【写真】三谷幸喜監督による映画「スオミの話をしよう」舞台あいさつに登場した西島秀俊
西島秀俊が主演を務め、中島哲也が監督の映画「時には懺悔を」が2025年6月より全国公開されることが決定し、本作に満島ひかり、黒木華、宮藤官九郎、柴咲コウ、塚本晋也、片岡鶴太郎、佐藤二朗、役所広司が出演することが発表された。さらにティザービジュアルが公開され、中島監督からコメントが到着した。
■構想15年という時を経て完成した、中島哲也監督による7年ぶりの新作
本作は、大ヒット映画「告白」(2010年)などで知られる中島監督による7年ぶりの新作。原作は打海文三の同名小説で、重度の障がいを抱える子どもを通して描く、親子の絆の物語。
およそ20年前にこの小説に出会った中島監督は「見る人の気持ちを動かす映画ができるのでは」という想いをずっと抱き続けてきたという。脚本を書き始めた当初はなかなか賛同者を得られなかったが、構想15年という時を経て、新境地と呼べる作品が完成した。
「過去に大きな傷を負った大人たちが、今を必死に生きる“たったひとつの小さな命”と出会い、人生の活路を見出す物語」を、中島監督独自の視点と緻密な演出で描き出す。
■西島秀俊、満島ひかりと初共演で家族との不和を抱えながら生きる男・佐竹を熱演
主演を務める西島は中島監督と初タッグを組み、家族との不和を抱えながら生きる男・佐竹を演じる。さらに満島も本作で同じく中島組に初めて参加し、西島と初共演を飾る。満島は娘に捨てられた女・聡子を演じ、宮藤は子を生きる糧にした男・明野を演じる。
そして黒木は産んだ子を愛せなかった女・民恵を、佐藤は他者に関心を持てなかった男・米本を演じ、柴咲は子に全てを捧げ尽くした女・由紀を演じる。
あわせて公開されたティザービジュアルは、屈曲した小さな子どもの手と、それにそっと触れようと差し出された大人の手の、優しさや温もりが伝わってくるものとなっている。
■中島哲也監督コメント「スタッフ・キャストを含め全員で作った」
「この子は生まれてこないほうが幸せでした」。劇中のセリフですが、そう言われた子どもがそれでも生まれ、多くの人々の心を動かし、その人の人生に影響を与える。望まれなかった命が誕生し誰かの救いになって、この世界に生まれてきた価値があると証明する。そのことと正面から向き合った映画だと思います。
過剰に人を攻撃してしまったり、心に傷を負ったまま立ち上がれなかったり、あるいは自ら壁を作りその中に閉じこもっている…そんな欠点だらけの大人達が、重い障がいを持ち生まれてきた幼い命に出会い、どう変わっていくのか。
原作小説を読んでから約20年。ずっと映画化を切望しましたが難しいと言われ続け、中止になってもおかしくない事態に何度もぶつかりながら、障がい児関連の人々など多くの人の協力と努力に支えられ、やっと完成しました。この20年間に世の中の価値観が少しずつ変わり、こういう映画が人々に受け入れられる土壌がようやく整ったことを強く実感しますし、嬉しい限りです。
主人公である佐竹同様、極度のヘソ曲がりの私ですが、この映画にはかつてなく自分の気持ちが素直に出ている気がします。伝えようとしていることの大切さや重さを考えれば気取った演出などしている場合じゃなかった。そこに監督としてのエゴを入れる余地は全くありませんでしたし、スタッフ・キャストを含め全員で作ったという実感を強く抱いています。
だからこそ、観てくれた人がこの映画をどう感じどう受け止めてくれるか、ものすごく楽しみです。どうかぜひ、劇場に足をお運び下さい。
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