【写真】サングラス姿で海を眺めるジョン・レノンとオノ・ヨーコ
ジョン・レノンやマイケル・ジャクソンなど、世界の音楽業界を席巻した伝説のアーティストたち。そんな彼らの魅力を存分に詰め込んだ名作映画4作品が、映画専門チャンネル「ムービープラス」のレギュラー枠「黄金のベスト・ムービー」(毎週金曜昼1:30-)にて12月に放送される。本記事では、ムービープラス開局35周年企画「映画で楽しむ!冬の洋楽フェス」の放送ラインナップとともに、各作品の魅力などを紹介していく。
■伝説のロックフェスに震えろ!「ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間[ディレクターズカット版]」
12月6日(金)昼1時30分からは、1969年にアメリカ・ニューヨーク郊外でおこなわれ、3日間で50万人もの若者を熱狂の渦に巻き込んだ前代未聞の音楽の祭典・ウッドストックの様子を納めた「ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間[ディレクターズカット版]」(1994年)が放送される。
ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ザ・フー、サンタナ、ジョー・コッカー、ジョーン・バエズ、スライ&ザ・ファミリー・ストーンなど、伝説のステージと観客の感動が映し出される記念碑的ドキュメンタリーである本作は、1971年の第43回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を獲得するほど作品自体の評価も高い。ちなみに今回放送となるのは2009年にリリースされた、貴重なパフォーマンス映像を追加したディレクターズカット版。通常版よりもさらに熱く盛りだくさんな内容になっている。
■プリンス主演で下積み時代を描く自伝的ドラマ「プリンス/パープル・レイン」
12月13日(金)昼1時30分からは、ロック歌手・プリンスが主演、製作、オリジナル音楽作曲までも務め挫折と栄光を描く自伝的ドラマ「プリンス/パープル・レイン」(1984年)を放送する。
“孤高の天才アーティスト”と称されるプリンスが演じるのは、ミュージシャンの青年・キッド。絶大な人気を誇るロックバンド“ザ・レボリューション”のリーダーとして活躍していたが、バンドメンバーやクラブのオーナーはキッドの身勝手な態度に不満を覚え、またキッド自身も両親との不仲に悩む日々を送っていた。そんなある日、キッドはミュージシャンを目指す娘・アポロニア(アポロニア・コテロ)と出会い、次第に惹かれ合うようになる――。
本作の注目ポイントは、「レッツ・ゴー・クレイジー」「ビートに抱かれて」や、クライマックスシーンで披露される「パープル・レイン」のライブシーンだろう。プリンス自身のロックスターとしての歩みを振り返りつつ、その内側に抱えていた苦悩をさらけ出すうちに完成した名曲「パープル・レイン」は圧巻の迫力だ。
■マイケル・ジャクソンのレア映像とともに素顔に迫る「ムーンウォーカー」
12月20日(金)昼1時30分からは、“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンが主演、原案・製作総指揮を務めたミュージカル映画「ムーンウォーカー」(1988年)を放送。“20世紀最大のエンターテイナー・マイケルは、実は地球の愛と平和を守るために遣わされた使者・ムーンウォーカーだった”という一風変わった設定で、ストーリーが展開していく本作。とある暗黒組織が世界征服を企んでいることを知ったマイケルが、子供たちを救うために歌とダンスで立ち向かう様子が描かれる。
そんな本作は、当時の技術で最高レベルの“SFX(特殊撮影)”を駆使した精巧な映像と、マイケルが“巨大ロボットに変身する”という斬新な演出が見どころ。映画のオープニングは、11月に逝去されたクインシー・ジョーンズがプロデュースし全世界で3000万枚以上のセールスを記録したアルバム『バッド』の収録曲「マン・イン・ザ・ミラー」のライブシーン、さらに「スピード・デーモン」「リーヴ・ミー・アローン」「スムーズ・クリミナル」などをはじめ、ビートルズのカバー曲「カム・トゥゲザー」や、「バッド」を使用した別バージョンのミュージック・ビデオ「バダー」なども見ることができる。唯一無二とも言えるマイケルの完璧な歌とダンスパフォーマンスによって、ライブ感も味わえる。
ちなみに本作はジョン・レノンの息子、ショーン・レノンがスクリーンデビューした作品でもあるため、彼がどのような場面で登場するのかにも注目したい。
■知られざるジョン・レノンを関係者が赤裸々に語る「イマジン/ジョン・レノン」
12月27日(金)昼1時30分からは、伝説のバンド・ビートルズのボーカリストであるジョン・レノンの生涯を巡るドキュメンタリー映画「イマジン/ジョン・レノン」(1988年)を放送。人気も知名度も絶頂の中、1980年12月8日に狂信的なファンの凶弾に倒れたジョン。彼のイギリス・リヴァプールでの不遇の少年時代から、ビートルズの結成と解散、そして誰もが想像し得なかった衝撃的な死までを、約200時間にも及ぶ秘蔵フィルムをもとに、その軌跡を追っていく。
妻のオノ・ヨーコから提供されたほとんどが未公開となる生前のフィルムや、息子のジュリアンとショーン、前妻のシンシア、ジョンの叔母で彼の育て親でもあるミミらによる貴重なインタビューテープ、写真や作品をもとに構成。またナレーションがジョン自身(※数多く残された本人のインタビューから抜粋)である点も、本作の魅力ポイントの一つだ。アーティストとしての一面だけではなく、夫や父親としてのジョンをあらゆる角度で深掘りしている本作を見れば、より彼の魅力に触れることができるだろう。
その時代の音楽シーンを彩ってきた海外アーティストたちの息吹を感じられる12月の「黄金のベスト・ムービー」。ドキュメンタリーに自伝的ドラマ、ミュージカルとそれぞれ違う形で各アーティストのパフォーマンスや魅力を堪能できる。往年のファンはもちろん、彼らをあまり知らない人でも、作品を通じて寒さを吹き飛ばすような“熱い気持ち”が沸き上がってくるかもしれない。
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