3月19日(水) 19:50
一般的に、電気料金の請求は前月の検針日から当月の検針日前日までの使用量が反映されます。例えば、電力会社の検針日が3月10日だとすると、「3月分の電気代」として請求されるのは2月10日~3月9日までの電気使用量です。つまり、2月の寒さの影響が3月の請求に反映されるというわけです。
では、冬季にどのような要因で電気代が高くなるのか、以下で詳しく見ていきましょう。
冬は寒さ対策のために暖房器具をフル稼働させる家庭が多いですが、これが電気代の大きな要因となります。特に影響が大きいのが以下の暖房器具です。
・エアコン
設定温度が高いほど電力消費が増えます。また、部屋の温度が低い状態から一気に温める際に多くの電力を消費します。
・電気ストーブ
シンプルで手軽に使えますが、消費電力が大きいため長時間使用すると電気代が高くなります。
・こたつ
比較的電力消費は少ないですが、つけっぱなしにするとコストがかさみます。
・ホットカーペット
広範囲を温めるため、長時間使うと意外と電気代がかかります。
また、家の断熱性能が低いと、暖房を使っても部屋がすぐ冷えてしまい、結果として電力消費が増えてしまいます。
冬は日照時間が短いため、照明をつける時間が長くなります。また、寒い時期は家にいる時間が長くなるため、テレビやパソコン、電気ポットなどの家電製品の使用頻度も増加します。主に、冬場によく使われる電化製品には次のようなものがあります。
・電気毛布や湯たんぽ
寝るときに使うため、使用時間が長くなりがちです。
・電気ポット、電子レンジ
寒いと温かい飲み物を頻繁に飲みたくなるため、使用回数が増える傾向にあります。
・長時間のテレビ視聴やゲーム機の使用
寒いので外出を控え、家で過ごす時間が増えると電力消費が増大します。
寒い時期は、お湯を使う機会が増えます。特に電気給湯器を使っている家庭では、冬場は水温が低いため、お湯を温めるのにより多くの電力が必要になります。また、お風呂に関しても、浴槽の追いだき回数が増えることが電気代アップの要因となります。寒いとすぐにお湯が冷めるため、追いだきを頻繁に行う家庭も多いでしょう。
このように3月の電気代が高くなりますが、暖房器具の使い方の見直しや家の断熱対策の強化など、ちょっとした工夫をするだけで無駄な電気代を抑えることができます。ここでは、3月の電気代を抑えるために実践できる具体的な対策を紹介します。
・エアコンの設定温度を20~22度程度に設定する(1度下げるだけで電力消費を約10%削減可能)
・エアコンのフィルター清掃やメンテナンスを月に1~2回行う
・サーキュレーターを併用して部屋の暖気を循環させる
・厚着をすることで暖房に頼りすぎない
・窓に断熱シートを貼ることで、暖房効率を向上させる
・カーテンを厚手のものに変えると、窓からの冷気を防げる
・ドアや窓の隙間を防ぐテープを貼ることで、熱の流出を防ぐ
・シャワーの時間を短くする
・家族で入浴の間隔を短くするなど、追いだきの回数を減らす
・電気ポットを保温しっぱなしにしない
・LED照明に変えると消費電力を半分以下に削減できる
・待機電力の節約(使わない家電のコンセントを抜く)
・電気毛布やこたつはタイマーを設定し、長時間の使用を避ける
3月の電気代が高くなるのは、前月(2月)の電力使用量が反映されているからです。冬場は暖房や給湯の電力消費が増えるため、思った以上に電気代がかかってしまいます。
しかし、ちょっとした工夫で電気代を抑えることは可能です。暖房器具の使い方を見直したり、家の断熱対策を強化したりすることで、無駄な電力消費を減らすことができます。
春が近づいてきても、油断せずに計画的な節電を心掛け、電気代の負担を減らしましょう。
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭でできる省エネ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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