12月2日(月) 18:00
料理愛好家として、タレントとして、お茶目で明るいキャラクターで愛されている平野レミさん。テレビで目にするだけで自然と元気がもらえるという人も多いのではないでしょうか。
そんなレミさんのこれまでの人生哲学を凝縮したかのような書籍『私のまんまで生きてきた。ありのままの自分で気持ちよく生きるための100の言葉』が、2024年11月13日に発売されました。過去のレミさんの書籍やインタビューなどから厳選した言葉を一冊の書籍として編集したもので、ポジティブでいるための思考法や料理との向き合い方、2人の息子の育て方、両親からの教え、お嫁さんと円満でいる秘訣などが、100の言葉の数々とともに記されています。
今でこそ手早くできておいしいと支持されるレミさんのレシピですが、当初は「あの下品なやり方はなんだ」とテレビ局に抗議の電話がいっぱいかかってきたこともあったそうです。しかしそこで「私は私のやり方しかできません」と返すのがレミさんらしいところ。
NHKの生放送の料理番組で紹介した「まるごとブロッコリーのたらこソース」もネットでは放送事故だと大きな話題になりましたが、「立ってるものはいずれ倒れるでしょ。形あるものは壊れるのと一緒。私にとってはなんでもないこと」(同書より)とレミさん自身はあっけらかんとしています。同書にある100の言葉のひとつ「8 本当のことだけ言えばいいじゃないの」からは、「いつでも表裏なくありのままでいるのがいちばん」というレミさんの信条が伝わってきます。
同書には2019年に亡くなった夫・和田 誠さんとの思い出話も多く収録されています。「85 私の本質を見抜いてくれた」「89 私のごはんがだいすきだった」「92 和田さんは私のために生まれてきたのよ」「100 私は来世も、また和田さんと結婚するの」といった言葉の数々からは、どれだけレミさんが和田さんに愛されていたか、そして愛していたかが伝わってきて思わず涙がこぼれてしまいそうに......。結婚って素晴らしいものだな、誰かのためにごはんを作るひとときって愛おしいものだな、という気持ちが自然と湧き上がってくるのではないでしょうか。
人生のいろいろな心配ごとがゆるゆるとほぐれていくような、そんな温かさに満ちた同書。読んでいると、あの大きくて早口な声で脳内再生されて、レミさんに励まされているような気分になるはず。年末で余裕がなくなりがちなこの時期、レミさん流のポジティブな言葉の数々で、心のエネルギーをチャージしてみてはいかがでしょうか。
[文・鷺ノ宮やよい]