台風と似ているようで違う?「タイフーン」「ハリケーン」「サイクロン」とは

「台風」「タイフーン」「ハリケーン」「サイクロン」は、いずれも熱帯性低気圧である。/(C)NASA/PIXTA(ピクスタ)

台風と似ているようで違う?「タイフーン」「ハリケーン」「サイクロン」とは

11月28日(木) 17:00

「台風」「タイフーン」「ハリケーン」「サイクロン」は、いずれも熱帯性低気圧である。
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地球上で起きていること、どれだけ知っている?

この地球で当たり前に感じていることでも、うまく説明できないことがありますよね。例えば、「青い空が夕暮れに赤く染まるのはなぜ?」「台風が日本列島めがけてやってくる理由は?」

そんな地球に生きる私たちが知っておくべき「理系雑学」をご紹介します。太陽系を含む地球の歴史をはじめ、地球上で成立した大自然や気候、動植物、資源など、地球をめぐる大疑問にスッキリ回答!あらためて考えると、私たちはこの地球にまつわるさまざまなことを、じつはほとんど知らないのかもしれないかもしれません。

※本記事は雑学総研著の書籍『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から一部抜粋・編集しました。






■「台風」「タイフーン」「ハリケーン」「サイクロン」はすべて同じ意味なの?

海外からのニュースで、ハリケーンやサイクロンの被害が報道されることがあるが、そもそも台風と何が違うのだろうか。また、ほかにタイフーンという言葉もあるが、これは台風と同じなのか。「台風」「タイフーン」「ハリケーン」「サイクロン」は、いずれも熱帯性低気圧である。このうち「台風」は日本だけで用いられている名称で、その基準も日本独自。最大風速が秒速17.2メートル以上に達したものが台風である。

「タイフーン」「ハリケーン」「サイクロン」は、国際基準によって最大風速が秒速32.7メートル以上に達したもので、発生した海域が北西太平洋なら「タイフーン」、北大西洋・北東太平洋なら「ハリケーン」、インド洋・南西太平洋なら「サイクロン」となる。これ以外の海域では海水温があまり高くならず、水蒸気が発生しにくいなどの理由で熱帯性低気圧が発生しにくく、発生してもあまり発達しない。

日本でニュースを見ていると、台風の数は多いのにハリケーンなどは数が少なく、しかもそのたびに大きな被害を出しているように感じるのは、基準となる最大風速がそれだけ大きいからである。「台風」と「タイフーン」は発音が似ている。これについては諸説あるが、もともと中国や台湾で暴風を「大風」といっていたのが、ヨーロッパを経て逆輸入され「台風」になったのではと伝えられている。

日本では明治時代中頃に当時の中央気象台長が「颱風」と命名し、それが1946年に当用漢字の制定から「台風」と表記されるようになった。



著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』









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