11月23日(土) 2:10
環境省は、地球温暖化対策の一環として、冬の暖房時に室温を20度を目安に設定する「ウォームビズ(WARM BIZ)」を推奨しています。この取り組みでは、暖房時の温度を1度低くすることで、約10%の消費電力を削減できるとされています。
ウォームビズは、暖房のエネルギー使用量を減らし、CO2の排出を抑えることで、地球温暖化を防ぐことを目指しているのです。冷暖房の省エネ効果は、夏よりも冬の方が大きいことをご存じの方もいるでしょう。
冬の暖房時に温度設定を少し下げることで、CO2排出量の削減とともに、電気代の節約にもつながります。
設定温度22度のときの消費電力と電気代を計算します。
●消費電力:500W(0.5kW)
●電力料金目安単価:31円/kWh
1時間あたりの電気代は: 0.5kW×31円/kWh=15.5円
次に、設定温度を1度上げると消費電力が約10%増えると仮定します。
設定温度23度の場合の消費電力と電気代
消費電力:500W×1.1=550W(0.55kW)
1時間あたりの電気代: 0.55kW×31円/kWh=17.05円
設定温度24度の場合の消費電力と電気代
消費電力:550W×1.1 605W(0.605kW)
1時間あたりの電気代: 0.605kW×31円/kWh=18.76円
設定温度25度の場合の消費電力と電気代
消費電力:605W×1.1=665.5W(0.6655kW)
1時間あたりの電気代: 0.6655kW×31円/kWh=20.63円
したがって、設定温度が22度と25度の電気代を比較すると、以下のようになります。
22度:15.5円/時間
25度:20.63円/時間
1時間あたりの差額は、約5.13円です。
ここでは、暖房の電気代を削減するための具体的なポイントをご紹介します。
まず、エアコンを使用する際には自動運転モードを活用することが重要です。弱運転が電気代の節約につながると考えがちですが、実際には室温が設定温度に達するまでの間に多くの電力を消費します。自動運転モードを選ぶことで、エアコンが効率的に室温を上げ、結果的に電気代を抑えることが可能です。
次に、冬季におけるエアコンの風向きにも注意が必要です。暖かい空気は上昇する性質があるため、風向きを下向きに設定することで、部屋全体に均等に暖気を循環させることができます。
さらに、サーキュレーターの活用も効果的です。特に冬場は、サーキュレーターを上向きに運転することで、暖かい空気を部屋全体に循環させることができます。
窓の断熱対策も欠かせません。窓は室内外の空気の出入りが激しい場所であり、断熱が不十分だと暖めた空気が外に逃げ、冷たい空気が入り込んでしまいます。断熱シートを窓に貼ることで、冬季の室内温度を効率的に保ち、エアコンの負担を軽減することが可能です。
加えて、室内の湿度管理にも注意しましょう。冬は乾燥しやすく、湿度が低下すると体感温度が下がってしまいます。加湿器を使用することで快適さを保ちながら暖房効率を高めることが可能です。
エアコンのフィルターを定期的に掃除することも、電気代節約に大きく寄与します。フィルターが汚れているとエアコンの効率が低下し、余計な電力を消費する原因となります。2週間に一度は掃除機を使ってフィルターのホコリを取り除くよう心掛けましょう。
エアコンの室外機周りを整理整頓することも重要です。室外機の周囲に物を置いてしまうと、風通しが悪くなり、エアコンの効率が低下します。
これらの工夫を取り入れることで、電気代を効果的に節約し、快適な冬を過ごすことができるでしょう。
エアコン暖房を22度に設定しているのは、かなりの節電対策です。暖房設定温度を1度下げるごとに消費電力を約10%抑えられるとされています。
東京での「25度」設定と比べると、秋田の「22度」設定は1時間あたりで5円ほどの差が生じ、暖房を長時間使う冬場はこの差が大きな節約効果につながります。少し肌寒く感じるかもしれませんが、着込むなどの工夫をすることで快適に過ごせるでしょう。
環境省ウォームビズ(WARMBIZ)とは
全国家庭電気製品公正取引協議会よくある質問 Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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