11月21日(木) 5:10
総務省統計局による「2023年家計調査 家計収支編」によると、2人以上世帯における電気代の平均は1万2265円、ガス代の平均は5209円とのことです。世帯人数別の平均を表1にまとめました。
表1
世帯人数 | 電気代 | ガス代 | 合計 |
---|---|---|---|
2人 | 1万940円 | 4971円 | 1万5911円 |
3人 | 1万2811円 | 5591円 | 1万8402円 |
4人 | 1万3532円 | 5284円 | 1万8816円 |
5人 | 1万4373円 | 5131円 | 1万9504円 |
6人以上 | 1万8941円 | 5469円 | 2万4410円 |
※出典:務省統計局e-Stat政府統計の総合窓口「家計調査 家計収支編(2023年)」を基に筆者作成
6人以上世帯でも、電気代とガス代の合計は1ヶ月2万円台となっています。今回の事例のように「オール電化で電気代4万円」は、平均より高いと考えられるでしょう。
ただし、表1のガス代は都市ガスかプロパンガスか区別されていません。参考までに、都市ガスの平均料金も確認しておきましょう。
ガス代の計算には「基本料金+従量料金(単位料金×ガス使用量)」という式を使用します。東京ガス株式会社の料金表を基に、基本料金1056.00円、基準単位料金130.46円、使用量30平方メートルとして計算式に当てはめてみましょう。「1056.00円+(130.46円×30平方メートル)=4969.80円」となり、表1の「二人暮らしの1ヶ月のガス代」と同じくらいです。
オール電化住宅では生活に必要なエネルギーを電気で賄っているため、非オール電化住宅と比較する際は電気代とガス代の合計で考える必要があります。
しかし、暖房を使い始める時期になると、非オール電化住宅における電気代とガス代の合計よりも、オール電化住宅の電気代が高くなってしまうことがあるようです。
その理由として、消費電力量の大きい機器を使用していることが挙げられます。初期のオール電化住宅では、電気温水器や蓄熱暖房機・パネルヒーターなどを使用することが一般的だったため、冬の消費電力量が高くなることが多かったようです。
現在は、電気の消費量を大幅におさえられる省エネ性能の高い機器が登場しています。「冬場の電気代が高い」と感じる場合は、機器の確認をしてみるのもいいでしょう。
今回の事例のように「暖房を使い始めたら電気代が月4万円に上がった」というようなときは、省エネ性の高い機器への交換も視野に入れた方がいいかもしれません。省エネ性の高い機器は石油系エネルギー消費も減らせるということで、導入にあたって政府からの補助金を受けられる可能性もあります。
そのほか、料金プランを見直すことで電気代を節約する方法も検討してみましょう。まずは現在契約している料金プランを確認し、電気の使用量が多くなる時間帯に電気代が安くなっているかをチェックすることをおすすめします。そのうえで、見直すべきか決めるといいでしょう。
総務省統計局の家計調査によると、2人以上世帯における1ヶ月の電気代とガス代の合計は、世帯人数によって変わってくるものの、1万~2万円台となっています。今回の事例では「オール電化の電気代が月4万円」ということなので、非オール電化住宅より大幅に電気代が高いことが分かります。
オール電化住宅の電気代が高くなる原因には、消費電力量の大きな機器を使用していることなどが挙げられるため、省エネ性の高い機器への交換についても検討してみるといいでしょう。
総務省統計局 家計調査 家計収支編(2023年)第3-1表
東京ガス株式会社ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)一般契約料金B表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
【関連記事】
エアコンの「電気代」と灯油ストーブの「灯油代」、1ヶ月でいくらかかる?