11月23日(土) 2:00
四季報と年収比較サイトのどちらかが正しいわけではなく、それぞれ特徴が異なるため掲載されている年収も変わっている可能性があるのです。特徴を理解したうえで、必要に応じて使い分けることが大切です。今回は、四季報と年収比較サイトの特徴を比較しましょう。
四季報は、企業のさまざまなデータが確認できる書籍です。就職活動中は、就職四季報がおもに使われます。発行元の会社が企業へ行った調査やアンケート回答によるデータを基に作られている点が特徴です。
掲載料を企業側から受け取っていないため、「宣伝ではない客観的な情報」を得られる点がメリットといえます。記者評価項目には過去の不祥事や不振事業が掲載されていることもあり、一般的な企業広告ではチェックできないところも確認が可能です。
発行元の会社が決めている統一された基準で企業について書かれているため、同じ基準で比較したい方に向いているでしょう。ただし、書かれている情報が全て正しいとは限りません。企業によっては質問に対して無回答としているところもあるため、分からないところは自力で調べる必要があります。
「四季報」が企業の運営側に対するアンケートだとすると、「年収比較サイト」はユーザーからの口コミを基にした情報が多く掲載されています。ユーザーはその企業で働いていた社員のケースも多く、年収や社内の雰囲気など、よりリアルタイムの情報がサイトへ反映されやすい点がメリットです。
ただし、口コミの内容が偏っていたり、極端にいい、もしくは悪いものが記載されているときは、実際に働いた経験のないユーザーが勝手に書き込んでいる可能性があります。複数のサイトを比較して、情報に大きな差がないか確認することが大切です。
口コミ数にもよりますが、一般職から役職まで幅広い従業員の意見を確認できます。働いている側の視点で会社の情報を調べたい方におすすめです。
働くうえで年収は重要ですが、調べるときは平均勤続年数や有休消化率など、ほかの項目もしっかり見ておきましょう。
例えば、平均勤続年数が短い会社は、若手社員が入社してもすぐに退職している可能性があります。四季報の3年後離職率も同様の理由でチェックしておきたい項目です。離職率が同業他社と比べてあまりにも高ければ、長期間働くには難しいハードな職場であるとも考えられるでしょう。
有休消化率が同業他社と比べて高ければ、有休を比較的取りやすい会社だといえます。特に、プライベートも充実させたいと考えている方は、有休項目をチェックしておきましょう。
可能であれば、四季報や会社のホームページなどで業績を確認しておくと、成長見込みのある企業なのかを判断しやすくなります。
四季報は企業データや企業に対するアンケートを基にして作られた書籍です。発行元が掲載料を受け取っていないため、より客観的な視点で企業の細かいデータを確認できます。
年収比較サイトでは、従業員のリアルな声をチェックできる点がメリットです。幅広い層の口コミを見られるため、職場の雰囲気を感じ取りやすいことも魅力でしょう。
四季報と年収比較サイトでは、そもそも情報を掲載するにあたっての情報源や基準が異なるため、年収も違うケースがあると考えられます。
それぞれいい点は異なるので、ほしい情報に応じて使い分けることが大切です。また、年収だけでなくほかの項目もチェックすることで、より企業に対する理解を深められるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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