11月20日(水) 11:00
<CMEグループ・ツアー選手権事前情報◇19日◇ティブロンGC(米フロリダ州)◇6700ヤード・パー72>
年間を通じてチャレンジングで戦略的、かつリスクを伴うホールでいかに好スコアを積み上げたかを競う『AONリスクリワード・チャレンジ』という賞が米国女子ツアーにある。毎試合である1ホールが設定され、そこでのいいスコアを2つを足して、年間を通して記録されていく。今年はジーノ・ティティクル(タイ)が『-0.900』で受賞した。
この“リスクに強いで賞”では毎年、あと一歩のところにいた。2022年はミンジー・リー(オーストラリア)に、23年はエンジェル・イン(米国)に次いでともに準優勝。そして今年、念願のタイトルを手にして、「2回2位だったからとてもうれしい。3度目の正直でしょう?(笑)」と誇らしげだ。
シーズンを通して63%の確率でグリーンを狙い、35%でショットを成功させた。AONが設定されているコースでバーディを取ることが信条だという。
実は、年間平均ストローク1位の選手に与えられる『ベアトロフィー』争いでもトップにいたが、先週の「ザ・アニカ・ドリブンbyゲインブリッジatペリカン」を欠場した。これにより、規定ラウンド数に満たないことになり、ベアトロフィー争いから脱落。だが同時に、このAONではスコアを落とす心配はなくなったため、本人不在のなかで戴冠が決定した。この欠場については「昨年初めてコースを回ったけれど、自分には苦手だと思ったから」と説明した。
22年には『ルーキー・オブ・ザ・イヤー』(新人賞)、昨年はベアトロフィーを受賞。順当にタイトルを獲得し、トップ選手としてツアーを引っ張る存在になっている。今年であと残すは、この最終戦の優勝者に与えられる“年間女王”の称号だろうか。
受賞により、AONからボーナス100万ドル(約1億5400万円)が贈られる。「多くの人に『100万ドルで何をするのか』と聞かれた。来週はディズニーランドに行くんだ」というプランを計画中。もちろん、ツアー史上最高となる優勝賞金400万ドル(約6億1800万円)も狙っている。(文・笠井あかり)