【漫画を読む】yasucoさんの出産体験記を最初から読む
初産といえば、なかなかお産が進まないイメージがありますが、yasucoさんは分娩時間3時間で出産。どのような流れでベビーの誕生を迎えたのか、yasucoさんの出産エピソードをご紹介します。
生まれる赤ちゃんの数だけある出産のエピソード。SNSで見たり、プレママ友やママ友から話を聞いたりしたとき、なんとなく気になることがあったりしませんか?
妊婦さんが少しでも快適なマタニティ生活を送れるよう、yasucoさんに今回の出産時の経験を共有していただき、女性医療クリニックLUNA横浜元町・婦人科医である小野寺真奈美先生に出産にまつわる疑問点を教えていただきました。
出産前にたくさん動くと良いと聞き、連日、家の床の拭き掃除をしていたというyasucoさん。出産予定日の8日前も同じように床を掃除。当日の健診ではまだ動きはないようだったのですが、その日の深夜に「いつもよりおなかが張っているな」と感じた後、“ぷくぅ〜!ブンッッ!じわ〜”。前々日におしるしのようなものがあったこともあり、破水ではないかとすぐに思ったそうです。
yasucoさん「破水する前々日にトイレットペーパーに薄〜いピンクのシミが少し着いたので、おしるしかな?とも思っていました。破水の際は、お腹の張りがぷくぅーっとMAXまでいったような感じがしてすぐ、お股のあたりで何かが鈍く弾けたような感覚があったので、破水かも!と思いました」。
病院へ連絡したyasucoさんは、入院してから出産するまでに時間がかかるであろうと予測し、洗髪や洗顔などの準備を開始。痛みがなかったこともあり、徒歩2分というとても近所の産院へと向かいました。
初産とは思えない落ち着きぶりのyasucoさんにびっくりです!
yasucoさん「私の性格もあるかもしれませんが笑。大量に羊水が出るタイプの破水ではなく、薄いナプキンで十分カバーできるくらいの少量破水でしたので、気持ちに余裕がありました!ザバザバ出ていたら、もっと焦っていたと思います。破水しても陣痛らしき痛みは全く無かったのも、落ち着いていた(?)要因だと思います!」。
落ち着いて行動していたyasucoさんですが、ご自身の行動を振り返り、「ちなみに、破水した後は入浴、シャワー、ウォシュレットはNGみたいです!!!徒歩ではなくタクシーなどですぐに産院へ向かうのが良いそうで…」ともおっしゃっていました。
分娩に向けて入院したyasucoさんは、助産師さんとバースプランについて確認。その際、ご自身も妹も2時間くらいで生まれたことを伝えます。
yasucoさん「母に幼少期からこの話を聞かされていました!分娩室についたときに私の頭が半分出ていたということは我が家では鉄板ネタのように語られていて。小さい頃は笑い話のように聞いていましたが、お産の過酷さがある程度わかってきてからは、「私は安産家系に違いない…きっと私も短いお産になる予感がするなぁ」と思っていました」。
病院に到着してから約2時間後、陣痛は5分間隔となり、腰が砕けるような痛みを感じるようになっていました。その後、下腹部がズンズン痛むようになり内診のためトイレへ。トイレから戻りベッドに腰掛けようとすると、さらに痛みに変化が訪れます。
yasucoさん「それまでは痛くてもなんとか我慢できました。それが、自分では制御できない痛みに変わりました!お腹の中から何かが「出たい!出たい!」と、母体にいきませようとするような感じ…。痛すぎて勝手に体がいきもうとしてしまうんです」。
いきみたくてもいきめない、この時間は本当につらかったことでしょう。どのように耐えていたのでしょうか?
yasucoさん「私がいきみをうまく流せていたかは分かりませんが… 痛くてもできるだけ体に力を入れず痛みを受け入れて、息を深く吐く事に集中していました!!」
いよいよ本格的になってきた陣痛。yasucoさんの出産はここから一気に進んでいきます!
■専門医に聞く「出産」にまつわるギモン
yasucoさんの出産レポートをもとに、現在女性医療クリニックLUNA横浜元町・婦人科医であり、ご自身も2児の母である小野寺真奈美先生に、出産にまつわる様々な疑問をお聞きしました。
── yasucoさんは破水した後に入院の準備としてお風呂には入らず、洗髪や洗顔を行いました。この時点でのシャワーやお風呂などはやめておいたほうがよいのでしょうか?
「破水とは、赤ちゃんが入っている袋が破れて羊水が出てくる状況のことをいいます。そのため、感染症など起こる可能性があるため、破水した後にシャワー・入浴は避けたほうが良いでしょう」。
──破水したあとは、どれくらいでお産に進んでいくのでしょうか?できるだけ早く産院にいったほうが良いのはどのような状況のときでしょうか?
「破水は陣痛開始前に起こるだけでなく、陣痛開始後の分娩進行中に起こる場合があります。陣痛開始前に破水をした場合は、多くがその24時間以内に陣痛が始まります。ただし、分娩の進行が遅れる場合もあり、その際は感染症などが起こる可能性もあるため注意が必要です。そのため、破水後はできるだけ早めに産院へ向かっていただきたいですね。特に、お産を経験したことのある妊婦さんや、陣痛開始後の破水の場合は早く向かったほうが良いでしょう」。
── yasucoさんは近所の病院へ徒歩で向かうと「破水したあと徒歩は避けたほうが良い」と言われたようですが、それはなぜでしょうか?
「歩くことで、羊水の出てくる量が増えることや分娩が進行する可能性が考えられます。そのため、よほどの近所でない限り徒歩で向かうことはやめていただいたほうが良いかと思います」。
── yasucoさんも妹さんもお母さまから2時間くらいで生まれたとのことで、yasucoさんも「進みが早いかも?」と言われたようですが、遺伝のようなものがあるのでしょうか?
「今回yasucoさんはお母さまと同じように分娩が早かったようですが、現時点で論文等での確認はできておりません。分娩時間が短い(分娩進行が早い)ということに遺伝の関連はないのではないかと思われます」。
イメージしていたことや聞いていたことと異なることが起こりうるのが出産。例え初産であったとしても、yasucoさんのように思っていた以上に進行が早いということもあります。突発的な出来事が起こっても少しでも落ち着いて過ごせるよう、不安を感じたことは相談をするなど、心の準備もしておきましょう。
yasuco
フルタイムで働く一児の母。出産や子育てのレポートやコーデイラストなどをインスタグラムに投稿
取材・文=伊藤延枝
医療監修=医療法人LEADING GIRLS 女性医療クリニックLUNA横浜元町婦人科医小野寺真奈美先生
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