なにをシンデレラとするかは自分自身!玉城ティナが『ANORA アノーラ』の魅力を語る

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なにをシンデレラとするかは自分自身!玉城ティナが『ANORA アノーラ』の魅力を語る

2月21日(金) 12:00

第97回アカデミー賞にて作品賞をはじめ、主演女優賞、助演男優賞、監督賞、脚本賞、編集賞の6部門にノミネートされた『ANORA アノーラ』(2月28日公開)。本作の魅力を玉城ティナが語るインタビュー映像が解禁となった。
【写真を見る】ショーン・ベイカー監督の大ファンだったという玉城ティナ

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本作はニューヨークを舞台に身分違いの恋という古典的な題材を21世紀風にリアルに映しだしたアンチ・シンデレラストーリー。幾度となくアメリカ社会の「声なき声」をすくい上げ評価されてきたショーン・ベイカー監督が、自らの幸せを勝ち取ろうと全力で奮闘するロシア系アメリカ人の若きストリップダンサー、アノーラ(マイキー・マディソン)の等身大の生きざまを丁寧かつユーモラスに描写し、清濁合わせ呑む人間らしさにあふれた作品に作り上げた。

ベイカー監督の大ファンで作品を何本も観ているという玉城。監督はこれまでマイノリティと言われる市井の人にフォーカスして映画を撮り続けており、本作もニューヨークのストリップダンサーが主人公。玉城曰く、「ベイカー監督の作品は社会的な問題点がたくさん散りばめられているが、その当事者たちの目線を変にフィルターをかけていないところが魅力」だという。「『ANORA アノーラ』にもらしさがそこかしこに散りばめられていて、なおかつ女性を“綺麗”に撮るというより、“魅力的”に撮る監督」だと思ったそうだ。

「当事者たちの目線を変にフィルターをかけていない」のがベイカー作品の魅力

そんなベイカー監督が今作で主人公アノーラに用意したのは、大金持ちの御曹司と恋に落ち結婚するという絵にかいたようなシンデレラストーリー。しかしもちろん、現代版シンデレラ、アノーラの運命はセオリー通りのハッピーエンドでは終わらず、思いもかけない方向に転がっていくことになる。そんな不測の事態に孤軍奮闘するアノーラを応援したくなったという玉城は、「女の子が絶対好きだろうなっていうヒロインの形。シンデレラのイメージに統一されたものがあまりないというか、なにをシンデレラとするかっていうのは自分自身。という風潮になっていると思うので、そこにもとても寄り添っているんじゃないかな」と、時代や社会の変化にも触れ、“なにが幸せ=シンデレラなのかは自分次第”という現代の価値観にも受け入れられるヒロイン像だと太鼓判を押している。

主人公のアノーラは「女の子が絶対好きだろうなっていうヒロインの形」

なお、ラスベガスでの結婚シーンが幸せそうで良かったという玉城は、自身が結婚したことで結婚に対するイメージが変わったか?という質問に対し、「変わった」と即答。「結婚自体を『なんか仰々しいシステムなんじゃないの?』とあまり自分には関係のないものとして捉えていたけど、してみると意外と生活っていうものは続いていく。生活の自分1人で持つ割合みたいなものが、単位が変わるみたいなぐらいだったので、そこまで重く捉えずに結婚したのがよかったのかもしれません」と、従来の価値観に捉われない、玉城ティナ流の地に足の着いた見解を述べた。

「なにをシンデレラとするかっていうのは自分自身」と『ANORA アノーラ』のヒロイン像に太鼓判

玉城が「ファーストカットから、あの最後に行き着くっていうのもすごく面白いなと思った」という『ANORA アノーラ』。現代のアンチ・シンデレラストーリーには、いったいどんな結末が待っているのか。予想のはるか斜め上をいく、心を鷲掴みにされるラストをぜひ映画館で確認して欲しい。

■<コメント>

●玉城ティナ

――ショーン・ベイカー監督作品の魅力は?

「(世間に問題点を)投げかけるだったりとか、『みなさんはこれをどう思いますか!?』みたいな感じではなくて、(当事者)その人たちの生活だったり、出演されている方の目線が、フィルターが変にかかってないというか、そういう面白さがあるなと感じますし、徹底してますよね。本当に」

――今回にショーン・ベイカー監督らしさは?

「もう感じまくりじゃないですかね。そこかしこに散りばめられてるなと思いましたし、やっぱり女性を“綺麗”に撮るっていうより本当に“魅力的”に取る監督だなと思います」

――アノーラについて。

「かわいらしいし、なんかもっともっとやれ~!みたいな感じで応援したくなりましたし、女の子絶対好きだろうなっていう、ヒロインの形だなと思いました。アンチ・シンデレラストーリーのその“シンデレラ”のイメージっていうのが、多分この時代、統一したものがあまりないというか、なにをシンデレラとするかは自分自身。みたいな風潮になってると思うので、そこにもとても寄り添っているんじゃないかなと思いました。とにかくファッションだったりメイクだったりも、見ていて飽きなかったですね」

――アノーラは魅力的な女性でしたか?

「はい、魅力的ですし、監督の作品では、セックスワーカーだったりとか、そういう人たちを描くっていうのが多いと思うんですけど、なんか彼女たちを悲しげに描く、悲壮的に描くのではなく、なんか本当に女性たちの体から出てくるパワーみたいなものもすごく感じましたし、あの最初のファーストカットから始まって、あの最後に行き着くっていうのもすごく面白いなと思いました」

――1番好きなシーンについて。

「やっぱりラスベガスのシーンかな。この映画を象徴してると思います。やっぱり1回目のラスベガス(のシーン)と2回目のラスベガス(のシーン)で全然映画のトーンが違うっていうのもありますし、ポスターにもなってますけど、なんかお姫様抱っことか、私たち結婚したんですみたいなあの2人の幸せそうなところは、『もうこの映画2時間超えてるから絶対この後なにかあるじゃん!』って思ってたんですけど、そういうところも含めて、良かったですね。2人の幸せそうな場面っていうのは全体で見ると少ないので、この場面いいなと思いました。なにかさらっと指輪とか買ってるのも良かったですね」

――結婚する前と後で結婚に対するイメージは変わりましたか?

「変わりましたね、結構。結婚っていうもの自体を、なんか仰々しいシステムなんじゃないの?みたいなふうに捉えていたというか、あまり自分には関係のないものとして捉えてたんですけど、してみると意外と生活っていうものは続いていくなみたいな。生活の自分1人で持つ割合みたいなものが、単位が変わるみたいなぐらいだったので、そこまで重く捉えずに結婚したのがよかったのかもしれません」

文/平尾嘉浩


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