【写真】「女子会」シーンもバカリズムに違和感なし?<架空OL日記>
TVerの名作ドラマ特集、今回もいいドラマがたっぷり。ラブストーリーやサスペンスドラマでドキドキするのもいいけれど、今はなんとなく、ドラマの力でちょっと穏やかな気持ちにしてもらいたい。そういう人たちのために、見終わった後で心が少しゆるむような、ほどよく暖かめのおすすめドラマを3本、ご紹介します。
■『架空OL日記』(読売テレビ)
日記を読み上げるように、銀行に勤めるOLの「私」の日常が綴られていくドラマ。駅から勤務先までの道が寒いからどこでもドアが欲しいとか、同僚たちとお茶しながら上司にあだ名をつけて愚痴ったりとか、特に大きな事件が起こるわけでもなく、淡々と普通の日々が続く。なのにどうしてこんなにおもしろいんでしょうか。普通……と書きましたが、語り手の「私」がバカリズムさんなので、普通とは言い切れないかもしれない。でも別に変じゃない。OLさんたちの「あるある」な話に大笑いしているうちに自分の中の「普通」がちょっとずつずれていく、不思議な感覚を味わえます。
■『きょうの猫村さん』(テレ東)
生き別れた「ぼっちゃん」との再会を夢見つつ、今日もせっせと働く家政婦の猫村さんは、二足歩行でエプロンをした猫。生物の種類も性別もすべて越えて猫村さんを演じる松重豊さん、違和感がかけらもない。仕事ぶりがよくて高評価の猫村さんだけど、買い物の途中で蝶々をうっかり追いかけちゃうのは、猫だからしょうがない。そんな猫村さんのおかげで、派遣先のおうちのみなさんの心も、見ている私の気持ちもマッサージされているようになんだかほぐれていく。松重さんが歌う主題歌も心地いい。
■『監察医 朝顔』(フジテレビ)
「教えてください。お願いします」法医学者として遺体の死因を調べるのが仕事の主人公・朝顔。遺体に挨拶をしてから解剖を始める、彼女の真摯な姿勢にいつも心をうたれます。そして何より、大事なアルバムをそっと見せてもらっているような、彼女と彼女の家族の日々が大好きです。刑事のお父さん、優しい桑原くん、かわいいつぐみちゃん。ずっとみんなで一緒にいられたらいいけれど、子どもが大きくなるのと同時に、親は歳をとっていく。大切な人が突然、もう二度と会えない人になることもある。けれどまた誰かと出会い、子どもが生まれ、新しい家族ができていく。そんな暮らしの、せつなさとかけがえのなさがキラキラしています。2019年の連続ドラマから始まって、第2シーズン、スペシャルドラマと、朝顔の成長と家族の移り変わりを見守ってきて、個人的には勝手にあの家の親戚のおばちゃん気分です。1月3日のスペシャルドラマではまた「あらあら、つぐみちゃんはこんなにお姉ちゃんに!」とか大騒ぎする予定。これからも何度も、あの家族に会えますように。
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