3月7日(金) 19:40
保育園には、認可保育園と認可外保育園があり、子どもを入れられる条件が異なっています。認可保育園に入園するためには、「子どもが保育を必要としている」と認められる必要があります。
子どもが保育を必要としていると聞くと両親が共働きのイメージが強いですが、保育が必要な事由は就労だけでなく、妊娠出産、疾病、介護、職業訓練校への就学、求職活動などさまざまです。就労の場合は、フルタイムのほかパートタイムや夜間、自宅での労働も含まれています。
つまり、専業主婦であっても介護や求職中など子どもが保育を必要としていると判断されれば、認可保育園利用のための認定を受けられるようになっています。
認可保育園に子どもを入園させたい場合、保育園ではなく自治体への申し込みが必要です。その際、家庭の状況(就労や疾病など)を数値化した利用調整指数の点数によって、希望の保育園に入園できるかどうかが決まります。
ひとり親世帯や両親どちらかが単身赴任をしている場合、きょうだいがすでに保育園を利用している場合などは加点される方式です。
自治体によっては、認可外保育園を利用していると加点になるところもあるため、あえて先に認可外保育園に入園してから転園する人もいるようです。保育園に子どもを入れるために保護者が情報収集や見学をし、保育園に入れやすくするために戦略を練ることが「保活」と呼ばれています。
点数の計算方法は自治体によって異なりますが、フルタイムで就労中の場合と求職中の場合だと、フルタイムのほうが点数が高く優先されることが一般的です。
求職中で保育園に入ることができても、しばらく仕事が見つからないと退園になるケースもあります。求職中などの専業主婦でも保育園利用のための認定が受けられるとは言え、専業主婦で保育園に入れるにはかなり厳しいのが現状でしょう。
子育て家庭を支援するため、就労要件問わず月一定時間までの利用可能枠の中で、柔軟に子どもを保育園などの施設に預けることができる「こども誰でも通園制度」が2026年度から全国の自治体において実施されます。すでに試験的に実施している自治体もあります。
月の一定時間までしか預けられない点などには注意が必要ですが、現在保育園に入る条件を満たしていない人でも利用できるため、知っておきたい制度ですね。
認可保育園に入ることができるのは、保護者の就労、介護、職業訓練校などへの通学、求職活動など保育を必要としている子どもです。これから仕事を探す専業主婦でも保育園の申し込みをすることができます。
しかし、認可保育園に入るためには家庭の状況を数値化した利用調整指数の点数がポイントとなってくるため、求職中だと厳しいのが現状でしょう。まずは2026年度から施行される「こども誰でも通園制度」などを活用して園生活を体験するのもおすすめです。
出生人数が減少している状況でありながら、地域によっては保育園はまだまだ入りづらい様子です。働きたい人にとって、気軽に子どもを預けられ働けるような社会になるとうれしいですね。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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