【写真】会場にて振る舞われた「カルダモン香るネギと鶏キーマカレー」
2025年3月27日(木)よりBS-TBSにてスタートする木曜ドラマ23「すぱいす。」(毎週木曜夜11:00-11:30)。このほど、本作の記者発表会見が行われ、本田響矢、奥野壮、吉田凜音のメインキャスト3人が登壇。撮影の裏側などについて語った。
■訳あり男女3人がキッチンカーで珍道中を繰り広げる“グルメロードドラマ”
「孤独のグルメ」シリーズの吉見健士が手掛ける本作は、見た目も性格もバラバラな訳あり男女3人が、キッチンカーでスパイスカレーを移動販売しながら各地を巡る姿を描く“グルメロードドラマ”。
キャバクラ嬢の送迎ドライバーである北野祐樹(本田)、No.1キャバクラ嬢の杉本奈月(吉田)、料理の腕前はピカイチなのに実力を発揮しきれない天才料理人・森田晃(奥野)と出会う。ひょんなことからキッチンカーに乗り込んできた晃を巻き込み、3人の珍道中が動き出す。
老若男女から愛されグルメ界随一の人気を誇るカレーがテーマとなっている本作では、祐樹ら3人が作る秘伝のスパイスカレーに加え、各地の名産など毎回シズル感満載のさまざまなスパイスカレーが登場。ドラマを見た後に真似して作りたくなる“調理ハウツー”としても楽しめる作品となっている。
加えて、各地のおいしい食材と絶景に出会える“グルメロードムービー”としての魅力も。毎回キッチンカーで訪れた土地に存在する“おいしい隠れ名産食材”を紹介。それぞれの場所で出会った名産食材を、奥野演じる晃がどのようにカレーに活かすのかも見どころだ。
■撮影で培われたコンビネーションをトークでも展開
会場では、ドラマの第1話で実際に祐樹たちが振る舞う「カルダモン香るネギと鶏キーマカレー」が報道陣に提供され、ほんのりとスパイスの香りが漂う中会見がスタート。会見の司会を務めたTBS・篠原梨菜アナは、実際に振る舞われたカレーを食べてみることに。
千葉・茂原の特産である本能ねぎと、付け合わせにくろいちごのマリネが乗った一皿を食べた篠原アナは、「おいしい…。深みのある味わいです。キーマカレーということで肉々しい食感もまたたまらないですね。スパイスの重層的な香りというのが非常に素晴らしく、アクセントも効いています」とさすがの食レポを披露し、報道陣を沸かせた。
そして、本作のメインキャストを務める本田、奥野、吉田が登場。まずは前日にクランクアップを迎えたばかりという3人に互いの印象について質問が。
本田は「奥野さんとは一回共演をさせていただいていたんですが、その時はプライベートで喋る時間もなかったので、今回の役柄もあってクールなイメージが付いていたんです。でも実際お会いしたらすごいハイテンションで、僕が演じる北野祐樹と張るくらい元気な方という印象です」と告白。
それに対し奥野は「いや、(自分は)めっちゃクールっすね」と異論を展開しようとするが、すかさず吉田から「やだ~。クールでいたい系男子だ~」と茶化されるなど、早くも3人の仲の良さを伺わせる。
また、本田は吉田の印象について「吉田さんとはお芝居以外のお仕事でご一緒していて。(本作で)5年ぶりくらいに会ったと思うんですが、いい意味で何も変わらない感じでした。フラットでラフな、(共演者に対して)壁がない方だなっていう印象ですてきです」と明かした。
一方、奥野は本田について、「(本田)響矢くんは、真面目な方だなっていう印象です。僕ら3人の中で一番監督とコミュニケーションを取っていて。お芝居のことだったり演出のことだったりたくさんお話しされていて、自分の準備してきたものがしっかりある方なんだなと感じました」とコメント。
続けて「吉田さんは、ムードメーカーです。彼女がいると現場が明るくなるというか、“吉田の空気”にするのが上手で。吉田さんが話始めると、みんな吉田さんの話を聞きたくなるというか、『お、次何面白いこと言うんだ?』みたいな(笑)」と明かし、吉田のトークのハードルを上げる場面も。
そんなフリに吉田は「プレッシャーを感じる」とこぼしつつ、「奥野さんは響矢くん(が言っていたこと)と一緒ですごいクールな印象が最初あったんです。でも、現場入ったら急に歌い出すし…」と暴露。すると奥野は「いや~、風評被害ですね。一番歌ってたのは誰よ? 響矢くんよ?」と反論。その言葉に本田も「確かに否定はできない(笑)。みんなでそういう楽しい雰囲気でやっていたってことで」とまとめていた。
■バリエーション豊かなカレーたちに感想も饒舌に
本作では、祐樹たちが各話ごとに違う場所を訪れ、その土地ならではの食材などを活かしたカレーを作っていくのが大きな見どころ。各エピソードに登場するカレーの中で特に思い出深い一皿について聞かれると、奥野は「僕は最終話(第10回)のカレーが印象に残っています。小松菜のサグチキンカレーっていう、生クリームを使ったカレーなんですけど、とんでもなくおいしくて。
スパイスカレーだけど、『スパイスカレーはちょっと苦手だな』っていう方にも食べやすいカレーになっているので、すごく印象に残っています。ぜひ作ってみてほしいくらい」と、いきなり最終話に登場するカレーを紹介。
本田は「僕はナマズのフリッターを使ったココナッツカレーです。これは3話なんですけど、初めてナマズを食べまして。『え、ナマズってこんなにおいしいんだ!』と思いましたし、カレーもココナッツカレーはもともと好きなんですけど、さつまいもが入っていて。『こんなにさつまいもがココナッツカレーに合うんだ。甘くておいしいな』っていう印象が強いです」と語った。
吉田は「私はカレーうどんですね。麺が好きなので、特に吉田うどん(を漬けて食べるカレー)が好きでした。吉田うどんの麺がめちゃくちゃ太くて、うどんに絡みつくカレーがまた最高で、おいしかったです」と、吉田うどんがカレーのポテンシャルを引き出していたと力説。
それぞれの好みのカレーを明かしたところで、吉田は「全部本当においしいんです。本っ当に美味しい!」と強調。本田や奥野も「一番饒舌になったね。びっくりした(笑)」と今日一番の声を出した吉田をイジりつつも同意していた。
■撮影の合間に“地のもの”も堪能
本作はカレーだけでなく“グルメロードドラマ”として、各地を旅していくこともポイント。実際に現地を訪れて撮影していた3人へ「印象に残っている場所」について質問が飛ぶと、本田は「(静岡の)伊東に行って金目鯛のカレーを作った回があるんですが、伊東の印象は強いですね。僕は温泉が好きで、毎日温泉入れたので最高でした」としみじみ告白。
伊東ではカレーのみならず金目鯛を心ゆくまで堪能したそうで、「お店で金目鯛の煮付けを食べたんですが、本当においしくて」(本田)、「感動しちゃうよね。30分間『おいしい』しか言ってなかった」(吉田)とその驚きを熱弁する中、奥野は「僕食べてないんですよ。撮影してて置いていかれました」と恨み言。
ただ、その話には続きが。後日奥野はお店で金目鯛を食べられたものの、2人がお薦めした煮付けではなく刺身を食べたのだそう。吉田は「おいしいよって言ったのに(煮付けを)食べてくれなくて。寂しかったです」と不満げに明かした。
そんな吉田の印象深い場所は「私も伊東ですね。滞在時間が長かったので、より街を堪能できたというか。いろんな良いところを知れたし、すごい穏やかな気持ちになる街でした。ゆっくり時間が進んでいく感じで。大好きな場所になりました」と、街の魅力をしっかり味わえた様子。
奥野の印象深い場所は「(山梨の)富士吉田です。実際にロケをした時、富士山がちょっとごきげん麗しくなくて全く顔を見せてくれず…。『せっかくここにいるのにな~』と思いながら撮影していました」と、雄大な富士山が間近に見えるはずの場所にいながら拝めなかった悔しさをのぞかせた。
■竹中直人の暴走に一同がタジタジに?
今回の会見では、各回の登場するゲスト俳優陣も一挙に発表。3話の八木亜希子、4話の温水洋一、5話の遊井亮子、6話の竹中直人、7話の橋本マナミ、8話のタマ伸也、9話の笛木優子と、豪華な顔ぶれが明らかになった。
ゲストキャストとのエピソードについて、本田は「竹中直人さんとご一緒させていただいた6話は、竹中さんが映画監督役で登場されるんですが、面白かったです。台本にないせりふもたくさん足されていて、『こんなにお芝居って自由だったんだ』みたいなことを思わされました」とコメント。
奥野は「事務所の先輩である笛木さんは初めてご一緒させていただいていたので、ちょっと緊張しながら(演じていた)。ただ、僕はほとんど同じシーンが無くて。チラッとしかお話しできていないんですが、本当に優しい空気感というか、僕たちを包みこんでくれるようなお芝居をされていて素敵でした」と振り返る。
吉田は「私も竹中さんのパンチが強すぎて。映画監督の役なんですけど、劇中で(竹中さんが)映画を撮るシーンがあって。結構一緒のシーンが多かったんですが、私の“奈月”っていう役名を一生覚えてくれなかったのが印象に残ってます(笑)」と、何とも竹中らしいエピソードを明かしてくれた。
■「福井感を出したカレーを作って、もっと福井を盛り上げたい」(本田)
「自分で作るならどんなカレーを作りたいか」という質問も。本田は「僕は福井県出身なんですけど、福井はソースカツ丼が有名なので“ソースカツカレー”とか作りたいですね。あと、ちょっと和風めなルーで、越前おろしそばっていうのも有名なので、大根おろしとかも使って福井感をバンバンに出したカレーを作って、もっと福井を盛り上げたいです」と、自身の野望を込みでコメント。
奥野は「僕は今回のドラマで作ったカレー、全10食の再現がしたいです。(撮影を通して)作れるようになったので、自宅でスパイスを集めて作ってみようかなと思っています」と、早く自宅で試したくてウズウズしているよう。
吉田は「私は北海道出身なのですが、やっぱり北海道ってスープカレーが有名だと思うので、スープカレーに私が好きなものをいっぱい入れる夢カレーで。納豆とか茎わかめとか、梅も好きだから入れて。野菜とお刺身とか…」と明かすと、男性陣は「え、生のお刺身?」と反応。「何か(カレーに入れること)無いから一回やってみたくない?」という吉田の回答に、男性陣も納得していた。
「キッチンカーならではの撮影の大変さや発見」という話題では、本田は「キッチンカーは3人乗りなんです。(後部座席がないため)前に3人乗るっていう経験が僕は初めてだったのですごく新鮮で。窓も閉め切った3人だけの空間で、ナチュラルな空気感でお芝居できたのが印象に残っています」と、キッチンカーで移動中のシーンを撮影した際の様子に言及。
奥野は「僕は(料理担当の役なので)多分キッチンカーのデメリットを一番実感した人間だと思うんですが、狭いので調理シーンを撮っているとカメラさんが後ろを通ったり、僕がコソコソと移動したりしていて、そういう大変さはありました。演者よりもスタッフさんたちの方が大変だったかなと思います」と、狭い空間での撮影の苦労を明かす。
また、調理シーンについては「僕一人でずっと料理と向き合う日を作って、調理シーンだけで一日100カットとかまとめて撮っていたんですけど、辛かったです(笑)。もともと料理はする方なんですけど、普段はうまく見せようとする意識を持って料理をやらないので、包丁の持ち方や立ち方などを基礎的なことから教えてもらって。おかげで包丁さばきや鍋さばきは上手になりました」(奥野)と告白。実際に調理をしたからこその貴重なエピソードが飛び出した。
そんな奥野の言葉に対し、吉田は「私たちは大変じゃなかったです(笑)。3人並んですごい楽しかった。(車内が)ぎゅっとなってるし、キッチンカーの中の景色がいい思い出になっています」と、密なシーンが続いたキッチンカーでの撮影を振り返った。
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