2025年1月23日に川崎に1棟のサウナ施設がオープンした。その名も「saunahouse(サウナハウス)」で、なんとサウナが5つもあるという。6階建てのビルに男性用浴室が2フロア、女性用浴室が2フロアあり、男女同じ内容になっているという。その全貌を体験するべく、実際に行ってきた。
【写真で見る】男女同スペックの極上サウナ「saunahouse」
■男女で同じ設備が整っているサウナ専門施設
「saunahouse」はJR川崎駅から徒歩約5分のところにあるビル。1棟丸々がサウナ施設という“シン・都市型サウナ”ということでオープン前から注目されていた。スタイリッシュなビルと筆記体で書かれた「saunahouse」のロゴでおしゃれな雰囲気。エントランスを入って受付を済ませたら、女性は6階の脱衣所に向かう。料金設定はサウナ5時間制の一択。延長することはできるが、短くするプランはない。けっこう長めだと思うがその理由は体験後に納得した。
脱衣所はロッカーとパウダールームがあり、自販機でレンタル館内着が販売されている。滞在時間が5時間あるので、サウナのあとの食事やリラクゼーションメニューの際に助かる。しかも上下別々(各200円)にレンタルできるので、たとえばTシャツは自前で下だけ借りるとか、上だけ汗をかいたから着替えたいというときにも便利だ。
いよいよ、気になるサウナへ。浴室はいわゆる座って体を洗うような場所がなく、立って使用するシャワーブースのみ。ここで体と髪を洗う。ボディソープ、シャンプー、トリートメントだけでなく、クレンジングやフェイスウォッシュ、デリケートゾーン用のソープまで完備しているのがすごい。しかも、「saunahouse」のロゴ入りのアイテムはすべてオリジナル。「saunahouse」とコスメキッチンで知られるマッシュビューティーラボがコラボして開発したもの。こうしたアメニティが充実していると手ぶら利用でも安心。
■5つのサウナと4つの水風呂をひたすら“はしご”
こちらのサウナ室は名前が番号になっている。6階にあるのは「SAUNA 1・2」、ホットバス、水風呂。最初にお風呂(ホットバス)に入って軽めに体を温める。順番通りまずはSAUNA 1へ。グリーンとレッドの照明に出迎えられるサウナ室で定員20名の規模。この日温度は約80度でオートロウリュがある。サウナマットはタオル地でおしりの下に敷くものだが、足が熱い場合は足用にもう1枚持って入ってOK。5段あるので座る場所によって感じる熱さが異なる。一発目ということもあり、2段目に座ってじっくり汗をかく。
しっかり温まったら汗を流して水風呂へ。導線も無駄がなく気持ちいい。浴室内にある椅子で内気浴。なかなかのスタートだ。
次に向かうはSAUNA 2。こちらはミストサウナで入ったときの温度は約38度。スチームで潤った中、じわじわと温まるので長くいられる。このスチームサウナの大きな特徴は30分ごとにサウナ室内に“雨”が降ること。このシャワーが熱さを一旦フラットにしてくれるので、さらに長く入っていられる。とはいえ、あまり長く入るとのぼせてしまうので、適当なところで切り上げて、水風呂かシャワーでクールダウン。いきなりSAUNA 1に入るのは熱いという人はSAUNA 2からスタートしてもいいかも。
6階のサウナを堪能したら、浴室内の階段で5階へ。番号順にSAUNA 3へ。ドアを開けるとびっくりする造り。これ、サウナ??という見たことのないサウナ室。アスレチックのような秘密基地のような形に戸惑いながら、どこに座るか、ワクワクしてしまう。最大高低差4.4メートルで温度のグラデーションが楽しめるのが特徴。入口の設定は約87度になってはいたが、座る場所によって体感がかなり違うので、混雑していないときは座る場を移動して自分好みの場所を探してみるのもおすすめ。
ちなみ、SAUNA 3は会話OKなので、友達同士で利用するときはSAUNA 1・2の感想を言い合ったり、サ飯をどうするか相談したりできる。もちろん、会話OKでも大きな声やほかの人に迷惑にならないように要注意!
このフロアで注目したいのは水風呂。なんと水風呂が3つも並んでいるのだ。約10度の「EXTRA COLD PLUNGE」、約22度の「POOL」、約36度の炭酸泉「SODA BATH」と、それぞれ全く違った仕様になっている。
おすすめは、10度→22度→36度と水風呂の“はしご”。これ、本当にやってみてほしいが、なかなか10度は無理という人も多いので、その場合は22度→36度だけでも。温度の違う水風呂に入る気持ちよさを体験してみよう。水風呂に入るときはとにかくしっかりサウナで体が温まっていることが大前提。そして絶対に無理をしないこと。
■まだまだあるサウナ!自分の好みを見つけよう
5階には外気浴スペースがある。外気浴といってもしっかり目隠しされているので安心して裸で休憩できる。外の空気を感じながら時折、電車の音を聞き休憩できるスペース。水風呂に入らなくてもここに座ってクールダウンしてもいい。今の時期は外気温も低いので、サウナから直行でも気持ちよく体を冷ますことができる。
サウナはまだある。SAUNA 4は真っ赤なライトに煌々と照らされた定員20名のサウナ室。重厚な音楽が流れ、視覚と聴覚から熱さを感じる演出で、マグマを彷彿とさせる“攻めのサウナ”。入口の表示は96度だが、この赤さがより熱く感じさせ、リラックスを超えた新しい体験に誘ってくれる。何とも不思議な体験でじっくり、がっつり熱くなる。
SAUNA 5はケロ材を使用したセルフロウリュができるサウナ室。「ケロ材」とは、立ったまま枯れた樹齢数百年の樹木を100年以上かけて乾燥させた木材のことで、フィンランドでは“木の宝石”などと称される貴重な木材。こちらは92度になっていたが、セルフロウリュでケロ材の香りに包まれることで心地よくリラックスして過ごせる。照明も暗めになっていてSAUNA 4とは対照的だ。
サウナと水風呂、外気浴を自由に組み合わせながら、自分なりの楽しみ方を見つけてみよう。全部制覇したくなるが、とにかく無理はしないように。そして、水分補給は意識しよう。夢中になっていると意外と忘れてしまいがちだが、これだけの温度変化を体験するとしっかり水分を摂ることがマスト。給水器を利用するか、浴室に行く前に館内で販売しているドリンクを購入しておこう。
■豊富なサ飯とドリンクでおなかも満たされよう
サウナと水風呂を十分堪能したら着替えて2階へ。男女同スペックの施設だが、唯一違うのが女性サウナのほうがパウダーコーナーが広いところ。ここで身支度を整えたらレストランでサ飯タイム。
レストランはおしゃれなバーカウンターもあり、アフターサウナをより楽しめる空間になっている。メニューも豊富でステーキやピザ、カレーからフォーや冷や汁までかなり幅広い。信州深層天然氷を使ったかき氷やサウナドリンク(サドリ)の定番オロポやアレンジオロポなどもあり、いろいろな楽しみ方ができる。アルコールメニューもあるが、あとでサウナに再度入る場合は控えよう。
2階にはリラクゼーションサロンもあり、マッサージで癒やされることもできる。サウナで温まった体をプロの手技でほぐしてもらえるのはたまらない。忙しい毎日を頑張っている自分へのご褒美にもぜひ。タイミングよく利用するなら入館と同時に予約しておくと確実だ。
とにかくこれまでになかなかないサウナと水風呂の種類と数。今回は番号順に体験してみたが、自分でプランを組み立ててみてもいい。一般的には男性用に比べるとコンパクトになりがちな女性用サウナや水風呂がこれだけ充実しているのはかなりうれしい。ご飯もおいしいのでサ飯もサドリも満足できるはず。ぜひ、思い切りサウナを楽しもう。
取材・文=岡部礼子
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