11月23日(土) 2:00
クレジットカードを使うと、利用した月と請求される時期にずれが生じることがあります。これは、クレジットカードの「締め日」と「支払日」という仕組みによるものです。
締め日とは、1ヶ月分のカード利用額を集計する日のことです。例えば、締め日が毎月15日の場合、前月16日から当月15日までの利用分が1ヶ月分としてまとめられます。一方、支払日は実際に口座から引き落とされる日で、通常は締め日の翌月に設定されています。
このため、締め日直前に利用した場合と締め日直後に利用した場合では、請求される時期が1ヶ月ほど異なることになります。例えば、締め日が15日、支払日が翌月10日のカードの場合、14日に利用すると翌月10日に請求されますが、16日に利用すると翌々月10日の請求となります。
この仕組みにより、クレジットカードは実質的に1〜2ヶ月の支払い猶予が得られる便利なツールとなっています。ただし、この仕組みを理解していないと、予想外の請求に驚くこともあるでしょう。
店舗によって請求時期が異なる理由は、クレジットカード会社への売り上げデータの送信タイミングの違いにあります。
売り上げデータの送信タイミングは、利用日から数日後の場合もあれば、数週間後になることもあり、店舗ごとに異なります。ネットショッピングの場合、商品の発送日を基準にカードの伝票処理が行われるケースが多いため、実店舗より請求が反映されるまでに時間がかかることがあります。
また、海外での利用の場合、為替レートの確定や国際ブランド会社を経由しての処理など、追加の手続きが必要となるため、請求までに時間がかかることがあります。
このように、店舗の規模や業態、利用場所によって請求時期が異なるため、予想外のタイミングで請求が来ることがあるのです。
締め日と支払日を把握することで、クレジットカードをより賢く活用できます。以下のポイントを押さえておきましょう。
まず、自分が利用しているカードの締め日と支払日を確認しましょう。これらの情報は、カードの利用明細書やカード会社のウェブサイト、アプリで確認できます。
次に、大きな買い物をする際は、締め日を意識して計画を立てましょう。例えば、締め日直後に高額な買い物をすれば、支払いまでの猶予期間を最大限に活用できます。ただし、支払い能力を超えた利用は避けましょう。
また、複数のカードを使い分ける場合は、それぞれの締め日と支払日を把握し、家計の収支に合わせて利用するカードを選ぶと良いでしょう。例えば、給料日直後に支払日が来るカードを主に使うことで、支払いの負担を軽減できます。
さらに、カード会社が提供するウェブサービスやアプリを活用しましょう。多くのカード会社では、リアルタイムで利用履歴を確認できるサービスを提供しています。これを利用すれば、請求額の予測が容易になり、家計管理に役立ちます。
クレジットカードの請求時期がずれるのは、締め日と支払日の仕組みや、店舗のデータ送信タイミングが関係しています。これを理解することで、支払い計画を立てやすくなり、予想外の請求を防ぐことができます。
クレジットカードは便利なツールですが、使い方次第では家計を圧迫する原因にもなります。仕組みを理解し、計画的に利用することで、クレジットカードを賢く活用し、健全な家計管理を心がけましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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