フラガール」(06)で第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞を受賞した李監督。「悪人」でモントリオール世界映画祭、「許されざる者」でベネチア国際映画祭、「怒り」でトロント国際映画祭やサン・セバスティアン国際映画祭に参加した李監督だが、カンヌ国際映画祭への選出は今作が初となる。
李監督は、「一年半もの間を稽古に費やした吉沢君を筆頭に、演者たちの覚悟なしには語れない作品です。同様に、スタッフの果てしない献身、そして信頼に感謝が尽きません」とキャストとスタッフに感謝を述べ、「カンヌという形で報いられる喜びを噛み締めています。華麗であり、壮絶である歌舞伎俳優の生き様をお披露目する場として、これ以上ない大舞台です」と喜びを語った。
カンヌ国際映画祭は世界三大映画祭の1つで、その独立部門である“監督週間”は、自由な発想や新しい表現で作家性を持つ監督の作品が選出され、過去にはケン・ローチ、ジム・ジャームッシュ、スパイク・リー、ソフィア・コッポラ、アトム・エゴヤン、グザビエ・ドラン、日本からは大島渚監督、北野武監督、黒沢清監督などの作品が上映されている。ポン・ジュノ監督作「グエムル漢江の怪物」のようなクオリティの高いエンタメ作品も選ばれる部門で、優れた監督が世界に進出する登竜門ともいえる。
本作の脚本は、相米慎二監督の「お引越し」(93)で脚本家デビューし、「八日目の蝉」(11)、「コーヒーが冷めないうちに」(18)などに加えて、アニメ映画「時をかける少女」(06)、「サマーウォーズ」(09)、「おおかみこどもの雨と雪」(12)を手掛けた奥寺佐渡子が執筆。撮影は、「アデル、ブルーは熱い色」で第66回カンヌ国際映画祭パルムドールを獲得したソフィアン・エル・ファニが担当した。
「国宝」は6月6日から全国公開。李監督のコメント全文は以下の通り。
【李相日監督】
人生を懸けて臨む。その言葉通り、一年半もの間を稽古に費やした吉沢君を筆頭に、
演者たちの覚悟なしには語れない作品です。
同様に、スタッフの果てしない献身、そして信頼に感謝が尽きません。
カンヌという形で報いられる喜びを噛み締めています。
華麗であり、壮絶である歌舞伎俳優の生き様をお披露目する場として、これ以上ない大舞台です。
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国宝
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(C)吉田修一/朝日新聞出版(C)2025映画「国宝」製作委員会