地球と太陽、誕生のひみつ。地球はいつ、どうやってできたのか?
地球上で起きていること、どれだけ知っている?
この地球で当たり前に感じていることでも、うまく説明できないことがありますよね。例えば、「青い空が夕暮れに赤く染まるのはなぜ?」「台風が日本列島めがけてやってくる理由は?」
そんな地球に生きる私たちが知っておくべき「理系雑学」をご紹介します。太陽系を含む地球の歴史をはじめ、地球上で成立した大自然や気候、動植物、資源など、地球をめぐる大疑問にスッキリ回答!あらためて考えると、私たちはこの地球にまつわるさまざまなことを、じつはほとんど知らないのかもしれないかもしれません。
※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました。
■生物資源を活用する「バイオマス発電」の課題とは?
最近、バイオマス発電という言葉をよく聞く。「バイオマス」とは再生可能な生物由来の有機質資源で、木屑や稲わら、麦わら、もみ殻、家畜の排泄物、燃えるゴミのほか、多くのものが挙げられる。バイオマス発電は、それまでゴミとされていたものをも燃料としてエネルギーを生み出し、しかもカーボンニュートラルをめざしているという。
「カーボンニュートラル」とは、炭素を循環させる考え方である。たとえば、植物を燃やすと地球温暖化を招く二酸化炭素が排出されるが、植物は成長過程で光合成によって大気中の二酸化炭素を吸収しているため、排出と吸収のプラスマイナスはゼロになる。このように、大気全体の二酸化炭素の増減に影響を与えないようにするのがカーボンニュートラルなのだ。
ただし、バイオマス発電は、燃料を効率よく、安価に、しかも安定して調達できることが前提となる。発電の燃料として消却施設に受け入れるためには、生物由来で燃えるものなら何でもいいというわけにはいかない。徹底した分別が必要である。
また、燃料を加工したり運搬したりするために二酸化炭素を多量に排出するようでは本末転倒になる。トラックでバイオマスを運ぶ際にも二酸化炭素は発生するから、狭い地域内で燃料を得て、発電まで完結するシステムをつくることがバイオマス発電の課題である。
こうした条件があるため、バイオマス発電の設備は小規模で、最大でも5万キロワット程度である。現在、自治体と農業団体などが共同でバイオマス発電に取り組み、電力や売電収入を地域に還元するといった取り組みもなされている。
著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』
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