「階段を上るとすぐに息切れする」「最近疲れやすい……」そんな悩みを抱えていませんか? これは、日ごろから呼吸が浅くなっていることが原因かもしれません。そんなときに注目したいのが「呼吸筋」です。呼吸筋とは呼吸に関わる筋肉の総称で、この筋肉をほぐすことで呼吸機能が高まりやすくなります。
今回は呼吸筋のほぐし方とその効果についてあんしん漢方所属のヨガインストラクター、高橋かなこさんにうかがいました。
1. 呼吸が浅くなる原因
呼吸が浅くなる理由はさまざま考えられ、身体的原因でいうと「姿勢の悪さ」が挙げられます。長時間の座り姿勢や猫背のような悪い姿勢は呼吸が浅くなる原因となります。 とくにデスクワークやスマホの使用が長時間続くと、呼吸筋が収縮して呼吸が浅くなりやすいです。
また、緊張や不安、ストレスを感じて、呼吸が早くなったり浅くなったりした経験はありませんか? これは情動呼吸と呼ばれ、「ストレスを感じる→呼吸が浅くなる→さらにストレスが増大する」といった悪循環に陥りやすくなってしまう現象です。このように、精神状態が呼吸の浅さに影響している可能性もあります。(※1)
2. 呼吸が浅いことによる影響
「とりあえず呼吸さえできていれば問題ないんじゃ……?」と思うかもしれませんが、浅い呼吸はさまざまな不調の原因になる可能性があります。
2-1. からだを冷やさない
呼吸が浅いと、体内に十分な酸素を取り入れることができないため、代謝や血流が悪化して疲れやすくなる可能性が高いです。これが、慢性的なからだのだるさとしてあらわれてしまいます。
2-2. 適度に運動する
自律神経は、からだを興奮状態にする「交感神経」と、穏やかでリラックスな状態にする「副交感神経」に分けられます。
先ほど「不安や緊張が浅い呼吸を生みやすい」とお伝えしましたが、呼吸は自律神経と関係しており、浅い呼吸は交感神経を刺激してからだを 「戦闘モード」にします。緊張したとき、気持ちを落ち着かせようと深呼吸をするのは、ゆっくりと深い呼吸で副交感神経を活性化し、からだを少しでもリラックスさせるためなのです。
呼吸が浅いと交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、立ちくらみやめまい、動悸、耳鳴り、不眠など、からだにさまざまな不調があらわれやすいです。
2-3. 睡眠の質を高める
呼吸と睡眠、一見何の関連性もないように見えますが、良質な睡眠には深い呼吸が欠かせません。呼吸と自律神経には関係があるとお伝えしましたが、睡眠の質は、この自律神経の状態に大きく左右されます。
基本的には、日中活動しているときは交感神経が、からだを休める就寝時は副交感神経が優位に働くよう、自然に切り替わります。つまり、良質な睡眠のためには、副交感神経の働きを優位にすることが大切です。しかし、日中に過度なストレスや緊張を感じるとこの切り替えがうまくできません。
さらに、呼吸が浅いと交感神経が優位に働いてしまい、からだが興奮状態になり寝付きが悪くなります。睡眠中も浅い呼吸が続くことで、眠りが浅くなってしまうのです。
3. おすすめの呼吸筋ストレッチ
冒頭でお伝えした通り、普段の姿勢や精神状態が浅い呼吸の原因になり得るので、これらを改善できれば呼吸の状態も自然によくなるでしょう。しかし、急に状況を変えるのは難しいかもしれません。姿勢は、正しても不意に無意識になってしまった瞬間に元に戻ってしまいます。また、精神面においても、ストレス社会のなかで生活していると緊張や不安が常に付き纏うのも珍しくはありません。
そこで、まず試してほしいのが「呼吸筋ストレッチ」です。ここからは呼吸筋ストレッチの具体的なやり方をお伝えします!
ストレッチを行う際は、ゆっくりと大きな呼吸を心がけましょう。ゆっくりとした腹式呼吸を行うことで、副交感神経の働きが優位になって筋肉の緊張がほぐれ、よりストレッチの効果があらわれやすくなりますよ。
なお、ストレッチを行うタイミングとしては、就寝前や起床時など、自分が続けやすいタイミングでOKです。気づいたときに行う習慣をつけましょう。
3-1. 胸のストレッチ
(1) 両手を背中の後ろで組んで、その場で息を吸う。
(2) 息を吐きながら肩甲骨同士を寄せ合って胸を張る。
(3) 力を抜いて脱力する。
(4) 10回ほどくり返す。
3-2. 背中のストレッチ
(1) 両手を胸の前で組んで、おなかをへこませながら息を吐く。
(2) 息を吐きながら両手を前に押し出す。
両腕で大きなボールを抱えるようなイメージで、背中を丸める。
(3) 両手を胸に寄せて(1)に戻る。
(4) 10回ほどくり返す。
4. 呼吸の浅さによる不調には漢方薬もおすすめ
呼吸が浅いことで起こる不調には、呼吸筋ストレッチに加えて体質の根本改善を目指す漢方薬の服用もおすすめです。前述したように、浅い呼吸が続くと、イライラなどの精神面の不調や不眠といった症状があらわれる場合があります。漢方薬はこのような症状にも効果が期待できるので、一度試してみてはいかがでしょうか。
具体的には、下記のような働きのある漢方薬を選びましょう。
・ホルモンバランスや自律神経の乱れを整える
・神経の高ぶりを鎮める
・血流をよくして中枢神経の機能を回復させる
<呼吸の浅さによる不調におすすめの漢方薬>
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
ストレスによってできた喉あたりのつっかえ感を取り去ることで、不安や緊張を和らげます。ストレス性の胃痛や吐き気、不安、イライラ、喉の詰まり感にも用いられます。(※2)
・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
ストレスなどで高ぶる精神を安定させることで、カッとなりやすい、イライラしやすいなどの興奮を抑えます。また、中途覚醒タイプの不眠、夜泣きにも用いられます。(※3)
一般的に、漢方薬は西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。しかし、自分のからだに合っていないものを服用してしまうと、効果が実感できないだけでなく、副作用が生じる可能性があります。そのため、自分に合ったものを選ぶのが重要なポイントです。
とはいえ、いざ選ぶとなると何を選べばいいか悩みますよね。そんなときは「あんしん漢方」のようなオンライン相談サービスの活用がおすすめです。漢方に詳しい薬剤師にスマホで気軽に相談ができて、自分に合った漢方をお手頃価格で自宅まで郵送してくれますよ。
●あんしん漢方:
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5. 呼吸筋をほぐして疲れにくいからだに!
普段あまり意識しない呼吸ですが、呼吸の状態は健康に大きな関わりがあります。呼吸が浅くならないように意識することは、健康なからだを保つために大切です。普段の姿勢を見直すのはもちろん、今回ご紹介したストレッチや漢方薬は日常生活にも取り入れやすいので、自分が継続しやすいものから始めてみてくださいね。
<参考サイト>
※1
独立行政法人環境再生保全機構「呼吸筋ストレッチ体操で息苦しさを改善しよう」
※2
くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ半夏厚朴湯エキス顆粒(医療用)」
※3
くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒(医療用)」
<この記事の監修者>
ヨガインストラクター・ライター
高橋かなこ
2021年よりRYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとしてオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン組み立てを得意とする。
自身のダイエット成功経験から、美しい体を作るためには食の大切さや思考も大切だと痛感。同じように悩む人に向けて精力的にメディアでの情報発信を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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