【写真】「公務員、闇堕ち――」という文言とともに佐々木(北村匠海)の表情が“闇深い”「悪い夏」本ビジュアル北村匠海と河合優実が、2月17日に都内で開催された映画「悪い夏」の完成披露上映会に登場。共演の窪田正孝、木南晴夏、伊藤万理華、毎熊克哉、箭内夢菜、メガホンをとった城定秀夫監督と共に舞台あいさつを行い、作品への思いなどを語った。
■狂乱のサスペンス・エンターテインメント
同作は、「第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞」を受賞した染井為人のデビュー作である同名小説が原作。真面目に働いていた市役所勤務の公務員・佐々木守が、ふとしたきっかけでとんでもない犯罪行為に巻き込まれていく姿を描いた狂乱のサスペンス・エンターテインメントだ。
育児放棄寸前のシングルマザー、彼女をゆすり肉体関係を迫る公務員、裏社会の住人、生活保護の不正受給をするドラッグの売人など「クズとワルしか出てこない」と話題を呼んだ小説の実写映画化となる。
主人公の佐々木を演じる北村は、最初に脚本を読んだときのことを「脚本自体にものすごくパワーを感じて、その後原作を読んだんですけど、原作から改変されているところも自分の納得いくものもあったし、『悪い夏』という映画として世の中に発信する上で、すごく良さが詰まっているなと」と話す。
さらに、「あと城定さんとやりたいというのがあったんです。自分の親友と呼べる磯村勇斗という役者が『ビリーバーズ』という映画でやられていて、ずっとマネジャーともいつかやりたいねって話していた最中お話が来たので、二つ返事でした」と、念願だったという城定監督作品への出演を喜んだ。
育児放棄寸前のシングルマザー・林野愛美を演じる河合は、今作が北村と初共演となるが、共演した感想を聞かれ「本当に現場ですごく一つ一つに対して真剣なことが一緒にやっていると伝わってきますし、お芝居とか作品を作るということが心から楽しいと思って現場に毎日来ている方だなとすごく感じました」と、北村の作品への熱量の高さを証言。
一方、北村は「何だろうな…すごい人が出て来たなっていう印象だったんですけど(笑)。一緒にやっていく中で芝居とか、シーン一つ一つにおける見ている角度がすごく近いなと感じて。河合さんと同じ目線でシーンを見ている感覚があったので、すごく気持ちのいい時間だなと思っていました」と、河合の印象を語った。

■北村、共演芸人は「ドッキリだと思って撮影していたんですって!」
また、今作は「クズとワルしか出てこない」ということも話題を集めているが、自分が演じたキャラクター以外で好きだった、クズ過ぎて笑ったなど、印象的なキャラクターを聞かれると、北村は「本日はいらっしゃらないんですけど、竹原ピストルさん演じる役どころが非常にクズでしたね」と回答。
続けて「ピストルさんの人柄ってものすごく腰も低いですし、人への気遣いとか、にこやかに現場にいる柔らかさみたいなのもにじんでいて、憎めないんですけど、クズなんですよね…。それが憎たらしかったという思いがあります」と、竹原が演じた元タクシー運転手・山田を挙げた。
そして、河合は「せっかくなら、私も今日いらっしゃらない人で。チャンス大城さんが出られているんですけど、全カット探した方がいいと思います。すごくすてきで、チャーミングなので」と、お笑い芸人の大城の出演シーンをアピール。
それを受けて、北村は「後日談で、チャンスさんと仕事をした自分の友達がいて、『悪い夏』の話をされていたらしくて」とした上で、「ずっとバラエティーのドッキリだと思って撮影していたんですって!僕のことを本物だと思ってなかったと。『ドッキリだと思っていたら本当に映画だった』っておっしゃられていて。すごいんですよ。(北村が)そっくりさんだと思われていて、偽の映画撮影だと思われてたっていう…芸人さんって大変だなって思いましたね」と大城の苦労を慮りながら、裏話を明かしていた。
映画「悪い夏」は、3月20日(木)より全国公開される。
◆取材・文・撮影=森井夏月(STABLENT)

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