米ワーナー・ブラザースが税金対策のために棚上げした実写アニメ映画「コヨーテVSアクメ(原題)」に、ついに救済の手が差し伸べられた。米バラエティ誌の報道によると、独立系配給会社ケチャップ・エンターテイメントが約5000万ドル(約75億円)で配給権を獲得する交渉の最終段階に入っている。
「コヨーテVSアクメ(原題)」は、90年以上の歴史を持つ名作アニメ「ルーニー・テューンズ」の人気キャラクター「ワイリー・コヨーテ」を主人公とした実写・アニメ合成映画だ。WWEのレスラーでもあるジョン・シナと、「好きだった君へ」で世界的に注目を集めたラナ・コンドルが出演。監督は「ミュータント・ニンジャ・タートルズ影(シャドウズ)」のデイブ・グリーンが務め、現在DCスタジオの共同責任者として活躍するジェームズ・ガンが製作を担当した。
ストーリー詳細は明かされていないが、原作アニメでは、ワイリー・コヨーテが「ACME(アクメ)社」の欠陥商品に悩まされる姿が描かれている。彼はロードランナーという素早い鳥を捕まえようとアクメ社の製品を次々と購入するものの、それらが常に裏目に出て自らが被害者となる皮肉なコメディが特徴だ。
ワーナー・ブラザースは2023年11月、すでに完成していたこの作品を3000万ドル(約45億円)の税金控除として棚上げする決定を下した。この判断は映画界から批判を招き、スタジオ側も異例の対応として制作チームに他の配給会社への売却交渉を許可。大手ストリーミングサービスも検討したものの、成立には至らなかった。
救世主となるケチャップ・エンターテイメントは、2012年設立の新興独立系配給会社。近年ではアカデミー賞俳優マイケル・キートン主演のコメディ「グッドリッチ(原題)」やベン・アフレック主演のスリラー「ドミノ」などの配給を手掛けている。
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写真:Everett Collection/アフロ