1月24日(金) 19:30
カンクンはメキシコ有数のリゾート地であり、国内東部にあるユカタン半島の先端に位置しています。メキシコの母国語はスペイン語ですが、外国人旅行者の多いカンクンでは英語も通じるなど、世界各国から観光客が訪れる人気の高いエリアです。
首都のメキシコシティ行きは日本からの直行便があり、フライト時間は約12時間45分から14時間ほどが目安です。一方で、カンクンにも国際空港は存在するのですが、残念ながら現在のところ日本からの直行便は運航されていません。
そのため、ロサンゼルスなど他の都市を経由した乗り継ぎが必要になります。乗り継ぎが発生するとさらにフライト時間が長くなり、16時間程度から場合によっては24時間と、ほぼ1日がかりで移動することも視野に入れたほうがよさそうです。
10時間以上の長時間フライトになると、心配になるのが「エコノミークラス症候群」の発症リスクです。エコノミークラス症候群は、長時間座席に座る姿勢を保たなければならない環境において、膝周辺の血流が滞ってしまい、進行すると血栓ができてしまう症状を指します。
初期の段階ではむくみや痛み、しびれといった程度の症状ですが、次第に息苦しさなどを感じはじめ、最悪の場合命を落としてしまう危険性もある病気です。
「エコノミークラス症候群」という名称ではあるものの、もちろんビジネスクラスやファーストクラスの乗客であればリスクがないというわけではありません。エコノミークラス症候群を予防するためには、その仕組みや対処法を理解しておく必要があります。
エコノミークラス症候群を発症してしまう要因のひとつは、「長時間同じ姿勢でいる」という点です。
もちろん、フライト中には離着陸時や気流が乱れている場合など着席しなければならないタイミングもありますが、そうでないタイミングでは適度に体を動かすことがもっとも重要な予防策といえます。座っていなければならないタイミングだとしても、かかとを上げるなどの軽い動作だけでも予防の効果があります。
ビジネスクラスの座席は、一般的にエコノミークラスの座席よりもパーソナルスペースが広く設計されているものが多いため、足を伸ばしたり軽く体を動かしたりしやすいのがメリットと言えるでしょう。また、フットレストやリクライニングが備わっているものなど、より心地よい姿勢になれる座席である場合が多いです。
自分のスペースを広く取りながら、心地よくフライトを楽しみたいのであれば、ビジネスクラスでのフライトを視野に入れてもいいかもしれません。季節や曜日などのタイミングにもよりますが、一般的な相場としては、ビジネスクラスの運賃はエコノミークラスの3〜4倍程度が目安といわれています。
以下の表1は、2025年3月時点の成田空港発で乗り継ぎありのカンクン着フライトにおける運賃例を記載しています。いずれも、出発日から3日後に帰国することを想定としたフライトの片道運賃を比較しました。
表1
エコノミークラス運賃 | ビジネスクラス運賃 | |
---|---|---|
2025年3月8日(土)11:50発 | 164,080円 | 588,980円 |
2025年3月10日(月)11:50発 | 134,880円 | 463,980円 |
2025年3月16日(日)8:40発 | 206,270円 | 616,370円 |
2025年3月26日(水)5:10発 | 196,270円 | 873,070円 |
※参考情報を基に筆者作成
※2025年1月9日時点。
表1の結果を見ると、エコノミークラスとビジネスクラスは3〜4倍程度、場合によってはさらに価格差が大きくなることもあると分かります。ビジネスクラスを検討する際は、このような運賃目安をもとにお得な航空券を探してみるといいでしょう。
エコノミークラス症候群は、エコノミークラス以外の座席であればリスクを減らせるというわけではありません。とはいっても、ビジネスクラスに乗ると予防のために体を動かしやすくなるほか、広々と座席を使えるのは大きなメリットといえるでしょう。
また、「長時間のフライトなのに、窮屈な思いをしたくない」「十数時間もあるのだから、フライトの間は快適に過ごしたい」といったニーズがある場合は、ビジネスクラスの航空券を狙ってみるのもいいかもしれません。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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