【写真】あかねに指摘され、胸がはだけていることに気づく女らんま
高橋留美子原作の完全新作テレビアニメ「らんま1/2」(毎週土曜深夜0:55-ほか、日本テレビ系/放送直後よりNetflixにて独占配信)の第4話が10月26日に放送された。乱馬のライバル・響良牙が新たに登場。前作アニメから続投した声優・山寺宏一の青年ボイスが注目される一方、あかねがある悲劇に見舞われるラストシーンが視聴者に衝撃とショックを与えた。(以降、ネタバレを含みます)
■「らんま1/2」
原作は、1987年から1996年まで「週刊少年サンデー」(小学館)で連載されていた高橋留美子による同名漫画。水をかぶると女の子になってしまう呪いをかけられた早乙女乱馬と、その許婚・天道あかねが繰り広げるドタバタ格闘ラブコメディだ。
最初のTVアニメが1989年から1992年にかけて放送。劇場版アニメやOVAも制作されたほか、2011年に日本テレビで賀来賢人、新垣結衣、夏菜で実写ドラマ化された。そんな「らんま1/2」が約32年ぶりに完全新作アニメ化。「呪術廻戦」や「チェンソーマン」などの人気アニメを手がけたMAPPAが制作を務める。
■新キャラ・良牙を演じる山寺宏一の青年ボイスが話題に
乱馬(CV:山口勝平)を探し求め、風林館高校にひとりの男が現れる。第4話では、乱馬の男子校時代の同級生でライバルの響良牙(CV:山寺宏一)が初登場となった。さっそく視聴者から注目を浴びたのは、その見た目からは想像もつかないキャラクター。実はドがつくほどの方向音痴で、風林館高校は東京にあるにもかかわらず、良牙が最初に訪れていたのは四国の村だった。
そこで大イノシシを腕一本で倒したあと、村人に目的地とは全く違う場所であることを指摘され、「騒がせたな」と言って村を後にした良牙。その後ろ姿はかっこよく見えるが、冷静に考えるとただの迷子だ。さらに良牙はなぜか北海道に流れ着き、すっかり薄汚れた姿で風林館高校に現れた。
そんなインパクトの強いキャラにもかかわらず、全く覚えていなかった乱馬だが、「なぜあの時、勝負に来なかった!」という良牙の言葉でようやく思い出す。男子校時代、乱馬に勝負を挑んだ良牙だったが、方向音痴ゆえに約束の場所にたどり着いたのは4日目。しかし、すでに3日も待ち続けていた乱馬が諦めて帰った後だった。完全に自分のせいだが、「男の約束を破って父親と一緒に逃げやがって!」と良牙は怒り心頭の様子。
そんな初登場から天然っぷりを炸裂させた良牙を演じるのは、山寺宏一だ。山寺といえば、洋画やディズニー映画の吹き替えでお馴染みだが、TVアニメでも「新世紀エヴァンゲリオン」加持リョウジや、「ルパン三世」銭形警部など、様々な有名キャラクターを演じてきた。「それいけ!アンパンマン」ではジャムおじさんや、めいけんチーズなど、1作品で複数役担当しており、その度に声色が大きく変わることから「七色の声を持つ男」と呼ばれている。
「らんま1/2」でも前作テレビアニメから呪泉郷ガイドと良牙の二役を演じており、第1話で呪泉郷ガイドが登場した際にはその変わらぬ声が話題を集めた。良牙を演じるのも約30年ぶりだが、情熱的な青年ボイスは当時のまま。視聴者からも「30年の時の流れを全く感じさせない声」「らんまみてるんだけど良牙の声かっこいい声優誰ーーー!?って調べたらまさかの山寺宏一さんでおったまげた」「振り幅すごいなあ〜」「やっぱ山寺宏一はレジェンド声優だよ」と驚きと賞賛の声が上がった。
■乱馬vs良牙の戦いであかねに悲劇が…
理由はよくわからないが、乱馬のことを相当恨んでいる様子の良牙。「俺はどんな手を使ってでも貴様の幸せをぶち壊す!」と復讐を宣言し、乱馬に勝負を挑む。そして果たし状に書かれている日付から1週間後、ようやく戻ってきた良牙と乱馬はついに学校のグラウンドで対峙。風林館高校の生徒たちが見守る中、戦いの火蓋が切られる。
良牙は方向に関してはポンコツだが、武術の腕は本物。あかね(CV:日高のり子)もすぐにその強さを見抜き、「そいつの腕力化け物並よー!」と場外から声をかける。そんな良牙と互角に戦う乱馬だが、フェンスを越えた先で水道管に激突。水をかぶって女の子・らんま(CV:林原めぐみ)になってしまう。
突然の出来事に唖然とする良牙に「お前がどうして俺を恨んでるのか知らないけど、俺だってこんな体抱えながら明るく正しく生きてるんだ!」と訴えるらんま。しかし、良牙は突然不気味に笑いだしたかと思えば、「笑止!貴様の不幸とはその程度か!」と容赦無く攻撃を加えてくる。そこに二人の戦いの続きを見に生徒たちが駆けつけ、らんまはお湯を取りに行こうとして転んでしまったあかねを咄嗟に抱きかかえて屋根の上へ避難。その際にらんまとあかねは抱きしめ合う形となり、顔を赤らめる。
そんなラブハプニングで二人の距離が縮まったかのように見えたが、らんまが照れ隠しまぎれに「お前が悪いんだぞ!」と自分を心配してくれたあかねに文句を言ったことで喧嘩に。気づいたら、あかねは涙を流しており、狼狽えるらんま。そんな中、良牙の放ったベルトが飛んできて、あかねの長い髪がバッサリと切れてしまう。原作でも前作テレビアニメでも多くの人に衝撃を与えたこのシーン。特に当時は「髪は女の命」と言われていた時代だけに、ショックを受けた読者や視聴者も多かったのではないだろうか。
今回のアニメではジャキッ!という鋭い音とともにあかねの髪が切れる瞬間が角度を変えて3回も繰り返し描かれ、「アニメの演出がすごくて衝撃を受けた」「旧アニメの画面ごとスパッと切れるの好きだったんだけど、新アニメのあまりにも容赦ない勢いも良かったな、絶望感が強い」「幼少期に観た時よりだいぶショック」「生まれて初めてこのシーンで泣いた」と視聴者にさらなる衝撃とショックを与えていた。
※日高のり子の高は、正しくは「はしごだか」
■文/苫とり子
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