【画像で見る】こんなに違った!スマホをのぞき込む姿勢で変わる首への負担
スマホの見過ぎで首や肩に不調が起こる「スマホ首」は、現代病の一つです。放っておくと、首の周りの筋肉がかたくなり、首や肩の不調だけに留まらず、顔のたるみなど美容面にも影響が!?まずは自分のスマホを見るときの首の角度の確認や『スマホ首』チェックテストをしてみてください。
教えてくれたのは▷整形外科医 竹谷内康修先生
竹谷内医院院長。整形外科医とカイロプラクターの資格を持ち、首・肩の痛み、腰痛などに手技治療を取り入れている。著書に『頸椎症の名医が教える竹谷内式 首トレ』(徳間書店)ほか。
■これが「スマホ首」の正体です!
正しい首姿勢
人間の首の骨=けい椎は、前側に少し膨らんだCカーブを描いています。重い頭は背骨のS字カーブと首のCカーブで支えられているのです。このCカーブが正しい首姿勢。
スマホ首
スマホをのぞき込むときは、写真のように猫背であごが前に出て、けい椎の湾曲がなくなり、首の骨がまっすぐになります。これがスマホ首です。
■放っておくとこんな不調が起こる可能性が!
□ 腰痛
□ 頭痛
□ 肩凝り
□ 首凝り
□ 腕のしびれ
□ 顔のたるみ
首の周りの筋肉がかたくなり、肩や首の凝りのほか、さまざまな不調が現われます。顔のたるみなど美容面にも悪影響が。
■スマホをのぞく姿勢で首には5倍の負担が!
何をしても改善しない首や肩の凝りは、スマホ首が原因かもしれません。
「私たちは約5kgの頭を首だけで支えています。さらにスマホをのぞき込む姿勢で首が前に傾くと、その首への負担は5〜6倍にもなるといわれているのです。けい椎のカーブをなくしたスマホ首にその重さがのしかかれば、筋肉は常に緊張してかたくなります。すると首や肩の凝りが慢性化し、頭痛やめまいなどの不調の引き金に。痛みが出てくる前に、毎日のストレッチと生活習慣の見直しでスマホ首を改善しましょう」(竹谷内先生)
正しい姿勢では首にかかる頭の重さは5kg前後。下を向くほど首への負担が大きくなり、60度下へ傾くと通常の5~6倍の負担が首に!!
■『スマホ首』チェックテスト
スマホ首かどうかをチェック!より正確に知りたい場合は、まっすぐ立った姿勢を誰かに横から撮影してもらって、確認を。
壁に背中をつけて立ってみよう!
正しい姿勢
壁に背中をつけて立ったときに、自然に頭の後ろ、背中、お尻がつけば正しい姿勢。そのとき横から見ると耳、肩先、腰の横、外くるぶしまでが一直線になっています。
【NG】頭が壁から離れる
壁に背中をつけて立つと、首が前に出て頭の後ろが壁につかない場合はスマホ首の可能性が。頭が前に傾き、首が前に出る姿勢が癖になっています。
【NG】無理に頭を壁につけている
壁に背中をつけたときに頭がつかないので、無理にあごを上げて、頭を後ろに倒して壁につけようとするのはNG。首の湾曲がないスマホ首です。
行なうときの注意点
(1)めまいや立ちくらみを感じたら行なわない
(2)高血圧や脳血管障害のある人は行なう前に医師に相談を
(3)手術やケガのあとは行なわない
(4)痛みやしびれが出たり、ひどくなったらすぐにやめる
***
ついついスマホに夢中になると、無意識に首の角度が下に下がっていくのかもしれません。頭、首、肩に不調を引き起こすスマホ首になっていないか、セルフチェックをして現実を受け止めましょう。
撮影/布川航太ヘア&メイク/斉藤節子モデル/猪瀬百合イラスト/フクイサチヨ編集協力/山本美和
文=徳永陽子
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