3月15日(土) 19:40
零売薬局は処方箋なしで医療用医薬品を購入できる薬局です。購入者が自分の症状を判断できる場合、薬剤師が実施するヒアリングのもと必要最低限の薬を購入できる仕組みとなっています。
ただし、すべての医療用医薬品を購入できるわけではありません。医療用医薬品は、2種類に分類されています。処方箋が必要とされる「処方箋医薬品」と、状況により処方箋なしでも購入できる「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」です。
零売薬局では「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」を取り扱っています。医療用医薬品全体の約30%にあたる7000品目ほどが対象で、薬剤師が販売の可否を判断し、必要な数量だけを小分け販売しています。
零売薬局を利用するメリットは以下の3つです。
・市販薬よりも高い効果が期待できる
・薬代をおさえられる
・薬の購入に時間をかけずに済む
1つずつ解説します。
零売薬局では、医療用医薬品を購入可能です。これには、解熱鎮痛剤や胃腸薬、ステロイド外用薬などが含まれます。この医療医薬品は、一般的な市販薬(OTC医薬品)と比較すると、より高い効果が期待できる可能性があるようです。
高い効果が期待できる理由は、病院で処方される薬と同じ医薬品を取り扱っているためとされています。市販薬では効き目を感じにくい人にとっては、大きなメリットといえるでしょう。
零売薬局では、病院に行く必要がないので受診費用がかかりません。また、薬も必要最低限しか購入できないため、薬代の節約につなげられる可能性があります。ただし、零売薬局では処方箋なしで薬を販売するため、保険の対象とならない点は考慮が必要です。
病院で処方してもらう場合は診察を受けるまでの待ち時間や会計待ちの時間が発生しますが、零売薬局で薬を購入するためにかかる時間は、薬剤師との対面相談を含め、約10分程度とされています。
この2つを比較すると、零売薬局で購入した方が時間の短縮につながるでしょう。薬の購入に時間をかけたくない場合は、零売薬局での購入が一つの選択肢になると考えられます。
薬の購入にあたっては、まず薬局への来店が基本です。零売薬局では、薬剤師により、体質や症状のヒアリングが行われます。ヒアリングの結果を踏まえ、必要な分量の医療医薬品や漢方薬を販売するようです。購入時には以下の情報が記録されます。
・販売品目
・販売日
・販売数量
・購入者の氏名
・連絡先
このような手順を経て、医療用医薬品を入手できる仕組みとなっているようです。
今回は零売薬局について解説しました。零売薬局は処方箋なしで医療用医薬品を購入できるため、安く済む可能性が高いといえます。
ほかにも、市販薬よりも高い効果が期待できる、購入時間を短縮できるといったメリットもあります。症状や体質に応じた医薬品を薬剤師に相談しながら選択するとよいでしょう。本記事の内容を、医薬品を検討する際にお役立てください。
厚生労働省 処方箋医薬品以外の医療用医薬品の販売について(3、4、5ページ)
一般社団法人 日本零売薬局会 零売に関する基本知識/日本零売薬局協会の取り組み(8ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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