女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2022年11月20日記事は取材時の状況)
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「デートのときに、どうしてソファー席を譲ってくれないことがあるのか疑問だったんですが、彼の口から理由を聞いてびっくりしました。気づかないうちに見下されていたことに傷つきましたね」
半年前の恋愛をそう振り返るのは、平野陽子さん(仮名・30歳)。陽子さんは男らしい性格の良介さん(仮名・32歳)に惹かれ、交際するも、ある出来事をきっかけに「完全に冷めた」といいます。いったい何があったのでしょうか。
“昭和男子”だった彼にキュン
「今って、彼女に甘々な子犬系彼氏がカップル系のYouTubeとかで人気ですよね。でも、私は俺についてこいタイプの昭和男子が好きなんです」
陽子さんがそう思うのは、束縛が激しい子犬系彼氏と付き合ってうんざりしたことがあったから。常に一緒にいたがったり、連絡が少しできないだけで「寂しい」「会いたい」と、何通もLINEが送られてきたりする恋愛に嫌気がさしたため、次はどっしりと構えた男らしい男性と付き合いたいと思うようになりました。
そんなとき、マッチングアプリで出会ったのが、2歳上の良介さん。2人は、好きな漫画が同じだったことから意気投合。2回ほどデートを重ねた末、交際することになりました。
「今までの彼氏は何か問題が起きたら、一緒に考えようというスタンスでしたが、彼は『俺に任せろ』という感じで、そこがかっこよかったです。よく『黙って俺についてくればいいよ』って言われました。嫌な気持ちにはなりませんでしたね。むしろ、男らしくて素敵だなと思っていました」
デートの度に垣間見る亭主関白な一面
しかし、交際から3ヶ月ほど経つと、男らしいというよりも亭主関白な一面が目立つように……。
例えば、回転寿司屋に行ったときはお茶や水を入れない陽子さんを見て「そういうのは女性がやることじゃない?」と指摘されたり。さらにレストランで食事を楽しんでいたときには、自分の手元にソースがあるのにも関わらず、「かけてくれないの?」と不機嫌になられることもありました。
そして、陽子さんが一番疑問に思っていたのは、ソファー席を譲ってくれるときと、そうでないときがあったこと。
「いつも、どこに座るかは彼が決めていたのですが、ソファー席があると、率先して自分がそっちに座ることもあれば、私に『こっちに座りなよ』と譲ってくれることもあったので、なんで毎回バラバラなんだろうって思っていました」
そうした不満が積み重なり、陽子さんは別れを決意。別れ話を切り出す時、ずっと疑問だったソファー席の謎を聞いてみることにしました。
ソファー席を譲ってくれない理由を聞いてみたら…?
すると、良介さんの口から出たのは予想もしなかった返答。
「俺はソファー席かどうかなんて、ちっとも気にしてなかった。重視してたのは、俺が上座に座ること。当然じゃない?」
それを聞き、陽子さんはこのまま交際を続けなくてよかったと心の底から思いました。
「何気ない会話から女性を軽視するところがあるなと思っていましたが、まさかここまで男尊女卑な考えだとは思わなかったので驚きました。上座や下座を理解していなかった私も学がなくてダメですが、気づかないところで毎回、見下されていたんだなと思うとショックでしたね」
破局から半年後、彼からLINEが
なお、良介さんはその場では別れ話をすんなり了承してくれたものの、別れから半年ほど経つまでは定期的に「やっぱり陽子じゃないと俺は無理だよ……」や「今度はもっと大切にするから、やり直そうよ」といったLINEが……。
「それを見て、完全に冷めちゃいましたね(笑)。なんだ、本当は女々しい人だったのかって。あのまま結婚話とか出ていたら、私は一生、見下される生活を送ることになっていたでしょうね」
そう話す陽子さんは現在、理想のタイプを思い描かず、婚活中です。
「もちろん、今でも男らしい人は好きです。でも、そういう理想を掲げると、相手の本当の内面が見えなくなってしまうことがあると学べたので、理想のタイプにこだわらず、自分を大切にしてくれる人を探しています」
悔しい恋愛を通して、心の成長を経験した陽子さん。そんな彼女に、早く穏やかな春が訪れてほしいものです。
<取材・文/古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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