11月21日(木) 6:00
株式会社スマートバンクの「世代別の夫婦の家計管理」に関する調査によると、共働き夫婦の家計は表1の5種類に分類されます。
表1
家計管理の種類 | 内容 | |
---|---|---|
一体型 | 夫婦の全収入を持ち寄り、生活費・個人の支出を一括で管理する | 収入持ち寄りタイプ |
拠出型 |
夫婦で一定額の収入を持ち寄り生活費を管理
個人の支出は自身の手持ちで管理する |
|
扶養型 |
夫婦どちらかが生活費を全負担、残った金額で個人の支出を管理する
片方は全収入を個別で管理する |
片方負担タイプ |
支出分担型 |
支払い項目ごとに払う人を分担
残った収入は個別で管理する |
夫婦別財布タイプ |
精算型 |
支出は一旦おのおので支払い、払った金額が偏らないようにあとから精算する
残った収入は個別管理 |
出典:株式会社スマートバンク「『世代別の夫婦の家計管理』に関する調査」を基に筆者作成
最も多い割合は一体型となっており、全体の39.3%を占めます。特に、40代以上の世代は4割以上が一体型です。また、拠出型で管理している夫婦も25%います。
拠出型は世代で非常に差が出た管理方法です。というのも、20~30代の夫婦では29.9%、40代以上の夫婦では19.4%と、同じ管理方法でも10.4%の差があります。2つの家計管理タイプで全体の約6割を占めることから、多くの共働き夫婦が収入を持ち寄って管理していることが考えられます。
一方で、収入を別で管理している支出分担型は14.4%、精算型は6.4%と、合計で20.8%です。夫婦で持ち寄らずにお金の管理をできるため、互いに自由にお金の使い方を決められます。そのため、金銭面でのトラブルが起こる機会は少ない傾向があるでしょう。
共働きの夫婦が家計管理をする際は、まずどのように管理するか徹底的に話し合いましょう。管理方法を勝手に決めたりどちらかの主張だけを押し付けたりすると、互いにストレスがたまり、トラブルになる可能性もあります。
そのため、まずは現状の管理方法にお互いが満足しているか、どのようにお金を管理したいかについて、納得いくまで話し合いましょう。お金を一緒に管理する場合と別で管理する際の方法やコツは以下の通りです。
夫婦で一緒にお金の管理をする場合、以下の内容を話し合っておきましょう。
・どちらがお金の管理をするか(どれくらいの比率でするか)を決める
・お小遣い制にする場合は金額をしっかり話し合う
・夫婦どちらかが納得できないことがあれば必ず話し合う
・生活費や貯蓄などの金額をある程度決めておく
夫婦共同で家計管理をしている家庭の方が、夫婦関係に満足している傾向があります。そのため、お金の管理を一緒にする場合は、けんかなどを防ぐためにも管理比率は事前に話し合うといいでしょう。
対して夫婦別々でお金を管理する場合は、以下のポイントに注意しましょう。
・お互いの収入を把握しておく
・夫婦や家庭で目的のある貯金は毎月いくら口座に入れるか決めておく
・支払い項目を分担する場合はお互いが払う対象を明確にする
・家庭の支出は夫婦で定期的に見直す
共働き夫婦がお金の管理を別にする場合は、まずお互いの収入を把握しましょう。収入を把握したうえで支払い項目や貯蓄額を確定させることで、どちらかに経済的な負担が偏るリスクや精算が分からなくなるミスを防げます。
また、お金の管理を別にすると、毎月の支出が安定しにくい可能性もあります。そのため、家庭の支出は夫婦で定期的に見直し、収入と支出のバランスを保てるように工夫しましょう。
共働き夫婦の家庭では、約6割がお金の管理を一括で行っており、約2割が別々で管理しています。世代や収入によっても管理方法が異なる可能性があるため、お金の話はしっかり夫婦で話し合って決めていきましょう。話し合うことでトラブルや大きなもめ事も防げる可能性があります。
また、お金を夫婦別で管理する場合は互いの収入を把握し、家庭で必要なお金に関しては明確に決まり事を設けておくことが重要です。貯蓄額や支払い項目を明確にすれば、夫婦でお金の管理を別にしても、家計管理がしやすくなるはずです。
それぞれの共働き夫婦でしっかり話し合い、自分たちにあったお金の管理をしましょう。
株式会社スマートバンク夫婦の家計管理は「妻中心」から「夫婦共同」の時代に。50代以上は「妻が中心に行い、夫は関わらない」が最多。20代は「夫婦一緒に」が最多で「妻が中心に行い、夫は関わらない」は50代と比べ28.3pt低い
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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