「なぜ俺はマスクの中なのか」顔出しNGに苦悩するウルトラマン初代スーツアクターを救った円谷英二さんの金言<船越英一郎の昭和再生ファクトリー>

「船越英一郎の昭和再生ファクトリー」で「ウルトラマンから見る『昭和特撮』の世界」が放送/※提供写真

「なぜ俺はマスクの中なのか」顔出しNGに苦悩するウルトラマン初代スーツアクターを救った円谷英二さんの金言<船越英一郎の昭和再生ファクトリー>

1月15日(水) 17:30

「船越英一郎の昭和再生ファクトリー」で「ウルトラマンから見る『昭和特撮』の世界」が放送
【写真】古谷敏が教える正しいスペシウム光線のポーズ

ウルトラマンの初代スーツアクターを務めた俳優・古谷敏が1月10日放送の「船越英一郎の昭和再生ファクトリー」(毎週木曜夜9:00-9:55、BS12 トゥエルビ[BS222ch]※全国無料放送)に出演。スペシウム光線の誕生秘話やスーツアクターとしての葛藤、“特撮の神様”円谷英二さんとの思い出を語った。

■「ウルトラマン」で“昭和特撮”の世界を再生

BS12 トゥエルビで放送されている「船越英一郎の昭和再生ファクトリー」は、船越英一郎と阪田マリンがMCを務める“昭和×令和”をテーマにしたバラエティー。番組中ではゲストがナビゲーターとなり、昭和の懐かしいアイテムや昭和に名を残した人の思い出の地、昭和文化の土地などを巡りながら、それらの姿と記憶を令和の今に再生していく。

第29回目となる今回では、「ウルトラマンダイナ」で主人公アスカ・シン役を務めたつるの剛士をナビゲーターに、「ウルトラマンから見る『昭和特撮』の世界」を放送。つるのは円谷特技プロダクションがあった祖師ヶ谷大蔵で古谷と対談した。

ウルトラマンの初代スーツアクターだった古谷。現在81歳の高齢だが立ち居振る舞いにまったく衰えを感じさせず、ウルトラマン55周年(2021年)ではスーツアクターを演じたとつるのを驚かせる。

昭和41年に放送が始まり、特撮ヒーローものの先駆けとなった「ウルトラマン」。前例のない番組だったため現場は試行錯誤の繰り返しで、なおかつNGが多くなればギャラよりフィルム代が高くなる時代。古谷は「(CG用の)グリーンバックと違って緊張感があった」と振り返る。

古谷が語ったスーツアクターの苦悩は、主役なのに“顔が見えない、素顔がない俳優”であること。東宝の専属俳優であったのに、突然マスクになってしまう。しかも、後輩役者たちが隊員役をやっている。「なのになぜ俺は中なのか」と、最初は嫌で嫌で仕方なかったという。その悩みを晴らしてくれたのは、「ウルトラマンは子どもに夢を与える仕事。そういうヒーローで演技してくれればいい」という円谷さんの言葉だった

興味深い話は尽きず、話題は前傾姿勢や手の角度など、今も受け継がれるウルトラマンの独特の動きへ。監督の円谷さんは技術的なことは何も言わず、古谷が1人で考えたということに驚くつるの。ウルトラマンの代名詞スペシウム光線も、「体のどこかから光線が出る」という程度の設定だったそう。

そこで古谷が取り入れたのが、自身が子どものときのヒーローだった、力道山の空手チョップの動き。スペシウム光線とそのポーズが生まれた秘話を知り感動するつるのだが、さらに27年間スペシウム光線のポーズを誤認していたことに大きく驚く。人の自然の動きからあえて外した十字組のポイントは、ずらすこと。古谷の言葉に、つるのは「自分のウルトラマンのスタイルが変わりますね」と、驚嘆しっぱなしとなっていた。


■特撮美術監督・三池敏夫が語る円谷英二さんが生み出した特撮技法

番組後半では、つるのは円谷さんの生まれ故郷、福島・須賀川にある「特撮アーカイブセンター」を訪れた。同所は円谷さんたちが築いた特撮技術を後世に伝えていく役割を担い、ミニチュア、撮影セットなど貴重な資料を収集、保存、修復を行う市営施設となっている。

ここでつるのは特撮美術監督の三池敏夫と対面。特撮に不可欠なミニチュアを作り続けて40年という三池が語るのは、手作りだからこその味。ビル一棟作るのに一週間から10日はかかると言い、だからこそ「爆発させたときには作り手の熱意が1つに集中する。それがアナログ特撮の良さ」「一発勝負で時間をかけて撮るからこそ、期待以上の良い画(絵)ができる」と話す。

さらに、“飛び人形”と呼ばれる飛行シーン用のミニチュアの撮影や、水槽の中に絵の具を落として火山の噴煙を作る“水槽の雲”、粒上状にした寒天を使用した“寒天の海”など、円谷さんが生み出した特撮技法の紹介には感嘆が止まらない。スタッフ全員が知恵を絞って作られた特撮の礎だが、やはり“特撮の神様”の発想力は突出していたという。

■1月16日放送は東京・佃島探訪と“昭和ラブホ”特集

昭和という時代だからこそ生まれた文化と令和へつながる歴史の糸。「船越英一郎の昭和再生ファクトリー」は、昭和の懐かしさだけでなく、文化や技術の継承、進化を知れる番組である。

次回、1月16日(木)の放送は、なぎら健壱による「なぎら健壱の昭和探訪 東京・佃島編」と、“昭和ラブホ”を特集する「昭和遺産」の2本立て。なぎらは高層マンションと下町風情のコントラストが映える町・佃島を散策し、「昭和遺産」ではこれまで170軒以上訪問したという昭和ラブホ愛好家のゆななをゲストに迎え、「令和にも遺したい!昭和ラブホベスト5」を紹介する。
1月16日放送は東京・佃島探訪と“昭和ラブホ”特集




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