色々と叩かれまくっている石破首相
顔が怖いし、食べ方が汚いし、外交マナーを知らないと叩かれまくっているわれらの石破首相。そこで、マナー講師やイケメン評論家にどうすればいいかを聞いた。これを実行すれば世界に誇れる日本の代表になれる......はず。
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■おにぎり、焼き魚禁止!刺し身、焼き肉を食べろ!
今、石破 茂首相のマナーの悪さが批判されている。
先月、ペルーで開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で、ペルーのボルアルテ大統領やマレーシアのアンワル首相らと座ったまま握手をしたり、式典でひとりだけ腕組みをしていたりする様子が報道された。
また、タレントと一緒に食事をしているユーチューブ動画では、サンマの塩焼きを食べるときに箸を一本ずつ両手に持ち身をほぐしていたり、Xには農家から勧められたおにぎりをひと口で頬張り、口からおにぎりがこぼれかけている様子がアップされた。
10月の第1次石破内閣発足時の新閣僚との集合写真では、ズボンがずり下がっていてシワシワになっていたり、おなかから白いシャツも見えていた。
こうしたマナーや見た目の悪さから「一国の首相として恥ずかしい」という声が出ているのだ。
『イケメン学習帳』(日興企画)などの著書があるイケメン評論家の沖直実氏が語る。
「首相になる前までの石破さんの印象はとても良かったんです。インタビューや討論番組では、ゆっくりと国民にわかりやすい言葉で誠実に語っていたので、政治をよく知らない私にも石破さんの話はすっと頭に入ってきました。
しかし、日本の首相になったからには、だらしない格好をしていたり、食べ方が汚なかったり、マナーが悪かったりするのは、国民のひとりとしてちょっと恥ずかしいです。
できれば、石破さんにはイケメン(イケメンとは外見だけではなくメンタルも含む総合的な魅力のある男性)になってほしい。そこで、イケメン首相になるための方法を考えてみました。
まず眉毛です。眉毛はイケメンの大事な要素です。石破さんは眉毛が短いので、平安時代のまろ眉みたいに見えてしまっています。ですからアイブロウペンシルで目頭のあたりから眉毛を描き足しましょう。
白目が目立ち目つきが悪いといわれているのならば、黒目が大きく見えるコンタクトレンズを入れれば印象が変わります。最近かけ始めたメガネは悪くありません。メガネ男子は基本的にモテるので......。
おにぎりをひと口で食べてしまったり、サンマの塩焼きの食べ方が汚いことについては、お箸を使ったり大きく口を開けて食べる料理を避けるようにします。
おにぎりや大きなハンバーガーは禁止です。魚は焼き魚ではなく小さく切られた刺し身を選ぶ。肉料理もサイコロステーキか焼き肉のみです。パスタも麺が長いスパゲティではなく、ショートタイプのペンネをフォークで刺して食べるようにする。これなら食べ方も下品になりません。
服装はスタイリストをつけることも考えられますが、オシャレな麻生太郎さんに相談する手もありです。石破さんと麻生さんは仲が悪いといわれていますが、だからこそ『オシャレなスーツ屋さんを教えてください』と聞けば『かわいいやつじゃないか』と、意外と仲良くなれるかもしれません。
ただ、そのときにマフィアのような帽子を薦められても断ってください。石破さんにあの帽子は似合いませんから」
眉毛を描いて、黒目が大きく見えるコンタクトレンズをつける。ビリヤードやダーツを趣味にして、Adoやこっちのけんとなどの音楽を聴くと、イケメン首相になれるかもしれない
では、〝鬼のマナー講師〟と呼ばれる「エレガント・マナースクール」の平林 都氏は石破首相のマナーをどう見ているのか。
「まず話し方についてですが、石破首相は所信表明のときに演台に両手を突いてお話しになっていました。手を突くと背筋が伸びませんので、姿勢が悪く見えてしまいます。
また、腕組みをすると傲慢な態度に見えてしまいます。演台に手を突く、腕組みをする、イスの背もたれにもたれかかるとラクでしょうが、〝ラク〟は〝ラフ〟に通じます。公の場ではおやめいただいたほうがよいかと存じます。
また、石破首相はお笑いにはなりますが、笑顔が少ないようです。〝笑う〟は声を出すことで〝笑顔〟は歯を出すこと。もっと歯を見せて笑顔になると印象がさらに良くなると思います。
なお、石破首相に限らず日本人はお辞儀のときに頭を下げてしまう方が多いんです。例えば、葬式や結婚式、叙勲などの儀式・儀礼の場合は頭頂部を相手に見せるのですが、コミュニケーションのための挨拶は相手のお顔を見ます。頭を下げるつもりで腰を折って、ニコッとして相手のお顔を見て握手することが重要です。
相手のお顔を見るというのは、相手がこちらに興味を持っているのかいないのか、気持ちや空気を読むためです。これはビジネスのマナーであり戦略のひとつでもあります。
また、国会で居眠りされていたときは風邪薬を飲んでいたとお聞きしました。誰だって眠くなることはありますし、風邪薬を飲んでいたらなおさらだと思います。
そんなとき、ティッシュで鼻を何度もかむふりをしたり、せきをする演技をして私は風邪をひいていますというアピールをします。すると周りの方が体の調子が悪いのかもと気を使って、もしかしたら居眠りも暗黙の了解になるかもしれません。
食べ方については、サンマの塩焼きのように食べにくい料理は、その場で頂戴せず、『おなかいっぱいになりました。後で頂戴いたしますので持ち帰ってもよろしいでしょうか』などと相手や周りに差し障りのない言葉で断っても構わないと思います。
石破首相はその場で食べなければというサービス精神があるのだと思いますが、それが逆効果になってしまっているのかも。
実は、石破首相も私も鳥取県八頭郡の出身です。以前、鳥取県人会の集まりで同席したことがあるのですが、私がテーブルに落としたものをサッと片づけて、新しいものを取ってくださったことがございました。本来の石破首相は心配りや気配りをお持ちの方だと存じます。ただ、人が見ている『公』のときと自分の身内やひとりのときの『私』が一緒とお思いなのでは......。
マナーについて、私に日本一美しい食べ方や凜々しい立ち姿、手の組み方を見てほしいとおっしゃるなら、伝授したいと存じます。鬼のマナー講師はお嫌いでしょうが、悪いクセを早く直せますよ」
■石破首相は政治家版笑わない男になれ!
最後に長年、石破首相を取材してきたジャーナリストの鈴木哲夫氏に聞いた。
「今回のマナーなどに関する石破バッシングは、石破首相をあまりよく思っていない人たちが中心になって発信しているんだと思います。
確かに『APECでは各国の首脳と立って握手をしたほうがいい』など気をつけなければいけないことはありますが、『外交で握手をしたときに表情が硬い』とか『笑わない』とか『服装がだらしない』などは、『それが石破さんなんだよな』と思ってしまいます。
2016年に『イシバくん』というLINEスタンプが発売されたんですが、そのイラストは目つきも悪いし笑っていないし、正直キモイです。でも、変にニコニコさせたりしないほうが石破首相らしいということでそのイラストに決まりました。
それなのに首相になったからといって、無理やり『オシャレになれ!』とか『笑え!』とかいうこと自体に無理があると思います。
石破首相は本当に服装や見た目には無頓着です。例えば、スーツを長く着ていると肘のところがテカテカになりますが、そんなテカテカのスーツでテレビに出ます。ネクタイの結び目も右か左のどちらかに曲がっている。テレビ出演時にスタイリストやヘアメイクをつけませんでした。
朝、首相官邸に入ってくるときにメディアが『首相、おはようございます』と声をかけると、最近は作ったような笑顔をします。でも、首相になってすぐのときにはまったく笑っていなかったりしたんです。
だから、外交などで最低限のマナーには気をつけなければいけませんが『目つきが悪くて笑わない石破首相』でもいいんじゃないかと思います。ラグビー日本代表に『笑わない男』と呼ばれた選手がいましたが、『笑わない首相』でもいいんじゃないでしょうか。
そして、そんな石破首相は来年の2月終わりから行なわれる予算審議で大きな試練を迎えます。与党で衆議院の過半数を取れていないので、野党は予算に関していろいろな条件を出してきます。そのときに全部の条件をのんだら、自民党内から反発が起きるし、野党の条件を突っぱねたら予算が通りません。
また、野党から『予算を通す代わりに石破の首を差し出せ』という声が出てくるかもしれません。そのときに石破首相はどうするのか。笑わない首相が、周りに影響されず自分の信念を通せるのかが注目されます」
今の石破首相は、見た目やマナーの問題よりも、来年の予算審議が気になっているのかもしれない。
取材・文/村上隆保イラスト/はまちゃん写真/時事通信社
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