鈴木紗理奈“ダマされ不倫”釈明で見せた潔さ。独身と嘘をつく男性が軽視する“男女関係で重大なこと”

(画像:鈴木紗理奈 Instagramより)

鈴木紗理奈“ダマされ不倫”釈明で見せた潔さ。独身と嘘をつく男性が軽視する“男女関係で重大なこと”

11月21日(木) 8:45

提供:
<亀山早苗の恋愛時評>

次々と報道される有名人の結婚離婚。その背景にある心理や世相とは? 夫婦関係を長年取材し『夫の不倫がどうしても許せない女たち』(朝日新聞出版)など著書多数の亀山早苗さんが読み解きます。(以下、亀山さんの寄稿)

「騙され不倫」の鈴木紗理奈の潔さ



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タレント・女優の鈴木紗理奈さん(47歳)が「騙され不倫」をしていたと話題になっている。相手は愛知県に本社がある、50代の2代目社長で“めちゃイケオジ”だという。ふたりは1年ほどまえに知り合い、今春から彼が拠点を移した東京のタワマンで半同棲生活を送っていた。

「文春砲」(※)に直撃された紗理奈さんは、イケオジ彼氏のことがバレたのかと最初はニコニコ受け答えしていたが、実は彼には愛知県に残してきた妻子がいると告げられると「うそ、うそ、うそ!」と叫んで絶句。彼から「バツイチの独身」と聞かされて信じていたという。

その後、彼女は彼本人に確認、そしてわざわざ文春記者に「離婚協議中ではあるが、結婚しているのは事実」と連絡してきたそうだ。コメンテーターとして広末涼子さんやジャンポケ斉藤さんの不倫を一刀両断してきた身としては、なんとも口惜しかっただろうが、その潔さからさすがの文春も、記事としては同情的だった。(※『週刊文春』11月21日号による)

不倫ダメの主張を貫き、交際継続は「絶対にありません」



彼女は2008年にレゲエ歌手TELA-Cと結婚、ひとり息子をもうけたが5年後には離婚している。離婚原因は、当時、性格の不一致と濁(にご)していたが、夫の度重なる女性問題だったようだ。それだけに彼女は「不倫」には厳しかった。

そして彼女はワイドショー(TBS系列『ゴゴスマ』11月19日放送回)で、自らの言葉をもって釈明、独身だと信じていたこと、相手の家族に申し訳ないと言った上で、「不倫関係であるというのがわかった中で、お付き合いを継続していくということは絶対にありません。一日でも早くお相手のご家族の方が平穏な日々を送れるように本当に願っています」と話した。

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相手家族の立場に立ったのは、やはり彼女自身が夫の女性問題で苦しんできたからだろう。まずそこに目が行ったことで、彼女の「不倫は絶対ダメ」というこれまでの主張を貫いたことになった。

また、相手の男性も文春のインタビューに答え、悪いのは自分であること、彼女は本当に知らなかったとし、謝罪文まで明示したことで、紗理奈さんの主義主張とタレントイメージは守られた。

「真実を隠して嘘をついた」時点で信頼関係は崩れ去る



「騙され不倫」というとイメージが悪いが、実際に相手に独身だと伝えられて関係を続けるケースは少なくない。

携帯電話が普及して、家に電話をかけなくなったこと、たとえ妻と同居していても「独身だけど、親と住んでいるから家には呼べない」と言われれば、それほど不信感を抱くこともない。単身赴任中なら、「独身」を貫くこともできるだろう。バツイチだと言っておけば、子どもの話をしても疑われることはない。

電話だけでなくSNS等、さまざまな方法でつながっているから、相手の正確な住所を知らないままつきあっている場合もある。中には2年以上、相手が独身だと思ってつきあい、女性が妊娠して初めて、彼が「ごめん」とカミングアウトしたという話も聞いたことがある。

既婚であることを告げられなかった男性たちは、「結婚しているといったら彼女に逃げられると思った」「もうじき離婚が成立するはずだったから」「彼女を失いたくなかった」など、さまざまな理由を口にする。

遊びのつもりなら独身と偽る必要はない、本気だから既婚だと言えなかった、相手に対して真摯な気持ちを抱けば抱くほど、言えなくなったと男性たちは言うのだが、「真実を隠して嘘をついた」時点で、信頼関係は崩れ去るのだ。

離婚協議中であるなら、はっきりそう告げればいい。それでもつきあうかどうかは女性側に委ねるしかない。嘘をつけばつくほど、バレたときに女性の傷は大きく深くなる。既婚だったことへのショックと長く嘘をつかれていたショックが傷を倍増させるのだから。

「私もそうだった」鈴木紗理奈へ同情の声が多い



今回の紗理奈さんの場合、相手はすでに別居しており、夫婦関係が破綻しているとみることもできる。そうだとすれば、法律上、破綻後に恋人がいたとしても、それは離婚には影響しない。

ただ、何をもって「破綻」とみなすかどうかがむずかしい。別居して5年もたっていれば、すでに破綻していると認定されるだろうが、彼女の場合は、彼が東京に拠点を移したのが今春なので、それをもって破綻とは言い切れないだろう。

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しかし……心許して、この人だと思ってつきあっていたのに、ある日突然、しかも第三者から「あの人、結婚してるんだよ」と聞いたときの衝撃を考えると、鈴木紗理奈さんには同情を禁じ得ない。そんな女性たちは多いのだろう。「私もそうだった」というコメントがネットには数多く寄せられている。

たとえば、女性側に結婚の意志がないとする。だったら自分が既婚であることを告げなくてもかまわないだろう、今、ふたりが一緒にいることが真実の愛なのだからと男性は考える。

だが女性は、結婚の意志がないとしても、相手が既婚か独身かによって関係性は変わると主張する。つまり、フェアではない、ということだ。

相手が既婚でもつきあっていたいと女性が判断するなら、それもいいだろう。自分の意志決定のよすがになる基本的なところで、相手が隠したり嘘をついていたりしたら、すでにフェアな関係とは言えないのだ。そこに大きな問題があることを男性たちは重視したほうがいいのではないだろうか。

<文/亀山早苗>

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【亀山早苗】
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio

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