4月1日(火) 19:10
勤怠システムのジョブカンを提供する株式会社Donutsによると、2024年冬のボーナス平均支給額は約50万円となっています。年齢や企業規模で金額が変化し、例えば、年齢別だと支給額は50代前半が最も多く約67万円です。企業規模別では500人以上規模が約60万円で、300人から499人までの規模だと約41万円となっています。
これだけみると、「一般的に平均で50万円程度もらっていて、自分は30万円しか支給されないから少ない」などと不満が生じる場合もあるかもしれませんが、ボーナスの支給額は勤続年数や個人評価、役職の有無、企業の業績などによって変化するため一概にはいえません。
ボーナス支給額は一定ではなく、その年の業績や勤務評価などによって変動するケースが多いでしょう。
帝国データバンクが2024年に行った「2024年冬季賞与の動向調査」によると、1人あたり平均支給額が前年よりも増加した企業は全体の23%でした。業界別では運輸・倉庫が大きく増加したほか、金融や建設、製造業界でボーナス支給額が増える割合が高く、また、全体の12%の企業は2年連続で増加しています。
ボーナスが増えた理由としては、インバウンド需要が高くなった、IT技術者不足などが挙げられています。また、運輸業界ではドライバー不足もあり、人材確保のために給料やボーナスを上げるケースもあるようです。
正社員だと「ボーナスはもらえるもの」と考えている人は多いかもしれませんが、支給がない企業も存在します。全体の約12%はボーナスがなく、「繊維・繊維製品・服飾品小売」業界は約半数でボーナスが支給されない状況です。
「ボーナスをもらったら取りあえず貯金する」人も多いかもしれませんが、貯金以外だと何に使っているのでしょうか。
共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」を運営する株式会社ロイヤリティマーケティングが2024年に公表したデータによると、貯金や預金以外では宿泊を伴う旅行や食品、外食に使うケースが多くなっています。転職サイトのdodaが公表している「ボーナスの使い道ランキング」でも、ボーナスの使い道で最も割合が高かったのは「旅行・レジャー」です。
生活費の補填(ほてん)にボーナスを充てるケースも少なくありません。dodaのデータでもボーナスの使い道として生活費の補填と答える割合は年代が上がるほど増えています。
ボーナスを、財形貯蓄や投資信託など運用に回す人もいますが、旅行や食費、生活費の不足分の補填などに充てる人が多いことが分かります。
本記事では、2024年冬のボーナスは平均でどのくらい支給されたのか、受け取ったボーナスは何に使われているのか解説しました。
周りで自分よりも多くもらっている人がいると、不安や不満を覚えることもあるかもしれませんが、ボーナスの支給額は同じ会社で働いていても雇用形態や勤続年数、勤務評価、入社時期など、さまざまな要因で差が生まれることが珍しくありません。
また、ボーナスの使い道は人それぞれです。自身の状況と照らし合わせて有意義に活用していきましょう。
株式会社Donuts 2024年の冬季賞与平均支給額、速報値は「502,656円」
株式会社帝国データバンク 2024年冬季賞与の動向調査
株式会社ロイヤリティマーケティング 第61回 Ponta消費意識調査 2024年10月発表
パーソルキャリア株式会社 ボーナスの使い道ランキング
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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