結婚を予定している20代後半の彼女の年収は300万円です。女性のなかでは高いほうなのでしょうか?

結婚を予定している20代後半の彼女の年収は300万円です。女性のなかでは高いほうなのでしょうか?

11月20日(水) 10:00

結婚を考えるにあたり、パートナーの収入をどの程度重視するかはカップルによって異なります。 共働きが一般的になっている現代では、家庭全体の経済的な安定や、生活水準を維持するうえでパートナーの年収が気になる方も少なくないでしょう。 本記事では、年齢別の平均給与や結婚相手に求める収入に関するアンケート調査などをもとに、年収300万円の女性の収入がどのような位置にあるのかを見ていきます。

年齢別女性の平均給与

国税庁が実施している、令和5年の「民間給与実態統計調査結果」によると、20~59歳の女性の年齢別平均給与は図表1の通りです。
 
図表1

20~24歳 253万円
25~29歳 353万円
30~34歳 345万円
35~39歳 336万円
40~44歳 343万円
45~49歳 343万円
50~54歳 343万円
55~59歳 330万円

出典:国税庁「民間給与実態統計調査結果」に基づいて筆者が作成
 
20代後半女性の平均給与は353万円ほどであるため、300万円は平均より低めであることが分かります。ただし、女性の平均給与は20代後半をピークにほぼ横ばいの状態であり、300万円が極端に低いというわけではないでしょう。
 

女性の年収を気にする男性は44%ほどいる

株式会社関西ブライダル(大阪市)が同社男性会員30名を対象とした、「関西ブライダルアンケート調査2023年」によると、結婚相手の条件として収入額を気にするかという質問に対して、44.4%の男性が「どちらかと言えば気にする」「気にする」と回答しています。
 
結婚を考える際に、自身の収入で生活を維持することに対して不安を感じる男性も多くいます。なかには、「現時点で自分の収入だけでは妻まで支えるのは厳しい」と感じている方も少なくありません。
 
同調査の「気にする」「どちらかと言えば気にする」と回答した理由に、「共働きのほうが安心」「フルタイム勤務でなくても、時短や週に数日働いてくれるだけで助かる」とあります。
 
男性・女性のどちらも、「お金は生活していくうえで必要な項目であり、あればあるほど安心感がある」と考える人は多いでしょう。お金のゆとりは、結婚生活におけるストレス軽減や、将来の不安を和らげる要素となっているのです。
 
また、結婚後の生活水準を落とさずに、二人で趣味や好きなことを楽しむ余裕を持ちたいという声もあります。
 
どちらか一方が収入をすべて担う場合には、「節約」を意識した生活が必要になることもあるでしょう。共働きであれば、日々の生活を豊かにしながら互いの趣味などに費やせるため、経済的なゆとりがもたらす安心感は大きいといえます。
 

収入額を気にする男性も高水準を求めているわけではない

関西ブライダルの同調査によると、男性が女性に求める年収額と回答の割合は図表2の通りです。
 
図表2

200万~299万円 25.0%
300万~399万円 33.3%
400万~499万円 25.0%
500万~599万円 16.7%

出典:株式会社関西ブライダル「関西ブライダルアンケート調査2023年」に基づいて筆者が作成
 
男性の半数以上が200~300万円台の収入を求めており、必ずしも女性に高額な収入を求めているわけではないことが分かります。
 
女性の平均給与は300万円台であるため、収入を気にするとはいえ、実際には高収入を求めているわけではないことが考えられます。実際、同調査では「相手女性の稼ぎが自分より多すぎると、気後れしてしまう」という声もあります。
 
男性の多くが望んでいるのは、共働きによる生活の安定や経済的な安心感と考えられます。これは、適度な収入を持つパートナーとの生活を想定しているといえるでしょう。
 

20代後半女性の年収300万円は極端に低くない

20代後半女性の平均年収は353万円であるため、年収300万円はやや低めといえますが、極端に低いわけではありません。また、結婚相手に求める年収として200~300万円台を希望する男性が多く、収入面で女性に過度な期待を抱く男性は少ないことが分かります。
 
多くの男性が共働きによる経済的安定を望みつつも、高収入を必須条件としていないため、女性の年収300万円は結婚生活を支えるうえで十分な水準と考えられるでしょう。
 

出典

国税庁長官官房企画課 民間給与実態調査 調査結果報告 令和6年9月
株式会社関西ブライダル【2023年最新アンケート調査】男性が女性に求める年収は何万円?収入や雇用形態に自信がなくても結婚できるって本当?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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