11月22日(金) 10:00
1987年の旗揚げ以来、数々のオリジナル作品を生んできた音楽座ミュージカル。一作目の『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』から一貫して「ワームホールプロジェクト」と呼ばれる独自の創作システムを採用し、クリエイティブスタッフとキャストが各自の専門分野だけでなく、作品全体の成立に向けて行動する形で創作を続けてきた。同作や1989年初演の『とってもゴースト』、1993年初演の『リトルプリンス』、1994年初演の『泣かないで』など、長きにわたって再演が重ねられている作品も数多い。
本日11月22日(火)に大阪・高槻城公園芸術文化劇場で上演されるのは、1994年に初演され、第2回読売演劇大賞で優秀男優賞と優秀スタッフ賞を受賞した『ホーム』。血のつながらない一組の家族と、学生運動に身を投じた恋人たち、ふたつの物語を通して地球そのものが“ホーム”であり、そこに生きるすべてが家族だと語りかける作品だ。
昭和34年秋。デパートの屋上でアドバルーンの見張りをしていた哲郎の前に、ひとりの女が現れる。夕焼け空を見ながら「空を飛べそうな気がする」とつぶやき、風のように立ち去った女の名はめぐみ。同じ頃、ビルの谷間ではいずみと宏が寄り添っていた。学生運動で世界を変えようとしている宏のために、いずみは進んで手伝いを申し出る。哲郎とめぐみはやがて結婚、新居への引っ越しの日、哲郎の家に初めてテレビがやってくる。赤ん坊も生まれて幸せな日々を送るふたりだったが、ある日めぐみが突然失踪してしまい……?
大阪公演と、24日(日)の愛知・幸田町民会館さくらホール公演のあと、29日(金)から12月8日(日)には東京・草月ホールでも上演。写真・動画撮影OKのスペシャルカーテンコール(29日)、キャストと観客が共に歌って踊れるサタデーナイトフィーバー(30日と7日の夜の部)、作中音楽を吹奏楽部の学生が演奏する吹奏楽コンサート(22日、1日)、開演前の舞台上で記念撮影ができるステージフォトイベント(6日夜の部)など、イベントも盛りだくさんだ。
文:熊田音子
<公演情報>
音楽座ミュージカル『ホーム』
脚本・演出:相川タロー・ワームホールプロジェクト
音楽:高田浩・金子浩介
【大阪公演】
2024年11月22日(金)
会場:高槻城公園芸術文化劇場 南館 トリシマホール
【愛知公演】
2024年11月24日(日)
会場:幸田町民会館 さくらホール
【東京公演】
2024年11月29日(金)~12月7日(土)
会場:草月ホール