女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「びっくり体験」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2021年11月28日記事は取材時の状況)
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皆さんは結婚式に招待されるのって好きですか?
結婚式と言ってもさまざまで、「楽しくて、いいお式だったな」と思うこともあれば、「疲れた…」と帰路につくこともありますよね。大谷真理子さん(仮名・35歳・不動産/未婚)が参加したのはどうやら後者の極みのようで…。
真夏、灼熱の挙式
「私がいままで一番ドン引いた結婚式は、2年前に出席した同僚Nさんの結婚式。Nさんは腹を割って話したことはないけれど聞き上手で優しくてすっごくいい子だったので、幸せなお祝い気分で出かけたんですけど……」と大谷さん。
結婚式が開かれたのは猛暑まっ盛りの8月上旬。夏の結婚式場は安いと聞くので、一緒に呼ばれた同僚たちと「Nさん新生活のためにケチったのかな~」などと、決して悪口ではない冗談を言い合いながら会場に向かったそうですが……。
「式はいわゆるハウスウェディングだったのですが、受付を済ませ案内されたチャペルがなんと屋外だったんです。しかも挙式開始時間は日差しが真上近くから照りつけてくる午前11時。
そのうえ新郎新婦の入場まで15分ほど待たされたので、参列者はみんな汗びっしょり。我慢しきれず『あっち~』『倒れそう』『まだかよ……』といった愚痴をこぼしてる人もチラホラいました。
私もシルクのワンピースが汗で肌に貼りついて気持ち悪く、マナー通りにきちんと履いてきたストッキングに包まれた足はムレムレ。祭壇付近だけ屋根があるので、やっと入場してきて涼しい顔で愛を誓い合う新郎新婦を眺めながら、お祝い気分が徐々にダウンしていきました」
狭い空間に押し込まれた披露宴会場
灼熱の挙式が終わり披露宴会場に入ると、なんだか違和感が。一般的な披露宴会場に比べ、テーブルとテーブルの間隔が異様に狭かったのです。
「本来なら招待客40~50人がちょうどいい部屋に、70人くらい押し込んだ感じですね。隣のテーブルも新郎新婦が座るメインテーブルもすぐそばで、すっごく落ち着かないんです。
普通の披露宴だったら同じテーブルの仲間同士で和気あいあいとたわいもない話を楽しむんですけど、会話が筒抜けになりそうでどこのテーブルも妙にシーンとしていました。こんなに呼ぶならもっと広い会場を選べばいいのに……と思いましたね。
乾杯はシャンパンではなくビールだったし、冗談でなく本当にかなりケチったんでしょう。ここ最近、乾杯がシャンパンじゃない披露宴なんて出たことありませんよ。まあ、喉がカラッカラだったのでビールが染みわたりましたけどね」
約20分にもおよぶ余興タイム
そして宴もたけなわとは言い難い雰囲気のなか、披露宴は余興タイムに。
友人のスピーチや歌でも始まるのかと思いきや、始まったのは約20分にもおよぶ新婦を含めた音楽サークル仲間の優雅な演奏会だったとか。
「結婚式で演奏をするのは全然アリですが、ハープのような楽器で延々とつまびく耳馴染みのない単調なメロディの曲に、もうどうしようもなく眠くなっちゃって。
ゆったりとした会場なら雑談をしたり飲んだり食べたりしながらやり過ごせるのですが、あまりに距離感が近いのでそれもはばかられて。周囲を見渡すと、みんなうつろな目をしてましたね」
お見送りは、ぼったくりチケット販売とともに
窮屈&退屈な2時間を耐え、披露宴がやっと終了。そそくさと帰ろうとしたとき、司会者が
「今日演奏しましたみなさんが来月●●でミニコンサートを開きます。新婦がチケットをご用意しておりますので、ご興味のある方はお見送りの際に声をかけてください」
とひとこと。嫌~な予感がしつつ会場を出ると……。
「本来なら新婦はお菓子とかお茶とかのプチギフトを持ってお見送りをしているところ、Nさんが持っているのはチケットの束。おめでたい席で『いかがですか?』と言われたら断りにくくみんな購入していたのですが、お値段なんと4000円!
もう、ご祝儀とチケット代で稼ぐために披露宴を開いたのだとしか思えませんでした。もちろん、『あんなトコで真夏に式やるか!?』『あのクソつまんない演奏が4000円? ぼったくりでしょ』と帰り道は非難ごうごうでした」
優しいNさんのイメージはすっかり非常識&銭ゲバへと変わり、同僚たちはみな微妙に距離を置くようになってしまったそうです。
結婚式で他人に植え付けてしまった印象はなかなか拭(ぬぐ)えないので、“ケチ”と思われるのは致命的。いくら予算がなくても節約はほどほどに!
<TEXT/丸本綾乃>
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