ルーキー3人が同組!左から吉田鈴、都玲華、青木香奈子(撮影:上山敬太)
3月27日(木) 23:07
<アクサレディス事前情報◇27日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6538ヤード・パー72>
昨年のプロテストに合格した97期生26人のうち、今週は12人が出場する。注目は午前8時にアウトからスタートする第1組の青木香奈子、都玲華、吉田鈴の3人だ。
主催者推薦出場で待望のプロデビュー戦となる都は、1週間前に宮崎入りして調整を続けてきた。ほかのコースで以前から親交のある永久シードの片山晋呉と初めてラウンドも行うなど、準備万端の21歳は「同期が頑張っているのを見て、自分も頑張らなきゃと思った。デビュー戦で周囲も期待をしてくれているので、それに応えたい」と一言一言に力が入る。
ルーキー3人が同じ組で回るのは、2021年「楽天スーパーレディース」で山田彩歩、後藤未有、植手桃子が同組になった予選ラウンド以来、実に4年ぶり。当事者たちも組み合わせが決まったときは大いに盛り上がったようで、都は「めっちゃ面白いと思った。みんな仲良しなので、すごく楽しみ」と自然と笑みがこぼれる。
昨年4月には下部のステップ・アップ・ツアーで史上6人目のアマチュア優勝を達成するなど、実力は折り紙つき。「トップ10に入れたら最高。同期の中で最初に勝ちたいと思うし、新人賞を取りたいんです」と鼻息は荒い。
プロになれば当然、賞金が手に入る。「アマチュアのときよりも一層頑張ろうと思う。1打で賞金も変わる。お金が好きなので、少しでも多く稼ぎたいんです」。冗談っぽく話したが、“その心意気や良し”のハングリー精神。「上にいけばいくほど、みなさんに知ってもらえる。自信にもなるので、本当に頑張りたい」と力を込めた。
前週の「Vポイント×SMBCレディス」で13位に入り、上々のデビューを飾った青木も、地元・宮崎で迎えるプロ2戦目に気合をにじませた。その活により、インスタグラムのフォロワー数は一気に1万5000人増加し、現在は7万6000人に到達。6度目の挑戦でプロテストに合格したプラチナ世代の苦労人は「応援をプレッシャーに感じず、プラスに考えて、力に変えたい」と話し、「目標は高くということで、(フォロワー)10万人を目指します」と2週連続の活躍で大台突破を誓った。
初日の組み合わせについては「ありそうだなと思っていた」という予感が的中。「2人ともアマチュア時代から活躍していたので、一緒に回れるのはすごく光栄。でも、同じルーキーなので、絶対に負けたくない気持ちもあるし、最初に勝ちたいです。バチバチになると思うけど、みんなで楽しく高め合いながら、3人でトップ10に入るくらいの気持ちで戦いたい」と“共闘”に燃えている。
3人の中ではただ一人、QTランク36位で自力出場となる吉田鈴は開幕戦15位、前週は45位と2戦連続で予選を突破。ルーキー3人のラウンドには「特には…」とクールに対応したが、3試合連続で朝イチのスタートとなる初日に「いつも早いな」と苦笑いしていた。
前週は米ツアーからスポット参戦した姉・優利が2位に9打差をつける圧勝で通算4勝目を挙げた。その夜は自宅で赤飯を食べて、家族でお祝い。「一歩、二歩抜けていると思った。すごいなぁと」。次は自分の番。「ラインが出ない」と悩んでいたショートアイアンも、この日の練習でショットに切れ味が戻ってきたという。「最終日に向けて調子を上げていきたい」。まずは初日の同期対決を制し、米ツアーに戻った姉に、いい報告を届けたい。(文・臼杵孝志)