「こういう役をやりたかった」多部未華子、自身にとって新境地となる専業主婦役を演じての思い<対岸の家事>

4月1日(火)スタートの火曜ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」で主演を務める多部未華子/(C)TBS

「こういう役をやりたかった」多部未華子、自身にとって新境地となる専業主婦役を演じての思い<対岸の家事>

4月1日(火) 2:00

4月1日(火)スタートの火曜ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」で主演を務める多部未華子
【写真】詩穂(多部未華子)と礼子(江口のりこ)は子育て支援センターで出会うが、その後気まずい関係に

火曜ドラマ「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」(毎週火曜夜10:00-10:57、TBS系)が、4月1日(火)よりスタートする。このほど、本作の主人公・村上詩穂を演じる多部未華子にインタビューを実施。実生活でもママである多部が明かす共感や子育ての悩みに加え、作品の見どころなどを語ってもらった。

■家事という“終わりなき仕事”がテーマの新たなお仕事ドラマ

本作は、2019年にドラマ化もされた「わたし、定時で帰ります。」(新潮文庫)で知られる朱野帰子の小説をドラマ化。専業主婦になることを選んだ女性・村上詩穂(多部)が、ひょんなことから働くママや育休中のエリート官僚パパなど“対岸にいる人たち”と出会い、交流していく姿を描く。

詩穂は働くママが主流となった昼間の街でなかなか自分と同じような主婦仲間を見つけられず、「…あれ、今日もまた誰ともしゃべってない!?」とちょっぴり焦りを感じる日々を送っていた。そんな中、詩穂は立場は違えど同じように“家事”にまつわるさまざまな問題を抱える人たちと出会い、関わっていくことに。

今やどんな立場であっても生きていく以上は誰かがやらなければいけない“家事”という仕事。「実はみんな同じように毎日の家事に泣いたり悩んだりしているんだ」とホッとしてクスッと笑える、“家事”という終わりなき仕事をテーマにした新たなお仕事ドラマとなっている。

■「専業主婦を選択した詩穂の気持ちに徐々に共感してきました」

――本作への出演オファーがあった際の心境や原作を読んで、どんな感想を持ちましたか?

子供を持つ専業主婦という、これまであまり演じる機会のなかった役柄だったのでオファーを頂いてうれしかったです。こういう役をやりたかったと思っていましたし、自分にとって新境地だなと感じました。今の時代に専業主婦が主役というのは新しいですよね。

原作を読んだ最初の感想は「共感することが多すぎて、ドラマで描けるのかな?」でした。それくらい日常生活で起こる子育ての小さな悩みや家事の悩みなど、とてもリアルに描かれているんです。脚本では、そういったリアルな悩みの数々をポジティブに前向きに捉えられるように後押ししてくれるストーリーになっています。

――詩穂を演じる中で、役柄に対する印象が変わったことはありますか?

私は専業主婦ではないので、仕事があると子供のことは旦那さんに任せることが多いのですが、仕事がない時は子供と一緒に過ごしたり、家事をしたりしているので、詩穂の専業主婦ぶりについては特段理解できないことはなかったです。

その中で詩穂が「専業主婦になりたい」と言う理由について、台本を読みながら掘り下げる作業をしています。「家族のために“家事をすること”を仕事にしたい」と専業主婦を選択した詩穂の気持ちに徐々に共感してきました。こういう考え方もあるんだなと思いながら撮影しています。

――特に共感したところはどこでしょうか?

子育てをしているママたちとつながりたいという思い。私も妊娠中から子供が0歳くらいのころは特に感じていたことなのですが、ずっと家にこもっていると話し相手がいないんです。なので、私は自分の子供と同じ月齢の子供を持つママのつぶやきをよく見ていました。

「なんでこんなにミルクを飲んでくれないんだろう」と思ってつぶやきを見てみると同じ思いをしている方たちがいますし、夜中の3時に起きてしまったら同じように子供に起こされている方たちがいて。それを見るだけでも1人じゃないと思えるんですよね。

「働くママとは話が合わない」「専業主婦は生きづらい」というつぶやきを見て、この作品がそんな方々にも届けばいいなと思いました。最近子供を産んだ友人にも、ぜひ見てもらいたいと感じるほど。今まさに子供と向き合っている方に届いてほしいです。

――実際に子育てをする中で、想像と違ったことはありますか?

全部違いますね。想像以上にどれも大変です。1人の人格を育てるにあたって、何が正しいのか間違っているのか分からないまま、手探りで進む毎日です。自分たちの家族なりの答えを見つけなくてはなりませんが、それが世間からずれているかもしれないし、合っているかもしれないし。

だから、子育てに「分かった」と思えた瞬間は一度もないんです。栄養の与え方から何から何まで、本当に分からないことばかり。経験者に相談をしたり、YouTube動画を参考にしたりすることもありますが、それでもやっぱり分からない。でもそれ以上に子供のかわいさが上回るんです。こういった感情になったのも初めてですね。

――その中で支えてくれる存在はいますか?

母親からはプラスになることを参考にしています。でも一番は家族ですかね。特に旦那さんとは子供が寝た後に夜遅くまで話すことがあるんです。そこで自分が考えている子供に対する見方や育て方が合っているのか、確かめ合うわけではないけれど一番身近にいる人が同じ考え方を持って子供と接していることが分かると良かったなと思えます。

■抱っこひもを苦にしない江口のりこに驚き

――自分の子育てとリンクするシーンはありますか?

1話で働くママ・長野礼子さん(江口のりこ)と詩穂が対峙するシーンがあるのですが、両方の気持ちがすごく理解できました。2人が「世界からすごく孤独」だと感じる場面は、決して大げさではなく、私も本当に孤独を感じることがあります。それは、子供とずっと向き合っている時間でも、礼子さんのように職場での居場所がないと感じる時でも同じです。

このシーンの2人のせりふは、私にとって非常に重く、誰にも話せない心境を全て吐露しているように感じました。このドラマにはそのようなシーンが多いのですが特にそのシーンは印象に残っています。

――江口さんとは「これは経費で落ちません!」(2019年、NHK総合)以来の共演ですね。

私は江口さんのテンションが大好きです。この現場では、長野家の末っ子・星夏ちゃん(吉玉帆花)を抱っこひもでずっと抱っこしているので、あまり積極的に話しかけないようにしているのですが、「抱っこひもが苦じゃない」と言っていて驚きました。私は腰が痛くなるから苦手だったのですが、本当に平気そうなんですよね。今度、本音を聞いてみます。

――ディーン・フジオカさん演じる育休中のエリート官僚パパ・中谷達也と詩穂は対立していく役柄ですが、ディーンさんとの共演はいかがですか?

ディーンさんはお会いする前からとても格好良いなと思っていましたが、実際も変わらず格好良い方です。中谷のようにフラットで、あまり波がない感じがします。現場でまだ3人のシーンが少なく、江口さんとディーンさんのお2人が話している姿を見ていないので、どんな会話をするんだろうと興味があります。

――詩穂の夫・虎朗は一ノ瀬ワタルさんが演じられます。パパぶりはいかがですか?

とてもすてきなパパです。苺役の永井花奈ちゃんと積極的にコミュニケーションを取っていて、パパとして娘と向き合おうとしている姿をいつも見ています。一ノ瀬さんはバルーンアートが得意みたいで、顔合わせの時から花奈ちゃんに風船で犬を作ってあげていたり、よく風船おじさんになっています。なので、花奈ちゃんが一ノ瀬さんを追いかけていますね(笑)。

――多部さんは花奈ちゃんとどのようにコミュニケーションを取っていますか?

アニメの話をすることもありますし、この間、花奈ちゃんから絵をプレゼントしてもらったので家に飾っています。ですが、まだ距離感を模索中です。親子役なのでなあなあになってもいいとは思うのですが、1人の役者として接することも大事なのかなと思って、そのあんばいが難しいと感じています。

花奈ちゃんはすごくしっかりしていてパワフルですね。他の子役の子もみんな元気いっぱいで一生懸命頑張っていますよ。しっかりと演技をする時は演技して、遊んだり、時には泣いたり。子供らしい一面もたくさんあるので、どうやってバランスを保っているのか気になりますし、きっとご両親も大変なんだろうなと思います。

――作品の見どころと視聴者へメッセージをお願いします。

より多くの方、特にたくさんのご家族に届けたいと思いながら、作品に取り組んでいます。家族の形や価値観、子供との向き合い方、夫婦の関係などは人それぞれ違います。そんな中で、一つの言葉やシーンが誰かの救いになったり、共感を生んだり、家族で話し合うきっかけになればうれしいです。

人生を大きく変える作品ではないかもしれませんが、小さな一歩を後押しするようなドラマになればと思いながら撮影しています。明日からも「私たちなりに頑張ろう」と思える作品になれば幸いです。



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