【インタビュー】パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、世界を席巻する歌姫オロペサ 待望の日本初ソロ・コンサート!

リセット・オロペサ

【インタビュー】パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、世界を席巻する歌姫オロペサ 待望の日本初ソロ・コンサート!

3月17日(月) 3:00

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今やオペラ歌手も百花繚乱、美声とテクニックだけではなく、優れた演技力と俳優のような容姿を誇る新世代の歌手たちが台頭している。オペラ歌手=大柄な体型というステレオタイプのイメージをもっている方はまずはその認識を改める時がきている。そんな次世代の歌手たち中で、ひときわ強い輝きを放つソプラノがいる。リセット・オロペサだ。

アメリア出身のオロペサはオペラの殿堂、メトロポリタン・オペラの若手芸術家育成プログラムから世界に羽ばたいたスターだ。若干22歳にして同歌劇場『フィガロの結婚』スザンナ役デビューで大成功をおさめ、以降はミラノ・スカラ座、パリ・オペラ座、ウィーン国立歌劇場、ザルツブルク音楽祭などの世界の冠たる歌劇場、フェスティバルからの出演依頼が引きも切らない。そんなオロペサがこの春、日本初となるソロ・コンサートで来日する。

2022年のコンサートより(photo Kiyonori Hasegawa)

舞台装置や衣裳がないコンサートで、歌声のみで客席に挑む心境を尋ねてみたところその秘訣はずばり、「歌う前」にあるのだという。「オペラ・アリアはつねに、キャラクターが舞台で起こっている出来事に反応して生まれた感情を客席に向けて歌い、演じます。そのための準備は、実は歌う前に行われているんですよ。導入部分をよく聴くと、すぐにキャラクターの感情が伝わってきます。」

まさかの歌う前からドラマがはじまっているとの回答。これは演技力でも高い評価を得ているオロペサならではの感じ方なのだろうかと重ねて聞いてみると

「アリア*の途中でキャラクターのおかれた状況が変わり、ヒロインの感情が急に変化することもあります。そのような変化が起こったときは、私の表情、声の色彩、私のすべてを使って全身で表現するようにしています。」

この言葉をずばり体現しているのが、彼女が得意としており、近年さらに磨きをかけているベルカント・オペラ*ではないだろうか。特に今回のコンサートにもプログラムされている『夢遊病の女』より“狂乱の場”は、約20分にもわたる長いアリアであると同時に、旋律の中で次々とヒロインの感情が変化するソプラノ歌手にとっては屈指の難曲のひとつとして挙げられることも多い。

ローマ歌劇場2023年日本公演『椿姫』より(photo Kiyonori Hasegawa)

「今回のコンサートで歌う、『夢遊病の女』のカバレッタ*には、作曲家であるベッリーニならではの非常に華やかなで技巧的な装飾歌唱法(コロラトゥーラ)をみてとることができます。ドニゼッティからは、『ランメルモールのルチア』のドラマティックなアリアを今回は歌いますが、そちらの曲は歌唱重視から劇性を強調するようになっており、後のヴェルディに影響を与えました。私はキャリアの中で、これらの作曲家の作品を数多く歌えることを非常に光栄に思います!」と、的確に作曲家ごとの特徴をとらえている言葉からは、ベルカント・オペラを自らのものとしているプリマドンナとしての矜持を感じさせる。

最後に「いつも応援ありがとうございます。皆さまのために歌うのは素晴らしいことですし、皆さまが音楽を本当に愛していることを知っているので、いつもとても幸せです!」と思わずこちらまで元気になるようなチャーミングな笑顔を残して去っていったオロペサ。

この春は満開の桜にも劣らない、花盛りの歌姫の歌唱芸術を堪能できることだろう。この4月が待ち遠しいかぎりだ。

*アリア…オペラの舞台中で登場人物が心の声や想い、決意などを1人で歌うソロのパートのこと

*ベルカント・オペラ…イタリア・オペラの伝統的な歌唱法であり様式のこと。歌唱の美しさが特に引き立つような歌唱やスタイルでかかれたオペラのことを指す。特にロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニの3名の作曲家が代表として挙げられることが多い。

*カバレッタ…特に19世紀のオペラで短い形式のアリアや、アリアの後半部分をさす。特に長いアリアではゆったりとした導入部(カバティーナ)と対比として、後半に華やかなで至難な技巧をおりまぜたカバレッタが組み込まれることがある。

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<公演情報>
旬の名歌手シリーズ─ XIII
リセット・オロペサ ソプラノ・コンサート

出演:リセット・オロペサ(ソプラノ)
指揮:コッラード・ロヴァーリス
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

プログラム:
【第一部】
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲
―歌劇「後宮からの逃走」
“どんな責め苦があろうとも”

ジョアキーノ・ロッシーニ作曲
―歌劇「セミラーミデ」
序曲*

―歌劇「ギヨーム・テル」
“ついに遠のいてしまった”~“暗い森”

ヴィンチェンツォ・ベッリーニ作曲
―歌劇「清教徒」
“私は美しい乙女”

【第二部】
ジャコモ・マイアベーア作曲
―歌劇「悪魔のロベール」
“ロベール 私の愛する人”

ジュゼッペ・ヴェルディ作曲
―歌劇「シチリア島の夕べの祈り」
序曲*

―歌劇「リゴレット」
“慕わしい人の名は”

シャルル・グノー作曲
―歌劇「ロメオとジュリエット」
“私は夢に生きたい”

※演奏順不同。*はオーケストラ演奏

日時:
2025年4月10日(木) 19:00 開演・4月13日(日) 15:00 開演
会場:東京・サントリーホール

公式サイト
https://www.nbs.or.jp/stages/2025/singer-03/

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