永野芽郁と佐藤健が共演し、人気漫画を実写映画化する「はたらく細胞」の撮影裏話と新場面写真を、映画.comが独占入手した。邦画史上最“大”規模で、人間の体内という最“小”世界を撮影した本作のエキストラは、総勢7500人。同じ格好のエキストラが多すぎて、永野と佐藤が現場で迷子になったこともあったという。
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【フォトギャラリー】永野芽郁と佐藤健、大勢のエキストラをとらえた新場面写真
本作は、細胞を擬人化して描き、その斬新かつユニークな設定が大きな話題を呼んだ漫画「はたらく細胞」とスピンオフ漫画「はたらく細胞 BLACK」を実写化するもの。「翔んで埼玉」の武内英樹監督がメガホンをとり、同作で組んだ徳永友一が脚本を担当した。
物語の舞台のひとつは、37兆個の細胞がある人間の体内。酸素を運ぶ赤血球、病原体と戦う白血球をはじめ、無数の細胞たちが、人間の健康と命を守るために、日夜全力ではたらいている。武内監督は、人間の体内=「はたらく細胞ワンダーランド」の世界観に説得力を持たせるため、「できるだけ多くの人に参加してもらいたい」という方針のもと、全国21都市・31カ所で、エキストラ総勢7500人を動員。1日で約600人が撮影に臨む日もあったという。ミクロな細胞たちがひしめく体内世界を描くために、実際には特大スケールでの撮影が敢行された。
武内監督は、「大規模撮影になると出てくるのが迷子問題」と、意外なトラブルを明かす。例えば永野演じる赤血球、佐藤扮する白血球(好中球)は、ともに主人公でありながら、数ある細胞のひとつであるため、同じ扮装の赤血球役、白血球役の人々が、画面上に大量に登場する。
武内監督は「赤血球があまりにも人数が多く、それに輪をかけてみんな赤のジャケットと帽子を着用しているので、主演の永野さんが一瞬どこにいるかわからなくなることも」と語る。さらに、「永野さんの場合、唯一、赤い髪の毛をしているので、見失ってもなんとか探し出すことはできますが、問題は佐藤さん。白血球はみんな顔が白塗りなので、見つけ出すのが至難の業。大声で『どこだー!』と叫んで、『ここでーす!』みたいな(笑)。ふたりとも自由に動き回るので、時々そういうことが起きていましたね」と、本作ならではの独特の苦労を振り返った。
場面写真は、膨大な数の赤血球と白血球のエキストラが画面を埋め尽くし、体内世界の臨場感が伝わってくるもの。実際の撮影では、武内監督を筆頭に、スタッフ陣が苦労とこだわりを重ね、数々のシーンを完成させた。
プロデューサーのひとりである田口生己は、「細胞にはそれぞれ個性があります。その個性を出すためにもできるだけ多くのエキストラの方に集まっていただいて、生のお芝居をしていただくことにこだわっていました。後ろの方で動いている細胞のひとつひとつまで、いろいろな動きや表情をしているんです。それによって映像の深みや迫力、スケール感を出すことができました」と、体内世界というファンタジックな世界観において、「各細胞たちがはたらいている」というリアリティを重視していたと語る。
また田口プロデューサーは、「スタッフやキャスト、エキストラなど大勢の方々が毎日、力を合わせて撮影をしていました。撮影現場自体も、みんなひとりひとりが映画を作り上げる細胞なんだと感じられるものでした」と続けた。海福アシスタントプロデューサーも、「大人数のエキストラの方に集まっていただいて、大変なシーンを撮影した日がありました。その日の最後には佐藤健さんがトランジスターメガホンで、エキストラの方々に感謝を伝えていて。『映画はみんなで作っているものなんだな』と改めて実感しました」と述懐した。
さらに本作は、11月7日~16日(現地時間)に開催されたサンディエゴ・アジアンフィルムフェスティバルにて、オープニング作品としてインターナショナルプレミア上映(国外初上映)された。赤血球や白血球のコスプレ姿のファンも詰めかけるなど、会場は大盛況。登壇した武内監督は、「世界中どこの民族の方でも見て理解できる作品となっていますので、是非劇場で楽しんでほしい」と、コメントを寄せた。
永野と佐藤に加え、阿部サダヲが不摂生な父・漆崎茂健役、芦田愛菜が健康優良な娘・日胡役で共演。そのほか、山本耕史(キラーT細胞)、仲里依紗(NK細胞)、松本若菜(マクロファージ)、染谷将太(ヘルパーT細胞)、深田恭子(肝細胞)、板垣李光人(新米赤血球)、加藤諒(先輩赤血球)、マイカピュ(血小板)が出演している。さらに、加藤清史郎が日胡の憧れの先輩・武田新役を演じ、“恐るべき”細菌役で片岡愛之助(肺炎球菌)、新納慎也(化膿レンサ球菌)、小沢真珠(黄色ブドウ球菌)が参戦。細胞たちの最強の敵役を、Fukase(SEKAI NO OWARI)が務める。
「はたらく細胞」は、12月13日に全国公開。
【作品情報】
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はたらく細胞
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