私（ヤスコ）には娘が2人います。長女のサヤカは26歳の会社員。企業の研究所に勤務する同い年のリョウヘイくんとお付き合いしています。次女のユリは大学4年生。彼氏のシンジくんは28歳、会話も行動もスマートなしっかりした社会人です。彼氏2人は私たち夫婦とも面識があり、ときどき皆で食事に行ったりもしています。しかし見るからに頼りなく、空気の読めないリョウヘイくんに、私は会うたびイライラさせられてしまうのでした……。

それぞれ左右から乗り込めばいいのに、リョウヘイくんはサヤカの後ろにくっついて、サヤカと同じドアから乗ろうとするのです。声を掛けても何だかしどろもどろ。食事のお店に向かう車内で、みんなの会話がはずんでいても……。


シンジくんは会話を盛り上げ、場を和ませてくれます。しかしリョウヘイくんは何も話さずに景色を眺めているだけ。気の利いたことなど何ひとつ言えません。お店では席を取るため一足先にリョウヘイくんに行ってもらいましたが……。


リョウヘイくんが決して悪い人でないことは分かっています。けれどその場の空気が読めないような言動が多くて、私はそのたびイライラさせられるのです。ユリの彼氏のシンジくんみたいな大人の対応がどうしてできないのでしょうか。いつもリョウヘイくんをさりげなくフォローしているサヤカが不憫でなりません。
サヤカは面倒見のいい子です。きっとリョウヘイくんを見捨てることができずに「私が世話をしないと」という使命感にかられているのでしょう。けれどサヤカももう26歳。今後のことを考えると、このままリョウヘイくんと付き合いつづけるのは……と思ってしまうのでした。

【第2話】へ続く。

原案・ママスタコミュニティ脚本・渡辺多絵作画・猫田カヨ編集・井伊テレ子

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