俳優の鈴木保奈美が3月26日、都内で行われた映画「HERE 時を越えて」の公開記念イベントに出席。時代を越えて“家”という場所で紡がれる幾世代の家族のドラマである本作の魅力を語った。
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「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ一期一会」で知られる名匠ロバート・ゼメキス監督が、リチャード・マグワイアによる実験的グラフィック・ノベルを映画化。約30年ぶりにトム・ハンクスとロビン・ライトが共演している。
「すべてはここ(HERE)で起こる」というテーマのもとに、紀元前から現代までを固定カメラというひとつの視点で、様々な家族の姿を描いた本作。先んじて映画を鑑賞した鈴木は「まずはびっくりしました。何が始まるのだろうか、どういう展開なんだろうかと。スクリーンから目が離せなくなりました。どこにでもいる家族のどこにでもあるお話を丁寧に紡いでいくだけなのに、どうしてこんなに惹きつけられるのだろうか……」と斬新なスタイルの演出とルックに目を奪われた様子。
それぞれの時代を象徴するかのような調度品を見どころに挙げ、「時代によってインテリアも変わっていて、細かい所まで作り込んである。出来る事ならば画面を止めて隅から隅まで見て確認したいくらい。これから作品を観る観客の皆さんにも大きなスクリーンで観ていただきたいです」と呼び掛けていた。
原作本の「HERE ヒア」(日本では国書刊行会から出版)も読んでいるという鈴木は「読んで理解するのに頭を使うけれど、不思議な世界が展開していて、どうしてこのような発想が生まれるのだろうかと驚きました。映画化にあたっては原作にあるシビアなシーンを入れて社会派的な映画にすることも出来たはずだけれど、そうしなかったのはゼメキス監督ならではの優しさなのかなと。家を中心に愛で包んだ映画にしたんだなと思いました」と分析した。
ハンクスとライトは、中心となるリチャードとマーガレット夫婦の10代から70代までの年齢を最新のVFX技術を駆使して演じている。鈴木は「顔の部分はVFXのデジタルメイクでやっていますが、若くなった顔に合わせて体も若いスピードに合わせないといけないので、そこをどうやって演じられたのか、直接お二人からお話を伺いたいです!」と興味津々。もし同じような技術を駆使した作品へのオファーがあったら「私は新しくて面白そうなものには、何でも挑戦してみたい」と前向きで、「デジタル技術の進化はちょっと怖いけれど、でもそれによって様々な時代を一人の俳優が表現する事が可能になる広がりは、一観客としては嬉しい。最新のVFXを駆使して表現の可能性をより大きく深くするためにここまでやってくれたことに本当に驚きました」と製作陣に賛辞を送った。
本作のもう一人の主人公である“家”に関しては「自分の実家もそうですし、小さい時によく遊びに行っていた祖父の家の記憶が蘇った」といい、祖父の家の門の前で撮った七五三の写真を思い出の写真として公開。「3しゃいです!(3歳です!)」と照れながら、「祖父の家には正月や夏休みによく遊びに行っていて、私は初孫だったのでとても可愛がってもらいました。祖父の家は親戚が良く集まる家だったので、ここで過ごした時間は強烈に心に残っています」と懐かしんでいた。
「HERE 時を越えて」は4月4日から公開。
【作品情報】
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HERE 時を越えて
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