【写真】目に涙を浮かべながらスピーチする吉岡里帆
女優の吉岡里帆が12月16日、都内で行われた「第49回報知映画賞」表彰式に出席。助演女優賞を受賞し、目に涙を浮かべながらスピーチした。
■吉岡里帆、これまでの葛藤を吐露
吉岡は映画「正体」の演技に対して助演女優賞を受賞。同作は、染井為人氏の同名小説を「余命10年」(2022年)や「ヴィレッジ」(2023年)などヒット作を多数手掛ける藤井道人監督が映画化したサスペンスエンターテインメント。横浜流星が日本中を震撼させた殺人事件の容疑者として逮捕され死刑判決を受けたものの脱走し、潜伏を続ける主人公・鏑木を演じ、吉岡は指名手配犯だと気付くが鏑木の無実を信じる沙耶香を演じた。
吉岡は黒のロングドレスで登場。「『正体』に出させていただいたことで、いろんな気持ちの変化や役者としてどんなふうに仕事と向き合っていくべきだろう、というところの、一筋の光が見えるような体験を現場で何度もしました」と明かし「今思えば、デビューしてからずっと、自分の居場所や自分の役割みたいなものを悩みながら模索していたと思います。どうすれば作品の中で生きられるんだろうとか、主演の方が輝くように自分はどう立っていたらいいんだろう、とか、そういう葛藤みたいなものが日々どんな作品においてもありました」と吐露した。
続けて「いつだって心の奥の方では『誰かのためになるような仕事がしたい』『主演の人が輝けるように素晴らしい共演者でいたい』『監督にこの子を選んでよかったと思ってもらえるような人でいたい』とか、情熱はあふれているのに、どうしても空回りしてしまう日もたくさんありました」と告白。「助演女優賞という賞をいただけたことは、自分にとっては大きな大きな出来事で、『そういうスタンスでがんばっていいんだよ』と背中を押されているような気持ちになりました」と思いを語った。
■吉岡里帆、横浜流星に感謝
共演の横浜へ吉岡は「こんなに自分に負荷をかけながら、真摯にそしてまっすぐ取り組む主演の人と出会えて、私はとても幸せでした」と感謝。「いつもだと空回りして見えちゃいそうなエネルギーみたいなものを、全身で受け取っていただいた感じがしたんです。幸せな時間でした」と声を震わせた。
吉岡はその後も周りに感謝を伝え、最後には「日本映画、大好きです」としみじみ。「これからも細やかにまっすぐ誠実に作品に向き合って精進していきたいと思っております」と誓った。
ほか、作品賞・邦画部門に「正体」、作品賞・海外部門に「シビル・ウォーアメリカ最後の日」、アニメ賞に「ルックバック」、主演男優賞に横浜、主演女優賞に石原さとみ、助演男優賞に奥田瑛二、監督賞に塚原あゆ子、新人賞に越山敬達、中西希亜良、特別賞に草笛光子、平泉成がそれぞれ受賞した。
◆取材・文=山田果奈映
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